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タモリ倶楽部終了!

2023年02月22日 23時00分00秒 | 様々な話題

衝撃のニュース(人によっては)が飛び込んで来た。
「タモリ倶楽部」が3月末で終了するというのだ。

知らない人のために説明すると、
「タモリ倶楽部」は、
タモリが司会を務める、
テレビ朝日土曜深夜0時台のバラエティー番組。
1982年10月に放送開始。
「毎度おなじみ流浪の番組、タモリ倶楽部でございます」
とのタモリの挨拶で始まり、


毎回ロケや鉄道企画などマニアックなテーマで展開され、
深夜ならではのゆるさもウケて、絶大な人気を誇る長寿番組。
放送回によっては、7%~9%と深夜番組としては
高い視聴率を記録する事もあり、
同時間帯では1位になるくらい、
根強いファンがいた。
(私もその一人。
 「空耳アワー」に応募したこともある。)

発表によると、放送開始から40年の節目を迎え
「番組としての役割は十分に果たしたということで、
総合的に判断し3月末をもって終了」
と判断したという。

「低予算番組で番組スタジオセットが組めない」という触れ込みで、
ほぼ毎回ロケーションスタイルで制作されている。
コロナ禍の間は、テレビ朝日の中で収録し、
タモリは「毎度おなじみ、流浪しない番組」「毎度おなじみ、不要不急の番組」
などとオープニングの口上を変えていた。
2022年1月21日放送分から、屋外ロケを再開した。

「電車クラブ」、「空耳アワー」など
継続した企画もあるが、
ほとんどが単発のテーマで、
よくこんな企画を見つけたもの、
よく会議を通ったものだと思うような、
ニッチな内容が展開する。

それでも、ギャラクシー賞を2度も受章している。

終了の発表によって、
ネットでは、惜しむ声があふれている。

○いやーっ、マジか・・・。
何とも言えない独特のテーマと
くだらないテーマに興味津々のタモリさん、
しかも取り組む姿勢が真剣そのもの、
っていうのがもう見られなくなるのですね・・・。

○スポンサーだってついてるでしょうし
視聴率だって悪くないでしょうから、
やっぱり歳のせいなんでしょうかね?
それとも最近ロケしてないから
「毎度おなじみ流浪の番組」じゃないので
モチベーションが下がったからでしょうか?

○いつかは、と思っていましたが、
空耳アワーの大ファンなのでショックです。
でも40年! 
お疲れ様でした、ですよね。

○紛れもない唯一無二の番組だったと思うし、残念ですね。
いいとも、タモリ倶楽部と、
タモリさんを観られる機会が無くなっていってしまうのも寂しいな。
コロナ禍以降、
空耳アワーもロケがしにくい関係でほとんどなくなってしまったけど、
最終回は空耳特番とかしてくれないかな。
もしくは、今後も年に1回くらいで空耳特番をしてもらうとか。

○残念。
毎週楽しみにしてたけど、
空耳の音源のお店も閉店したし、
潮時だったのかな。
まだ続けてほしいけど、
他に代われるMCの人もいないか。

○毎週録画して見てたのに。
バブル時代からゆるくてマニアックな事象を
浅く掘り起こす番組は貴重。
マニアックな人をゲストに呼んで話を聞く番組は増えたけど、
タモリやゲスト自ら体験する楽しい番組だったのに。
誰かか引き継ぐのは難しいのかな?
タモリ自ら指名しない限り無理か。
しかもそういうことしそうもない人だからな。
長年楽しませてくれてありがとう。

○え、残念!
本当に面白い番組だった。
「こんなことよく思いつくな」と思うような企画の数々。
鉄道に興味は無いのに、鉄道企画もとても面白かった。
内容もそうだし、鉄道の話で興奮する出演者の様子が面白かったのもある。
一緒に空耳アワーが終わってしまうのも残念。
タモリ倶楽部終了後も、
空耳アワーだけ15分番組にして毎週放送してくれないかな。

○かなりショックだわ。
これでますますテレビ離れしそうです。
タモリ倶楽部だからこそ出演されているんだろうなと思う、
他のバラエティー番組では見れないようなキャスティングも楽しみの一つでした。
始まりがあれば終わりもあるとはいえ、もっと見ていたかったな。

○唖然としています。
なんとなくだけどタモさんが引退するまで続くものだと思っていた。
タモさんの博識と好奇心がいかんなく発揮され
一見下らないことを掘り下げる唯一無二の知的バラエティーだと思う。
残念だけど最後まで楽しみに見ます。

○この番組とブラタモリは
タモさんのライフワーク的な存在だったんじゃないの?
くだらないテーマを真剣に考える、タモさんが一番好きそうな内容。
これが終わって、Mステが続くというのが意味が分からない
Mステこそ、タモさんやる気なさそうだし、
番組は継続するとしても、タモさんは解放してあげてほしい

