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空飛ぶ自由人・2

旅・映画・本 その他、人生を楽しくするもの、沢山

北斎美術館

2024年03月16日 23時00分00秒 | 名所めぐり

先日、ブログで紹介した
野見宿禰(のみのすくね)神社のある通りは
「北斎通り」と呼ばれています。

江戸後期の浮世絵師の巨匠・葛飾北斎
現在の墨田区亀沢で生誕し、
その生涯のほとんどを区内で過ごしたとされています。
この地が下総国葛飾領であったことから
葛飾北斎と名乗りました。
そこで、生誕の地である本所割下水(現在の亀沢1丁目から4丁目)を
「北斎通り」として、
約1㎞間の道両側の街路灯、公衆トイレ等に
北斎作品103枚を掲示しています。

で、そこにあるのが、すみだ北斎美術館


2016年(平成28年)11月22日に開館。

建物の外壁はアルミパネルで、
周りの風景が映り込み、
周辺に溶け込んでいます。

墨田区は海抜が低いため、
収蔵庫等の施設を2階以上の階に設けています。
設計中に東日本大震災があったため、
当初地下に設定していた事務室も上階に設けることになりました。

1階は、ミュージアムショップと図書館。

葛飾北斎を中心とした資料を収集している専門図書館で、
一般にも公開されています。

↓入館料。

2階は事務室と収蔵スペース、展示予備室。


3階は企画展示室。
4階は常設展示室と企画展示室。

常設展示室

タッチパネルや4Kのモニターを利用し、
作品を細部まで鑑賞することができます。

作品は高精細レプリカ。

時代区分ごとの展示。

百物語 こはだ小平二。

貴人と官女図。

赤富士。

北斎漫画。

これは、北斎のアトリエというか自宅を再現。


娘で絵師の阿栄(おえい)と共に暮らしました。

来年発行される新千円札の裏面には、


富嶽三十六景のうち「神奈川沖浪裏」の図柄が採用されています。

パスポートにも。

外国の入国審査官を楽しませることでしょう。

 


野見宿禰(のみのすくね)神社

2024年03月04日 23時00分00秒 | 名所めぐり

つい先日、両国へ出かけ、

ここ↓を訪れました。

野見宿禰(のみのすくね)神社

野見宿禰は「日本書紀」の登場人物で、
相撲の始祖と言われています。

垂仁天皇の命により
当麻蹴速と角力(相撲)をとるために
出雲国より召喚され、勝ったとされています。

↑当麻蹴速と角力を取る野見宿禰
(月岡芳年『芳年武者无類』より)

同じ名前の神社が、
兵庫県たつの市にもあります。

両国国技館の近隣に所在し、
日本相撲協会により管理されています。

本殿。

この小窓から中を見ることができます。

その内部。

元々ここの東側に高砂部屋がありました。

境内には、
歴代横綱之碑二基があります。

一基には初代明石志賀之助から
46代朝潮太郎まで、

もう一基には47代柏戸剛以降の名前が刻銘されています。

社殿前には31代横綱常ノ花寛市が奉納した
大きな自然石の御手洗があります。

年3回の東京で行われる本場所の
取組編成会議終了後に
出雲大社東京分祠の神職のもと、
協会執行部と審判部幹部、
各一門の審判委員や相撲茶屋関係者などにより
例祭が執り行なわれます。

また、新しく横綱が誕生した際には、
神前で土俵入りを披露する慣例となっています。


大横川の桜

2024年02月29日 23時00分00秒 | 名所めぐり

今日は、朝早くから↓この駅へ。

大横川の桜を見るためです。

ここがその場所。

「東京で、梅と桜が同時に見られる」
という記事に、
亀戸天神と大横川が紹介されていたので、
来た次第。

まだ桜の季節じゃないのに、
と疑問の方。
この桜はソメイヨシノではなく、
河津桜です。

日本固有種のオオシマザクラとカンヒザクラが自然交配して生れた
日本原産の栽培品種のサクラ。
オオシマザクラとカンヒザクラの雑種に
さらにカンヒザクラが交雑した種で、
オオシマザクラ由来の大輪の花と、
カンヒザクラ由来の紫紅の花弁の色が特長。
更に目覚ましい特徴は、
「早咲き」

花期は2月頃で
1ヶ月と長い。

1955年に静岡県賀茂郡河津町
飯田勝美さんが河津川沿いの雑草の中で
1mほどの原木を偶然発見し、
庭先に植えたことが始まり。
1974年に「カワヅザクラ(河津桜)」と命名されました。


