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「サグァ」
原題: 사과(2008 年 10 月)
監督: カン・イグァン
出演: ムン・ソリ、キム・テウ、イ・ソンギュン
( link to KMSC2008)
2005 年の東京 FILMeX で紹介されていたのに、韓国での公開までに約 3 年を要している。なぜにそんなに時間がかかっていたのか、事情はよく知らないけれど、見た限り、内容に問題があるというわけではなさそう 。
久々にキム・テウ萌え した作品。
内向的な男性を演じさせたら、右に出るものはいないぐらい細やかな演技をする。いらいらするところもあるけれど、癒されるところもあるから、無碍にできないわ~と、こそっと女心をくすぐられる。本当のキム・テウはどんな人なのかと、ちょっと興味がわいてくる。
またこういう内気な男性に限って勝気な女性に惚れるというパターンはあまり珍しくないけれど、やはり自分に持っていないものに惹かれるのは男女間の常だと言えるのかな(笑)。
最近、よく見かけるイ・ソンギュン。「夜と昼」 にも出ていたっけ。ミンソク(イ・ソンギュン)の方がキャラ的にわかりにくいと思った。7 年間も付き合った挙句に愛し方がわからないと言って別れておきながら、結婚・出産後もヒョンジョン(ムン・ソリ)に未練がましく付きまとうという悩める子羊? か・・・。
結局、最後に決断するのは女なのね。フェミニズムの映画じゃないけど、なんだかズルくない? 男ども・・・。
ストーリーにはドラマティックな展開はないけど、監督が述べているように、恋愛を形作るものは真っ赤なハートだけじゃないというのは、なんだか頷けるような気もしてきた。
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以下、ネタばれあり。(とくにエンディング)
***記憶がウロ覚えなので、表現は正確ではないと思います。あしからず。***
上映後の監督ミニインタビュー
Q: 監督はシナリオも書かれ、この作品はサン・セバンスチャン国際映画祭 新人脚本賞(2005 年)とトロント国際映画祭 国際評論家協会賞(2005 年)を受賞し、世界で評価されていますが、この作品の魅力とは何ですか。
A: はて、何でしょう? 日常の男女が何を感じて、どんな愛を育んでいるかという、日常を映しだしているところでしょうか。
Q: サグァには、謝罪とリンゴという 2 通りの意味があります。タイトルにはどのような意味があるのでしょうか。
A: タイトルをつける時にとても悩みました。普通 「恋愛」 というと、赤いハートを思い浮かべるでしょうけど、私はなぜか青いリンゴを想い浮かべます。登場する 3 人が、愛し合い、そして謝るという、両方の意味合いがあります。
Q: ヒョンジュン(ムン・ソリ)がミンソク(イ・ソンギュン)に青いリンゴを渡すところは、そこを象徴しているのですね。
A: はい。
Q: キャスティングについてお聞かせください。
A: ムン・ソリについて。この年代で一番演技が上手だからです。撮影中、喧嘩をするほど話し合いました。撮影中はご結婚前でしたが、愛の形についていい結果が出るといいなぁと思っていたらめでたくご結婚されました(笑)。本当に勉強になりました。
イ・ソンギュンについて。最近ドラマで活躍中ですが、この作品はドラマ「コーヒープリンス 1 号店」 の前に撮影したものです。それまでの作品は比較的明るい役柄だったので、ここでは真剣な恋愛ものを、楽しく演じていただきました。
キム・テウについて。とても受け身な男性の役柄なので、演技力が問われます。韓国の男性は典型的に、強く、リードする存在で、ときに暴力的に描かれます。ここでは内面的なものを押し出してもらいました。韓国の男性にも殴らない人も、喧嘩しない人もいます(笑)。
Q: エンディングは 2 通りの解釈があるように思えますが。
A: 男性と女性では、反応が異なるようです。男性は、ああこのまま離婚するのだなぁと、女性は、この 2 人はやり直すのだろうなぁと。
私の意図は後者です。この 2 人はまだ別れるには、出会ってからの時間が短すぎます。愛情を得ることよりも、得た後にその愛をどう継続して育むかが重要だと思います。
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