○タモリ倶楽部は毎回どこからネタを拾ってくるのだろうと言うくらいに、
マニアックな趣味の世界を取り上げていました。
それでいてマニアだけに向けたものではなくて、
一般の視聴者でも楽しめる内容に仕上げるのはさすがです。
ダムマニアの世界を取り上げて貰えた時には何だか嬉しかったです。
空耳アワーの選曲もジプシーキングやメタル系が定番でしたが、
アフリカや南米のアーティストが登場する事もあり、
投稿者のセンスも秀逸でした。
本当に惜しいです。

○これは衝撃・・・だけど覚悟はしてました。
当たり前のようにそこにあったものや人が、ドンドン無くなっていきますね。
エンタメ業界については、
その世代の方々が年齢的にそういう時期になってきたというのが大きいと思いますが。
代わりに得た物は何だろう。
全てのジャンルで数は増えたんですがね。
テレビも本当に観なくなりました。
職業的に今も世間的な流行廃りを一応把握はしてるつもりですが…
見つからないですね。
本当に自分が年を取ったからだけが理由なのだろうか。

○キー局によるテレビサブカルの代表番組であり、
唯一の良心ともいえたバラエティ深夜番組。
タモリさんや安斎さんをはじめ、
主演する方々が果たした役割は多大な影響をもたらしたと思います。
長い間、本当にありがとうございます。
けど、これでまたテレビの魅力が目減りしてしまいました。

○>番組としての役割は十分に果たしたということで
そもそも役割とかなんとかでやってるような番組じゃないんだよね。
本当に趣味とか暇つぶし的な視点や感覚でやってきたわけで、
そういうスタンスに共感する人たちが
幅広い分野の見識があるタモリさんを味わうための番組になっていたといっても
過言じゃない。
だから理由はなんでも、
大人の事情とかタモリさんの意向が反映されたなどで
終わらせるしかなかったんだろうね。

○いつかは終わるのだから終わるのは仕方がありません。
役割を果たした?
この意味がわからない。
こういう、緩くてマニアックな番組はもう他にほぼ存在しないのだから、
存在する意義という役割は永久ですからね。
タモリさんが、自分の役割を、とおっしゃるなら話は合うけどね。
局がそういう言い方はおかしいよね。
本当に毎週の楽しみでしたから感謝です。
ありがとうございました。

○まじかー、凄く残念過ぎる。
かなり内容がマニアックだけど
上手に番組として成立させてて非常に面白かったのに、
毎週楽しみにしてたのに。
タモリさんとゲストという絡みも見れたのに。

○「今夜は最高」が終わった後、最もタモリさんらしい番組だったのに、残念ですね。
当初はいつ終わってもおかしくないくらい、ゆるーい番組で、
タモリさんも好きなようにやっていましたが、
40年も続いたのはスポンサーと制作側も楽しかったのかもしれませんね。
学生の頃から見ていたけど、いつの間にか還暦。
タモリさんも歳をとる訳ですね。
最後までゆるく続けください。

○そっか... 
永遠に続くことは有り得ないとわかりつつも受け入れられない。
タモリさんの経験・知見って、
時代背景もあるから他の若い人では引き継げないだろうし、
引き継いだとしても別の番組になってしまうだろうし。
別の形でも良いので、
マニアックな方々に焦点があたるような番組が始まることを期待します。

○なんだろうか、どうでもいい内容なのにハマってしまう
マニアックなところがいいんだよね。
毎年日本人が受賞しているイグノーベル賞に通ずるようなところがあるんだろう。
しかし、これで民放テレビのみたい番組は無くなってしまったな。
年寄りにはちょうどいいタイミングなのかもしれないかな。


不心得者の所業

2023年02月18日 23時00分00秒 | 様々な話題

今日は、わずかな不心得者のせいで、
世の中が不便になったり、迷惑をこうむる話。

高校生客がしょうゆのボトルに口をつける動画が拡散した「スシロー」。
注文された商品のみをレーンに流し、
自由に取れる商品はなくした。
テーブルに備え付けの食器や調味料は、
客が希望すれば消毒済みのものと交換する。
今後はテーブル席とレーンの間にアクリル板を順次設置し、
誤って商品に触れないようにする方針だという。

皿を抗菌カバーで覆っている「くら寿司」は、
客がいったん取った皿を
再びレーンに戻す動画が投稿された。
精算時の皿の数を少なくしようという、一種の詐欺行為だが、
わざわざSNSで流すという悪ふざけ。
くら寿司は、現在でも取った皿の枚数が分かるように
レーン上部にカメラを設置しているが、
今後は戻す行為も検知できるようにカメラのシステムを改修する。

かっぱ寿司」は「防犯カメラ作動中」と書かれたポスターを張り、
カメラでの監視を徹底。
すしを覆うカバーの導入も検討しているという。

他人のすしにわさびを付ける動画が拡散した「はま寿司」も
対応を検討中という。

餃子の王将」は、
店内のテーブルに置くギョーザのたれなどの調味料を撤去すると発表。

これらの対応は、
客との信頼関係で成り立っていたことを
根底からつくがえすもの。

以前、飲食店のアルバイトが
店内で食品にいたずらする
「バイトテロ」が拡散したが、
あの時は、閉店に追い込まれる店も出た。
ということは、他人の雇用を奪っていることで、
路頭に迷う人を生み出すことになる。