現在も原木は河津の↑の場所に存在しています。

原木の様子はライブ配信されています。

接木で増殖するため、
どの木もDNAが同じ。
そのため、同じ気温の場所では、
一斉に開花します。

スカイツリーも見えます。

鳩たちも見ています。

↓は静岡県河津町での様子。

河津町では、
川沿いに植えたものが
温暖な気候により2 月下旬頃から1 か月にわたり開花します。

以前、河津へ河津桜を見に行くバスツァーに参加して、
前線と遭遇した悪天候で、ひどい目にあいました。
それも、懐かしい思い出。

大横川でも一斉に開花。
訪れる人を楽しませています。

 


亀戸天神

2024年02月25日 23時00分00秒 | 名所めぐり

先日は、武蔵野線西船橋で総武線に乗り換えて、ここ↓へ。

目的地は、ここ↓。亀戸天神社

平安時代の貴族、学者、漢詩人、政治家で、
学問の神様とも言われる菅原道真を祀っています。
通称は亀戸天神、亀戸天満宮または東宰府天満宮。

正保年間(1644年 - 1647 年)、
菅原道真の末裔であった
九州の太宰府天満宮の神官、菅原大鳥居信祐は、
天神信仰を広めるため社殿建立の志をもち、
諸国を巡りました。
1661年、(寛文元年)、
江戸の本所亀戸村にたどり着き、
元々あった天神の小祠に
道真ゆかりの飛梅で彫った
天神像を奉祀したのが始まりとされています。

亀戸天神の境内には、
道真が好んだ梅が300本以上植えられており、
春になると、「梅まつり」が開催されます。
今年は3月3日まで。

入ってすぐ、太鼓橋の男橋

池と橋を人の一生に見立てた「三世一念の理」に基づき、
この橋は過去を表します。

上に立つと、スカイツリーが見えます。

藤棚。

4月下旬時から5月初旬にかけて、
藤まつりが行われ。
境内の藤が一斉に開花し、神社中が藤色に染まります。
太鼓橋の上から一面の藤棚を
上から見下ろすことができます。
江戸時代から亀戸の藤と呼ばれた藤の名所でした。

秋には菊まつりが行われます。
道真は、梅と共に菊の花を数々の和歌を詠みました。

太鼓橋の女橋

この橋は希望の未来を表します。

太鼓橋は歌川広重の『名所江戸百景』シリーズの
「亀戸天神境内」にも描かれています。

北斎『諸国名橋奇覧』の「かめゐど天神たいこはし」にも。

本殿

境内には、いろいろな石碑や社があります。

亀井戸跡

「かめいど」の語源。

筆塚

道真公は、
空海と小野道風とに並ぶ能書家といわれたことに因み
「書道の神」と仰がれておりました。
そのことから、「筆塚祭」には書道上達、
学問の向上を願う人々が、
使い古した筆を納め、
一層の上達を祈願します。

                                                                   
松尾芭蕉句碑

晩年深川に住まいを構え、庭に芭蕉を植えたところから、
芭蕉庵と称し俳号を芭蕉と称しました。

しばらくは花の上なる月夜哉

芭蕉が吉野へ旅した時、
満開の桜とその上に浮かぶ月を詠んだ句と言われます。

花園社

道真の妻である島田宣来子および14人の子供を祀ります。
安産、子宝、育児、立身出世の守護神として信仰されています。

弁天社

1665年(寛文5 年)、
太宰府天満宮の心字池の近くに
「志賀社」というお社(やしろ)があり、
このお社は海など広く水をお守りする神でした。
この太宰府天満宮心字池畔の志賀社をここに勧請。
その後、亀戸天神の心字池を上野不忍池に見立て、
この社を「弁天堂」と呼んだことから、
七福神の1 つである弁才天として信仰されるようになりました。

琴柱灯籠(ことじどうろう) 。

柔らかな曲線の脚で支えられた灯篭。
この名前は、琴の弦を支える
琴柱の形に似ていることに由来します。

太助灯籠

塩原太助が1781年に石灯篭二基を奉納したもの。
塩原太助は江戸時代の中期から後期にかけて、
今の両国本所相生町で薪炭商を営み、
一代で富を築き、
その豊富な私財を道路の改修や土木工事など
庶民のために投じたことから、
義人としての評判を得ました。

