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引っ越しました~
by lotusruby

TOKYO FILMeX ① 「夜と昼」

2008-12-02 23:55:53 | K-Movie Notes


「夜と昼」

原題: 밤과 낮 (韓国 2008 年 2 月)
監督: ホン・サンス
出演: キム・ヨンホ、パク・ウネ、ファン・スジョン、キ・ジュボン

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今年のベルリン国際映画祭出品作品 ホン・サンス監督の 「夜と昼」 を東京フィルメックスで鑑賞。

この監督の笑いはいつも独特。ドッカンと笑うのではなく、フッと鼻から息を吐き出すような笑い。そんな息をフッ、フッと吐いていたら、右隣席の男性に睨まれた。でも左隣席の男性だって、私同様、フッ、フッと息を吐いていた。

そして、ホン・サンス作品に登場する男は、いつもあんな体たらくで、こちらはたいていイラっ とさせられる。私の周囲にはいないタイプ(笑)。周囲にいたら、何がしたいのか、はっきりしてよっ!と思い切り噛み付くと思うのね。

あっ、でもキム・テウ(@「女は男の未来だ」)はなぜか許せてしまう・・・
あはは、単に好みの問題かもしれないけど。


それにしてもこのさえない男のパリ日記は一体いつまで続くのかと、途中で不安になった(笑)。起こるべくして起こった中年男の運命の恋愛劇というわけでもなく、画家としての自分探しの旅でもなく、日記が淡々と綴られる。

スクリーンを見つめながら、どこでどういうケジメをつけるのかと気になってしようがなかった。私を睨んだ隣の男性は、何度も何度も時計を見ていた。なんでこんなに長いのかと、思っていたのだろう。上映時間 145 分。

でも、最後は雲の中から呆気なくやってきた(この主人公の画家は雲の絵が得意)。ドラマティックな展開なんてもちろんなくて 「なんとな~く」 雲の中で終わった。あらら~。


舞台はパリでなくてもいいのだけど、主人公の画家が憧れる街だし、監督がよく知っている街だから、設定は 「なんとな~く」 パリなのだろう。パリの街だからという意気込みのようなものはなくて、主人公の周りはすべて韓国人で、パリに住む韓国人コミュニティの一角を覗いたという感じ。

個人的には、ドラマ 「塩人形」 で夫婦役だった、キム・ヨンホとファン・スジョンがこの作品でも夫婦役というので、見比べると面白いかなと思っていたのだけど、ファン・スジョンはほとんど出番がなくて、ちょっとがっかり。

正直言って、私にはこの作品の奥深さなぞ到底理解できそうもない。確かにウィットのあるセリフは散らばっていたけれど、「なんとな~く」 つかみどころのない雲のような話だった。


そうそう、なぜ 「夜と昼」 なのか。タイトルの持つ意味がよく分からないなと思って検索・・・

監督いわく、まずタイトルありきの作品だったそうだ。自分が海外にいる時に、韓国にいる家族に電話をした。その時、こちらは昼なのに、あちらは夜なんだと気付き、このタイトルを思いついて、ストーリーを練ったそうだ。

こちらが昼であれば、地球の裏側は夜・・・ 当たり前のことだけど、普段、常に意識しているわけでもない。確かに、そう言われると不思議な気もするなぁ。


 CINE 21 ホン・サンス監督インタビュー ( link to



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