そこまで気が廻らない、幼い行為だが、
世の中には一定数、
そういった輩が必ず現れる。
統計的にそうなっている。
その上、SNSというおもちゃを与えられて、
面白がる人間を増加させている。
はま寿司では、
注文品と書かれて流れて来る寿司の1貫を、
若い男性が箸で取って食べる動画が拡散され、
動画には「人の注文、おいしそうだったのでたべちゃいました」
という文言が添えられていた。
悪いことをしたという自覚がなく、
ただ、幼稚に面白がっているだけだ。

すしチェーンは、様々な予防策を講じているが、
卓上に設置された調味料を個包装のものにしたり、
厳重な設備にしたり、従業員を増やしたり……。
すると、コストが上がり、結果的に価格に反映する。
一般の善意の客が被害を被るわけだ。
回る寿司にフタをする装置には費用がかかるし、
回転レーンをやめる店舗も出て来る。
つまり、「回転」寿司ではなくなるわけで、
そうなれば、日本の偉大な発明の一つが消滅する。

予防策と同時に、
損害賠償など、店側の告発も厳しくするべきだ。
「一罰百戒」という言葉もある。
そういう行為をすれば、
どれほどの金額が請求されるかを知れば、
予防になることは確かだ。

くだんの高校生は、
親が謝罪しているが、
スシロー側は当事者とその保護者の謝罪を受け入れず、
民事・刑事で法的措置をとる考えを示した。
莫大な賠償金が親に請求される。
気の毒だとは思うが、
そんな風に子どもを育ててしまった報いとして、
受け止めてもらうしかない。

(この高校生は、顔も名前もSNS上でさらされ、高校を退学している。)

あるワイドショーで、
MCが、迷惑動画問題について
「処罰が重すぎないかなとも思ったりもする」
と発言したところ、
カズレーザーが
「企業に何の責任もないし、
厳しい態度をとって、それが厳しすぎると言われるのは
おかしいんじゃないですか」
と正論を述べている。

この件でスシローの株価が下落、
時価総額で168億円が吹き飛んだというから、
経済的損失は大きい。
この株価下落で被害を被った投資家が
自殺でもしたらどうするのか。

いずれにせよ、
少数の不心得者によって、
多数の善意の人々が迷惑をこうむることは、
日本のレベルを下げ、
社会を住みにくくすることなのだ。

この他、
客のマナーについて問題も生じている。

先日、あるラーメン店が
「食べない方の入店お断り」
という宣言を出し、話題になった。
ある2人連れの客が入店し、
客の1人は「食べない」と言って注文しなかった。
実際はもう1人が注文したラーメン1杯を2人で分けて食べていた。
「一杯のかけそば」みたいな話だが、
2人分の席を占有する以上、注文するのが筋だろう。
飲食しないのに水を飲んだりティッシュを使ったりといった客は珍しくなく、
店によっては「1人1オーダー」というルールを出しているところもある。

「こういったルールはお客様がお店に作らせている」
という意見も出ている。

岡山のとあるカフェが「未就学児を連れたお客さんの入店をお断り」と宣言。
原因は、店内にある障子を破かれ、
保護者からの報告がなかったため。
これは、該当の親が謝罪に現れたため、
店はほどなくして子連れ客もOKとした。
事前に約束事項を確認してもらったうえでの入店をお願いしている、という。

あるラーメン店では、
親と高校生の娘が入店し、
並んで食べていたが、
先に完食した親が、店員から店を出てほしいと言われた。
親は娘がまだ食べていると断ったが、
待っている他の客がいる、と再度退店を促されたため、
親が先に店外に出ると、
まだ食事中だった娘も出てきてしまった。

その後、ラーメン店の運営企業から連絡があり、
親子が訪れた店は回転率重視だったと説明。
ボックス席には15分を目安に席を空けてほしいと掲示していたが、
カウンター席には掲示がなかったと、
その点は謝罪があったという。

これも元をただせば、2人で1人分の客と同様、
食べ終えたにもかかわらず、
いつまでもだべっているような客がいたからに違いない。

迷惑行為→それへの対応策
で、世の中はどんどん住みにくくなる。

ちなみに、昔有楽町駅近くのカレー屋で、
食事後、友人と少し話していたら、
退店をうながされた。
それ以来、その店には行っていない

別観点だが、
客の行動によって不便になった例として、
飛行機の荷物検査があげられる。
昔は荷物検査などなかった。
それがハイジャックが多発して、
荷物検査の必要が生じた。

最近では、飲み物の空港外からの持ち込み禁止だが、
あれも、液体を2つ合成して
機内で爆弾を製造した犯人が現れたせいだ。

といっても、こちらは迷惑行為というより、
犯罪行為のせいだが。

 


MRJ(スペースジェット)撤退

2023年02月10日 23時00分00秒 | 様々な話題

MRJが撤退することになった。
MRJ(三菱リージョナルジェット)とは、旧名称で、
今は「スペースジェット」と呼ばれている。
2008年、プロジェクトをスタート。
国産初のジェット旅客機として期待されていた。