御嶽神社(みたけじんじゃ) 。

道真の教学上の師である
延暦寺第十三代座主、法性坊尊意僧正を祀ります。
火災除、雷除、商売繁盛、開運の神様です。             

五歳菅公像

昭和52年の道真公神忌1075大祭記念とし奉納され、
台座には5歳の時庭園の紅梅を詠まれた和歌を刻してあります。

美しや紅の色なる梅の花あこが顔にもつけたくぞある                

神牛座像

903年(延喜3 年)、道真が亡くなった時、
遺体を乗せた車を引く黒牛が、歩みを止めて動かなくなり、
その場所を墓所と定めたと言われています。
その後、その場所に社殿を建立し、
御霊を祀ったことが太宰府天満宮の起源で、
その年も乙丑年でした。
道真は丑年生まれ。
また、道真が京都から大宰府へ下向中、
白牛によって難から逃れることができた
という故事が伝えられており、
道真と牛との縁は深いものがあります。

神牛座像は1961年(昭和36年)、
鎮座三百年祭時に社殿の復興とともに奉納されました。
神牛に触ることにより病気を治し、
知恵を得るといわれており、
牛は天神の神使(みつかわしめ)として信仰されています。
参拝の方々が触れた部分が光っています。

紅梅殿

菅原道真公が左遷され、九州に旅立つ時、
京都の紅梅殿の庭に、日頃可愛がっていた梅を見て、

東風(こち)吹かば匂いおこせよ梅の花
あるじなしとて春なわすれそ

と詠った和歌は有名で、
菅公を慕って飛んできたと言われるのが飛梅(とびうめ)。
紅梅殿は「飛梅」の実生(みしょう)をお祀りしたお社です。
梅が香る2月25日にお祭りを執り行い、
毎年大宰府から紅白の梅が奉納され、
学校などの公共施設に寄贈しています。

↓池のカメ。

学問の神である菅原道真を祀っているため、
毎年、受験生が合格祈願に訪ずれ、
その中には合格のお礼として本社を再び訪れ、
池にカメを放流していく人が多くいます。
そういうきまりがある訳ではなく、
亀戸という地名や池があることなどから
この行いが自然に広まったようです。
その結果、現在のように
カメが多数棲息するようになりました。

最後に、境内で咲き誇る梅の写真を。

 


チームラボ in 麻布台ヒルズ

2024年02月21日 23時00分00秒 | 名所めぐり

先日の麻布台ヒルズ訪問の目的の一つ、
チームラボ・ボーダレス

チームラボ株式会社(teamLab Inc.)は、
デジタルコンテンツ制作会社。
2001年に東京大学と東京工業大学の大学院生ら5名によって設立。

様々な事業を行っていますが、
デジタルアートが有名。

照明、デジタル映像、コンピューターを駆使し、
「今まで見たことのないもの」を見せてくれる美術館。

2018年6月21日に
お台場のパレットタウンでオープン。
2019年に219万8284人の来場者数を記録し、
「単一アート・グループとして世界で最も来館者が多い美術館」
としてギネス世界記録に認定されました。
訪日客の来場者も多く、
これまでに160以上の国と地域の人が訪れています。

他に、
有明、シンガポール、ドバイ、愛知・中部国際空港、
マカオ、福岡、大阪、原宿にも常設館があります。

パレットタウンの全館閉館に伴い
2022年8月31日をもって営業を終了。
2024年2月9日からは
麻布台ヒルズガーデンプラザBの地下1階に移設して開業。


パレットタウンで展示されていた作品に加え、
新作や日本未公開作品も多数用意されています。

名称の”Borderless”には、
「作品と作品」「作品と鑑賞者」「自己と他者」の境界をなくし
鑑賞者も作品の一部となって溶け込んでいくという
想いが込められており、
「境界のない一つの世界の中で、
さまよい、探索し、発見する」をコンセプトとしています。

これが入口。
正面から、このように見える文字も、


視点をずらすと、このとおり。

後ろから見たところ。

予約制で、30分ごとに時間指定。

スマホのQRコードをかざして入場します。

ロッカーに荷物を預けてて身軽に。

地下に降ります。

「マップなし」がコンセプトなので、
暗い会場をうろうろと彷徨い、
数々の部屋を訪れます。

以下、暗いので、
私のデジカメでは限界がありますが、
ご覧下さい。

「鳥獣戯画」の登場動物たちが行列。

これは、光の祭典。

これは新作。

マップがないので、見落とす部屋も。

ここ↓もあやうく訪れ損ないました。

千個以上あるライトが作る光の造形。

ここが一番大きい部屋。

お台場では、この部屋を見逃しました。

刻々と変わる、光の競演。

見ごたえがあって、いつまでもいられます。

最後に、拝借写真を。

一度、行ってみて下さい。