10月13日、
面白い広告が新聞に掲載された。
「尋ね人」として、
「タナカヒロカズを探しています」とのこと。
10月29日、
渋谷で同姓同名の「タナカヒロカズ」さんが集まるイベントを開催し、
ギネス世界記録に挑戦するというのだ。
主催者は一般社団法人の「田中宏和の会」。
代表を務めるのは、東京都の会社員、田中宏和さん(53)。
田中さんが同姓同名集めを始めたのは平成6年。
同年のプロ野球ドラフト会議で
田中宏和さんが近鉄バファローズから1位指名を受けた時、
「名前が同じだけで他人の人生を疑似体験できる」
と感激したのがきっかけだという。
当初は人の紹介が中心だったが、
インターネットによって、
同姓同名を集める機会が増えた。
2003年に自分ではない田中宏和さんと初めて対面。
その後、多くの田中宏和さんと交流するとともに、
09年には11人の田中宏和さんが歌う「田中宏和のうた」
(作曲・田中宏和、作詞・田中宏和。二人は別人)も作った。
2014年には「田中宏和の会」を設立。
平成23年10月には、
67人の田中宏和さんが東京都内に集合してギネス記録を申請したが、
米国のカリスマ主婦、マーサ・スチュワートさんが、
テレビ番組の収録で164人のマーサ・スチュワートさんを集めていたため、
記録は認められなかった。
平成29年にも再挑戦したが、
集まったのは87人で、記録達成は持ちこされた。
しかし、今年、
これまで同じ漢字の「田中宏和」に限っていた同姓同名の対象を、
読みが「タナカヒロカズ」であれば漢字は問わないと改めた。
これは、英ギネスワールドレコーズのルールがそうなっているからだ。
確かに、漢字圏でない欧米では、
読みさえ合っていれば、
同姓同名ということになる。
漢字圏である日本人としては、
やはり同姓同名とは、
漢字が同じ人だと思うが、
ギネスのルールなら仕方ない。
(ギネス世界記録の「同姓同名の最大の集まり」のルールでは、
団体の会員数だけでは認められず
「1 カ所に集まり3分以上いること」
などが求められる。
広告には186人のタナカヒロカズさんが掲載されており、
名簿上は満たしているが、
一堂に会することが要件となっている)
で、今回は田中浩和さんも田中弘和さんも田中弘一さんも田中寛和さんもOKで、
再度ギネス世界記録に挑戦。
165人以上集まれば、達成だ。
会場の安全性と予算の関係で、
上限は184人としている。
会場はcocoti SHIBYA(渋谷ココチ)ビル。
8階のヒューマントラストシネマ渋谷で
ギネス世界記録挑戦イベントをする。
同劇場では、3つあるスクリーンのうち、
1が200席、2が183席、3が87席だから、
1か2でやるのだろう。
その後、懇親会。
当日はパスポートや戸籍謄本、免許証、健康保険証、マイナンバーカードなど、
証明できるものを持参。
旧姓もOKなので、その場合は、
旧姓を証明できるID(たとえば、旧姓のパスポートなど)を持参。
遠隔地からの参加者には、交通費補助も。
(北海道・九州・沖縄は3万円、
中国・四国は2万円、
東北、近畿、北陸、中部、信越は1万円。)
ギネス世界記録公式参加認定証は5000円でもらえる。
一般社団法人田中宏和の会の名簿を見てみたいものだ。
全員「田中宏和」。
壮観だろう。
みんな同じ名前なので、ニックネームで呼んでいるらしい。
高齢者も多いので、
年々減るのか、増えるのか。
最高齢会員は88歳だという。
「生きているうちに世界一になりたい」と言っているという。
ところで、「名字由来net」では、
「田中宏和同姓同名は全国でおよそ30人」と出ている。
これは、修正が必要か。
なお、同サイトでの
同姓同名ランキングは、↓のとおり。
1位 田中 実 およそ5,300人
2位 佐藤 清 およそ4,900人
3位 佐藤 正 およそ4,800人
4位 佐藤 進 およそ4,700人
5位 高橋 清 およそ4,600人
6位 鈴木 実 およそ4,600人
7位 佐藤 博 およそ4,400人
8位 田中 稔 およそ4,400人
9位 鈴木 清 およそ4,300人
10位 佐藤 勇 およそ4,200人
11位 鈴木 博 およそ4,200人
12位 佐藤 実 およそ4,100人
13位 小林 茂 およそ4,100人
14位 鈴木 勇 およそ4,000人
15位 佐藤 茂 およそ3,800人
16位 鈴木 茂 およそ3,700人
17位 佐藤 誠 およそ3,700人
18位 佐藤 弘 およそ3,600人
19位 高橋 勇 およそ3,600人
20位 佐藤 隆 およそ3,600人
なぜか男性ばかり。
名前が一文字ばかり。
ここまで書いて、
古い記憶が蘇る。
もしかして、あいつも・・・?
と、高校時代のクラス名簿を引っ張りだしたら、
いました、田中宏和。
このイベントに参加するのだろうか。
「人はちょっとした同じで仲良くなれる。
タナカヒロカズ運動は、
社会実験型の平和活動です」