2013年には最初の顧客である全日本空輸への納入を予定していたが、
技術力の不足などでトラブルが相次いで
6度にわたる納期の遅れが生じ、
当初1500億円としていた開発費は
1兆円規模に膨らんだ。

コロナ禍の2020年には、
航空需要の回復が見通せないとして、開発を凍結
開発の継続には、年間1000億円規模の費用がかかる上、
今の市場環境では採算性の確保が難しいとして
撤退することが正式に決まったのだ。

「日の丸ジェット」とも呼ばれ、
官民が連携して巨額の開発費が投じられたプロジェクトは、
事業として実現することなく、
ついに終わりを迎えた。

MSJは、90席クラスの小型機体で、
1962年に初飛行したプロペラ機「YS-11」以来となる
日本の航空機産業を育成する官民肝煎りの一大プロジェクトだった。

三菱重工は開発中止の理由について、
新型コロナウイルス禍から航空市場が回復した後も、
座席が100未満の小型ジェット旅客機「リージョナルジェット」
の市場規模が見通しにくいことや、
脱炭素化に向けた電動化への対応が必要な点などを挙げた。
開発が長期化したことで、技術面の競争力が低下したことも影響したという。
また機体の安全性を証明する型式証明の取得には
さらに巨額の資金(1000億円)を要するほか、 
海外パートナーの協力確保が困難なことや
足元でのパイロット不足の影響で
小型ジェット機の市場規模が不透明な点などを挙げた。
結果、「事業性を見いだせなかった」と説明。

これまでにの開発で培った経験や人材を、
次期戦闘機の開発などに生かす考えだという。
三菱重工は今後は日本と英国、イタリアの3カ国で
2035年の配備に向けて次期戦闘機の開発をめざしている。
わが国の航空機開発の技術、能力の向上には寄与したものとも捉えられる。

国産初のジェット旅客機の開発に失敗したことは、
大変残念でならない。
「技術のニッポン」は、どこへ行った。

一方、衝撃的なニュースも飛び込んで来た。
米中に次ぎ世界第3位の日本の名目国内総生産(GDP)が、
経済の長期停滞などを受けて
近くドイツに抜かれ、
4位に転落する可能性が出てきたという。

国際通貨基金(IMF)の経済見通しでは、
22年の名目GDP(予測値)は
3位の日本が4兆3006億ドル(約555兆円)なのに対し、
4位のドイツは4兆311億ドルで、
ドイツが約6. 7%増えれば逆転することになる。

IMF予測では23~27年は辛うじて逆転を免れるものの、
23年時点(予測値)でその差は約6.0%に縮小する。
第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストの試算では、
仮に今年のドル円相場が年間平均で1ドル=137円06銭より円安に振れれば
順位が入れ替わる計算という。

日本の名目GDPは高度経済成長期の1968年に西ドイツを抜き、
米国に次ぐ2位となった。
だが、2010年には台頭する中国に抜かれて3位に転落し、
40年近く維持したアジア首位の座を奪われた。
GDPは、人口の多い国の方が有利だから、
米国、中国の後塵を拝するのは、ある意味仕方ない。
しかし、ドイツにまで負けるとは。
日本のおよそ1億2千万人に対しドイツは8千万人にとどまる。
14億人を超える中国に抜かれたのは仕方ないとしても、
なぜドイツに追い付かれたのだろうか。

専門家の分析では、
大きく影響したのは円安の進行と、
名目GDPを引き上げる物価上昇率の低さだという。
円安に伴うドルベースの経済規模の縮小に加え、
「日本病」とも揶揄される低成長が経済をむしばんだ結果だ。
専門家は企業の労働生産性や国際競争力を高める政策をテコ入れしなければ、
遅くとも5年以内には抜かれる可能性が高いと警鐘を鳴らす。

日本の落日は近いのか。

MRJからの撤退に際し、
「これまでにの開発で培った経験や人材を、
次期戦闘機の開発などに生かす」
というが、それは可能だろうか。

その点で、
NHKで1月23日に放送された
「映像の世紀」の「零戦その後の敗者の戦い」が興味深い。

日本の工業技術の粋を集めて開発された「零式戦闘機」
欧米のどんな技術も届かない高性能のものだった。
真珠湾攻撃などに投入され、米軍から恐れられた。
米国の海軍将校だったリンドン・ジョンソンは
「ゼロ戦は手強い」として、ゼロ戦対策の教育映画を作り、
パイロット役はのちに大統領となるレナルド・レーガンが務めた。
米軍は、ゼロ戦と戦うときは2対1で戦うように、と指導した。

敗戦後、GHQにより日本の航空産業は解体され、
零戦は燃やされ、研究開発の一切が禁じられた。
零戦の設計者堀越二郎は「自分は職業の選択に失敗した」と思ったという。


すべてを否定された技術者たちは、絶望の淵に落とされた。

しかし、ここから敗者の戦いが始まった。

1949年、オリンパス光学の杉浦睦夫は、
海軍の技術者で零戦の機銃の同調発射装置
(回転するプロペラの間隙を縫って弾丸を発射する装置)
を担当した
深海正治と共に胃カメラの開発を始めた。
胃カメラは零戦の機銃の内部の検査装置とよく似ていた。
胃カメラは翌年完成し、
その後のガンの早期発見に大きく寄与した。

