PIFFまでに100本達成するはずだった K-Movie。カウントダウンでひとりで盛り上がってる。98本目のK-Movieは『王の男』。3月にソウルに行った時、字幕なくても見ればよかったと後悔した作品。ようやく、TIFF@六本木(渋谷でも・・・)に登場。
イ・ジュンイク監督とイ・ジュンギssi の舞台挨拶つき。この2人名前が似すぎて、ウケた・・・
イ・ジュンギssi のファンというのが、日本人はもちろん、韓国から、そして香港から駆けつけていてビックリ。「きゃ~」との黄色い声につつまれ、会場の雰囲気と映画のイメージがなーんか違うなぁと引いてしまった。自分がイ・ジュンギssi のファンじゃないからこんなこと言ってるけど、これって、Brian のイベントでもファンじゃない人から見ると、まったくおバカな風景にうつっていることがいまさらながらよーくわかった。気をつけようっと・・・
この作品、決して男色映画ではない。芸人コンギルを演じたイ・ジュンギssi によると、「女性のような男性でなくて、中性的な男性を演じた」という表現が面白かった。ご本人は声も低くて、背も高いし男っぽい感じなので、ちょっとびっくり。自分の勝手なイメージで、女形みたいな俳優を想像していたのだけど、全然違う。若いのにかなり演技力があるってことだよね。
今さらここであらすじは書くまでもない。時代は、李朝朝鮮時代に暴君と呼ばれた燕山王の時代。一体誰が主役なのかな・・・芸人魂で一旗あげたいチャンセン(カン・ウソン)、チャンセンの相棒コンギル(イ・ジュンギ)、そして燕山王(チョン・ジニョン)。芸を通して結ばれるチャンセンとコンギルの深い絆、コンギルの妖艶さ・繊細さ、燕山王の孤独。これが三つ巴になってストーリーは展開する。宮中でチャンセンたち何か演目を披露するたびに、宮中は血の海になる。
実は、私はこの映画がまだ消化できていない。自分で勝手に解釈を難しくしているせいかもしれない。なぜかとても切なくて涙が出てきてしまったのだけど、どうして涙が出たのかわからない。
ただ俳優たちの演技はすばらしく、出演者の表情の撮り方が上手い。そして、音楽がいい。12月に公開されたらもう一度見ようと思っている。消化不良なので・・・。字幕が現代語調で少しがっかり。字幕だけ読んだら現代劇なのではないかと思うほどだけど、字数制限の厳しさなのか。
宮廷と大衆芸人とのかかわり。これは個人的にとてもひっかかった。本当に芸人を宮中に抱えていたのだろうか。身分の低いと宮廷のかかわりというのは、歴史を紐解く上でとても興味深い視点。身分制度の元では、低い身分の階層と高貴な身分の階層はかかわらないはずなのに、と呼ばれる社会の底辺でさまよう人々が、実は宮廷や社会を動かす力を持っていたのではないかという歴史の視点。
日本の中世史や西洋の中世史でもこの視点がよく取り上げらており、個人的には学生時代とりあげた研究テーマだったので、李朝朝鮮にも同様のケースがあったのであれば面白いなぁ、なんて思った 。
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平賀さんのところのブログにお邪魔してきましたけど、凄い緻密な情報サイトですね~
毎日新しい情報が入るなんて、ステキです。
ぜひ、遊びに行かせていただきます。
私は韓国で観ましたよ。オマケにDVDも
買ってしまいました。
時代的なところも、衣装も、全てにおいて興味深いです。
映画での庶民の言葉は、今の言葉には訳せないほど、いやらしいのだそうです。「韓国の人も日本語にもできませ~ん」と言ってましたが・・字幕が付くのが楽しみです
コメントありがとうございます。
そうですか、あのセリフの数々は、ハングルでは日本語にならないほどの内容だったわけね。字幕では、そんなにいやらしい感じじゃなかったけど。
なるほどね~字幕は字数制限もあるし、忠実に訳しきれなくて、とっても平凡な現代語訳な感じに思えたんだ・・・映倫とかひっかかっちゃうのかな・・・
情報ありがとうございます。