中島飛行機にいて戦闘機「隼」の設計に関わり、
戦後、東大生産研究所にいた糸川英夫は、
宇宙ロケットの研究を始めた。
零戦のエンジン「栄」を作った中川良一が取締役をしていた
富士精密工業が協力してくれて、
材料や資金、それに、若手10人も付けてくれた。
糸川はペンシル・ロケットを開発し、
1957年、国際地球観測年に当たって、
ペンシル・ロケットの23倍の大きさのロケットを
高度60㎞まで打ち上げ、大気の観測に成功した。

1964年10月1日、東海道新幹線が開通した。
新幹線の開発にもやはり、
戦時中の兵器開発チームが
国立鉄道技術研究所に入って活躍した。


零戦の振動の解析を行なった松平精
新幹線の振動解析装置を作った。
また、空気バネも開発した。
新幹線の先頭の流線形を設計したのは、
爆撃機「銀河」を設計した三木忠直だった。

堀越は一時、田舎にこもって、農機具などを製作していたというが、
1956年に通産省から国産旅客機の開発を委嘱された。
戦闘機「飛燕」の設計者で、堀越の同級生の土井武夫と共に、
1964年に国産初のプロペラ旅客機YS-11を完成させた。


YS-11は、日本の空を駆け、
2006年8月30日、最後の飛行を行い、引退した。
ジェット時代に入り、プロペラ機が退くのは、必然だった。
その後、日本は長らく航空機の生産から撤退した。
だからこそ、MRJの開発には大きな期待がかけられていたのだ。

MRJからは撤退したが、
零戦と同じように、
敗者の復活は可能なのだろうか。

それとも、このまま、日本の落日は止まらないのか。

以前、紹介した本「総理にされた男」の最後に、
主人公が国民に向かってする演説は、こうだ。

「この国は既に輝く季節を過ぎたという者がいます。
疲弊した老人ばかりが多くなり、
未来には何の希望もないと言う者がいます。
しかしわたしはそうは思わない。
この国の人間は基本的に勤勉で、
我慢強く、思いやりがあって、思慮深い。
そんな国民に未来がないはずがない。
わたしたちにはまだ未来を創る力がある。
他人の幸福を願う力がある。
希望を見出す力がある。
この人生を素晴らしい冒険に変える力がある・・・」

日本の先人の技術の継承、
若者の飛躍に期待するしかないのか。


日本映画の行く末

2023年02月06日 23時00分00秒 | 様々な話題

1月28日に
スポーツ・エンタメビジネス「ドクターK」の視点
で配信された記事
「アカデミー賞をなぜ日本映画は取れないのか」
に、興味深い内容が掲載されている。

その前に、
アカデミー賞での日本人の受賞者を見てみよう。

演技賞では、助演女優賞のナンシー梅木(サヨナラ 1958年)。
技術賞では、衣裳デザイン賞に、和田三造(地獄門 1955年)、
ワダエミ(乱 1986年)、
石田瑛子(ドラキュラ 1993年)、
作曲賞に、坂本龍一(ラストエンペラー 1988年)、
メイクアップ&ヘアスタイリング賞に、辻一弘(ウィンストン・チャーチル 2018年、
スキャンダル 2020年)、
長編アニメ賞に、「千と千尋の神隠し」(2003年)、
短編アニメ賞に、「つみきのいえ」(2009年)、
短編ドキュメンタリー賞に、「ザ・パーソナルズ 黄昏のロマンス」(1999年)、
現在の国際長編映画賞にあたる外国語映画賞、特別賞に、
「羅生門」(1952年)、「地獄門」(1955年)、「宮本武蔵」(1956年)、

「おくりびと」(2009年)、「ドライブ・マイ・カー」(2022年)
などがある。

2019年度のアカデミー賞では、
韓国映画の非英語作品「パラサイト 半地下の家族」
作品賞、監督賞、オリジナル脚本賞、国際長編映画賞を受章して
世界を驚かせた。


韓国映画の受章は初。
なにしろ、韓国映画は
それまでアカデミー賞にノミネートさえされたことがない。

映画だけではなく、
韓国のドラマがNetflixで配信されて、
世界中で視聴された。
実際、韓国ドラマは日本のドラマより面白い。
そのアイディア、演出、演技でも
日本のドラマをはるかに越えている。

では、日本映画がなぜ国際競争力を失っているのか、
について、「ドクターK」氏は、
次のように解説する。

欧米基準の映画製作を教育できる組織が存在せず、
映画製作者の大半がビデオ撮りテレビ番組の制作経験者であること

欧米には半世紀以上の歴史を持つ
大学レベルの映画学校が多く存在し、
脚本、演出、撮影、編集、音響、美術、照明などの基礎を一巡学んだ後に、
専門領域の理論を身に付け、
制作実務をショートフィルムの実制作を介して習得する
カリキュラムが確立されている。

南カリフォルニア大学やニューヨーク大学のようなエリート校に限らず、
大学の映画学部や大学院を修了したほぼ全員が
同等の映像理論や基礎的な制作手法を学んでいるので、
共通の撮影・編集ルールに基づいた映画製作が可能で、
作られた作品も「記号論」的視座から解析、評価されるのだ。                                                     海外でも高く評価された日本人監督3人とその理由を述べると、

日本映画界でも、
洋画の映像表現法を解析しながら、
自らの撮影、編集方法を確立した
溝口健二、小津安二郎、黒澤明といった監督が存在し、
独自のセオリーに基づいた
構図や編集の一貫性が海外でも高く評価されていた。

3人は画家を目指した経験から、
熟考の上でショット毎の構図を決め、
全編のストーリーボード、
絵コンテを自ら描いてから撮影に入ることが常であった。

しかし、ほとんどがテレビ出身の現代の監督は、
撮影前にそういった準備をすることはない。
演技指導を主務とすることが多く、
撮影はカメラマン、編集はエディターが担う。
そして作品の多くがワンシーンを複数のビデオカメラで撮影して、
後で編集するという手法で作られているため、
いわゆるカット割り
(脚本に沿って各シーンのカットやアングル、構図などを決めておくこと)
をする必要性がそれほどないのだ。

しかも大学を卒業してテレビ局に入社しても、
映像理論を新入社員研修で教えられることはなく、
現場の徒弟制度で先輩の技を見ながら制作手法を身に着けるしかない。

日本の実写作品には映画、テレビを問わず、
到底プロが製作したとは思えない、
ワイドショットで長い演技を撮り続け、
ズームやパン(カメラを固定したまま、撮影方向を左右に振ること)が多用され、
アクション途中で急に他のカットに切り替わり、
左右が逆転するような編集が多いことも事実だが、
これらは欧米スタンダードとはかけ離れた
ガラパゴス標準で育った製作者によるものだろう。

それが当たり前の時代が30年近く続いたのだから、
現場での改革に大きな望みは持てない。

ただ「唯一の望み」として、
CMと低予算映画の製作経験者たちを挙げる。

CMでは熟考を重ね、
関係者の同意を得た絵コンテに基づいて撮影を行う。
他方、低予算のピンク映画製作などでは
当時高額のフィルムを長時間撮影で無駄にできないため、
必然的に監督が絵コンテを描きながら
シーン毎のフレーミングを決める必要がある。

彼らの儀容は実に欧米基準に匹敵する。
実際「おくりびと」の滝田洋二郎監督は
成人映画の製作経験者であり、
浜田毅カメラマンは大蔵映画出身、
川島章正エディターもロマンポルノ編集20年以上のベテランだ。

もう一つ、なぜ日本のアニメ映画は海外の評価が高いのか、
については、同じ理由を挙げる。
アニメは原作が漫画や劇画で、
既にカット割りが出来ているものを映像化することが多い。
オリジナル作品でも、完成度の高い絵コンテから
動画を起こしていくものが大半である。
こうして完成した映画作品は、
欧米基準の実写映像と隔たりが無く、
外国人にも違和感なく受け入れられる。

確かに、日本のアニメは海外でも評価が高い。
また、海外旅行の際、
ホテルのテレビでCMを観たら、
日本のCMのレベルの高さが分かる。

韓国や中国は、
既に1980年代には
欧米の記号論に基づいて作品を製作しなければ、
国際流通に掛けられないことに気付き、
国主導で専門高等教育に力を入れた。
有望な学生を選抜し、
欧米や豪州の著名映画監督や制作技術者を招聘するとともに、
ハリウッド周辺の南カリフォルニア大学やUCLA、
AFI(アメリカン・フィルム・インスティテュート)に国費留学させ、
国際基準の手法で作品を製作できる人材の教育制度を確立した。

北京電影学院は、英語教育学部も設立して
海外からの留学生も迎え入れ、
ジェームズ・キャメロン監督などを特別講師として招聘している。

84年に国家戦略により映画振興公社が設立した韓国映画アカデミーは、
「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ監督をはじめ、
既に500人ものハリウッド基準の現場で通用する人材を輩出している。

日本映画の海外進出支援には、
今こそ本腰を入れて、戦略的に、
世界市場で通用する実写映画を製作できる
新世代クリエーターを育成しなければならない。

日本映画の技術が向上しなかった原因として、
テレビの撮影方法に慣れてしまい、
精緻なカット割の精神と技術を忘れてしまったため、
というのは、一つの卓見だと思う。

一つ私の意見を付け加えさせてもらえば、
映画の設計図である脚本にお金を払わないことがあげられる。
脚本家の待遇が悪い。
苦労して書いたシナリオが
現場でズタズタにされて屈辱感を与える現状を見れば、
能力のある人ほど、映画やドラマから離れ、
小説家や漫画原作者に流れてしまう
そちらの方がもうけられるからだ。
その証拠に、
大会社が製作する映画やドラマの原作の多くが
コミックからの映画化であることが示している。
人気だけの演技訓練のされていない若者たちを主役に起用して、
テレビ局が肝入りで宣伝し、
金が儲かればいい、というような映画が作られ、
そうなれば、必然的に映画が若者向けのものとなって、
大人の観客からそっぽを向かれる、という結果を生むだろう。

「ドクターK」氏が書くように、
政府が文化事業に予算を挙げ、
脚本家、監督等の育成に本気を出さないと、
日本映画の衰退は止まらないだろう。


イギリスの料理はまずい?

2023年02月02日 23時00分00秒 | 様々な話題

英国在住で、日本に来た英国人が、
帰国前に、
「料理のまずい国に帰らないといけないことに落ち込んでいる」
と言っているという記事をネットで見つけた。

「日本の食事は英国とは比べものにならないほどうまい」
というその方、
来日して初日に焼肉屋に行って、そこで食べた和牛の感想は、
「英国でも和牛を出している店はあるが
あれはまがいものだ。
彼らは嘘をついている」と。

この感想を語る配信は
英語で書かれた英語圏視聴者に向けたものであったため、
リップサービスでもないようだ。

私自身の経験でも、
イギリスでおいしいものを食べた記憶がない。
有名な、フィッシュ・アンド・チップスは、
白身魚を油で揚げ、フライドポテトを添えたもので、
揚げただけで、これでも料理か?
と思ったほどだ。

サンドイッチのパンもパサパサで、
日本の食パンのようなものはないらしい。

ていうか、外国を旅行してしみじみ思うことは、
日本の料理の美味しさ。
その原因を様々考えてみたが、
一つには、食材の豊富さ
海と山に囲まれた土地が、
海の幸、山の幸を提供する。
中東を旅行した時など、
毎回同じような食事で、
食材の幅の狭さをなげいたものだ。
シルクロードを旅行した時など、
海の幸が出たのは、たったの1回だった。

それに四季の移り変わりが加わり、
季節ごとの旬の料理が存在する。
南北に細長い日本は、
奇跡の国だと思う。

それと、日本人特有の創意工夫
どんな材料でも、
おいしく仕上げてしまう。
イタリア料理でも、中華料理でも。
ローマで食べたスパゲティは、
ぐちゃぐちゃで、
これが本場のパスタか、と驚いたものだ。

なにしろ、飲食店がひしめき、
おいしくなければ生き残れない環境が
料理の腕を磨いたのだと思う。
立ち食いそばの店さえ、おいしいのだから。

それと、地方ごとの料理の豊富さ
テレビ東京の「運転手さん、うまい店に連れてって」
という番組を見ると、
各地でおいしい料理があふれていることが分かる。

ある人は、日本の食事がおいしいのは、
日本人が「おいしい」と感ずる
舌のレンジがごく狭いからだと言った。
なるほど、アメリカで旅行すると、
こんなのを日常的に食べているのだから、
アメリカ人は味音痴なのだな、と分かる。

学ばないのも不思議。
日本に来てアメリカ人が驚くのは、
菓子のうまさと豊富さ。
アイスの種類の多さ。
それらに驚いても、取り入れない。
アメリカのスーパーに行って分かるが、
お菓子の種類の貧弱さは驚くほどだ。
種類の少ないポテトチップス。
アイスも質より量のバケツみたいな容器に入っている。

英国の料理のまずさ、を綴ったネットの記事。
そのコメントがまた素晴らしい。
中には、文化論や歴史論まで立ち入った卓見もある。

○文化の違いだから仕方がないけど、
やっぱり日本は食べるということへの向き合い方が違うと思う。
メイン、副菜、汁物と、栄養バランス考えて作るし、
食する、ことが生まれたときから当たり前ですもんね。
外国の食卓風景とか見ると、
一品ドーン! みたいなのが結構ある。
作る方は大変なところもありますが、
日本人としてとても自慢できる部分だと思う。

○イギリスに留学した知り合いが、
ホームステイ先で丸ごとのゆでた野菜がそのまま出てきたといっていた。
イギリス人も日本人も別に能力差があるわけではないので、
手間をかけて美味しいものを作ろうとすれば
同じように美味しい料理ができるはず。
しかし、家庭料理に時間と労力を割いて美味しくしようという文化がないと
手間を省いて栄養を取ればいいと
ろくでもないものが出てくることになる。
飲食店もまずい家庭料理よりましであればいいとなると
全体に料理の質が下がるのかも。

○昔聞いた話では、
イギリスでは安くてまずい店と
高くて美味い店があった場合、
殆どの確率で安くてまずい店が残ると聞いたことがあります。
料理の味よりも値段や自宅からの距離など
別のものに重点が置かれる為、
結果的に味が落ちるのだそうです。
近年では海外旅行に行った国民が美味しいお店を作ったり、
国外の飲食チェーン店がイギリスに出店されているので、
どんどん改善されていっているそうなので
そのうちこのようなこともなくなるのでしょうね。
だとしても、うなぎゼリーとか作る国民ですから何とも言えませんけども…

○文化というか宗教の影響が大きい。
同じキリスト教でもプロテスタントのイギリスやドイツは
「清貧」が美徳なので贅沢は禁止。
故に食事も最低限食べれることに感謝する生活をしてきた。
カトリックのフランス、イタリア、スペイン等では、
食事はマナーを学ぶ重要なものとされたので
美味しく食べる為の料理が発展した。
特にフランスでは革命により
王族や貴族に抱えられてきた料理人が解放され、
市中にリストランテを開いたため、
美味しい食べ物を食べる文化が発展進化した。
日本は今でこそ飽食だが、
米が食べれれば満足な時代が長かった。
肉食も仏教の影響で進まなかった。
日本に肉食が一般的になり、洋食が日本食の一部になったのは最近のことですね。

○おそらくだけど、日本はコンビニで買えるような
いわゆる「安い食事」の水準が高いのだと思う。
イギリスのそういう簡易的な食事はかなり不味いと聞いた。
美味しいものは高いお金を出せば食べられるらしい。
日本は安くて美味しいものがたくさんあるので、庶民にはありがたい。

○日本人に生まれたということは相当幸せだということです。
海外で暮らすと、日本人は日本食が恋しくなり、
でも美味しい店がないので、皆、料理がうまくなります。
私は下手だったけど。
アメリカに人生半数以上暮らしていましたが、
チェーン店ばかりで美味しくないので
夫の料理が上達しました。
食べられるベーカリーがない、スイーツがない。
イギリスもそんな感じです。
ただ、イギリスは移民の多い国なので、
インド料理やトルコ料理店はかなり美味しい店がたくさんある。
イギリス人でもそちらの国の料理を食べることで
いくらか食生活が豊かになるかもしれません。

○夫の仕事でイギリスに5年住んだけど、
確かに日本とは食文化が全然違うね。
私は一通りの料理は出来るレベルくらいで
料理上手というほどでは無かったけど、
ご近所さんお招きして和食を振る舞ったらすごく褒めてもらえた。
多分人生で一番褒められたんじゃないかな(笑) 。
それがきっかけでプチ料理教室みたいなのしたり
ホームパーティしたりして、料理のレパートリーも親しい友人も増えた。
帰国すると分かった時に、
あなたのご飯が食べられなくなるなんて…と泣かれたよ。
世界には美味しい物いっぱいあるけど、
日本はトップレベルでご飯が美味しいと思う。
イギリスは紅茶は本当に美味しいし
種類も沢山あるしお茶菓子も美味しい。
文化的に料理よりもそっちに力いれてるんだと思う。

○イギリス料理が美味しくないのは、
歴史的には産業革命が大きかったと言われてますね。
産業革命の結果、家族総出で働くことになり、
家事、特に料理に時間をかけることが出来なくなったため、
というのが現在主流の学説だったはず。
もしイギリスの料理が美味しくないとしたら、
それは食事を楽しむ余裕さえ無くさせた当時の富裕層のせいなのですよ…

○向う(海外) も美味い物はあるけど、総じて高いよね。
手っ取り早く安く済ませるか、
美味くて時間と金を掛るかの二択になってしまう。
日本は店が生き甲斐で好きでしてるってのが結構あり、
それなりにレベルも高く値段もお手頃、
地方でも客が気軽に食べに行く文化があるけど…
海外と比較すると珍しいかも。
出張で仲良くなった米人エンジニアが来日した際、
地元のお好み焼き屋さんに連れってたら、
目の前でおばちゃんが焼いてくれる、
ビール入れてくれて、さらに美味くて…
で本人はチップ払う!と言いだしたけど、
おばちゃんはお代以上は貰わない主義で拒否で、
自分が仕事でも無いのに会計で通訳する羽目になるわ、
面倒だった事がある。

○アメリカとかEUに頻繁に行くけど、確かに不味いね。
と言うか口に合わない。
アメリカの田舎に住んでた時は、
自分自身で作る料理が一番美味しかった。
なぜぬるいスープにのび切った麺に
冷たい具材が乗ったラーメンが
20ドルするから不思議で仕方なかった。
厨房に乗り込みたい気分だった。
まあNYあたり行けば結構美味しい店もあったな。
日本の料理に慣れてしまうと、
もう海外旅行時に食事の楽しみはあんまないかな。
非常食に持って行くカップ麺が一番美味い。

○イギリスって基本痩せた土地だから、
地政学的に不味い飯の文化があるんだよな。
まずい飯に慣れてればそうなるわな。
飯がまずいと言われてるアメリカさんは、
欲望を否定しないから、
濃い味油だくで慣れれば、割と旨いところあるしな。

○イギリス料理にももちろん美味しいものはあります。
が、普通の家庭料理や街の料理屋さんでは
確かに日本ほど美味しいとは思えませんね。
フランス人の知人が同じく知人のイギリス人に、料理が不味いとからかうと、
イギリスにはウスターソースという最高の調味料があったから
料理を工夫する必要が無かった。
と、自慢して言ったので、
私が日本にも大昔からソイソースと言う万能の調味料が有るが、
日本人はさらに美味しい料理を日々追求しているよ。
と言ったら黙ってしまいました。