『彼女はかわいかった』
原題: 그녀는 예뻤다
監督: チェ・イクファン
声: キム・スロ、カン・ソンジン、キム・ジンス、パク・イェジン
『カン・チョルジュン』 が映画館での韓国映画上映枠を独り占めしているような状態だったので、他の韓国映画の上映はチョロチョロ。『クロッシング』 と 『腹黒母娘』 は時間が合わず、光化門シネキューブで上映していた 『彼女はかわいかった(彼女は美しかった?)』 を見てきました。
この作品は、実写を基にした韓国初のアニメグラフィック映画で、各フレームの上に線と色を乗せるロートスコーピング技法という技法を採用しているそうで、イメージとしては、実写フィルムに、ペイントで色づけしたような仕立てになっていました。実写とアニメの長所を生かしているとも言えますが、どっちかにしてくれと思うかもしれません。アニメ系は普段あまり見ないので、個人的には斬新に映りました。
プレイボーイのキム・スロ、スーパーロマンチストのカン・ソンジン、一生片思い男のキム・ジンスの三十路男 3 人が、それぞれの恋愛スタイルで 1 人の女性(パク・イェジン)をめぐって争奪戦を繰り広げるラブコメディー。制作からすでに 2 年も経っているそうです。
このメンバーならわざわざアニメ仕立てにしなくもいいのにと見る前は思っていたのですが、アニメ仕立てにすると、実写ではあり得ないファンタジー的な要素や背景を加えやすいという利点もあるのでしょうかね~。
すごく不思議なアニメで、線が太くなったり細くなったり、色彩もコッテリした色使いだったり、パステル調で透明感が出ていたりと、見ていて面白かったです。実写とアニメを同時に見ているようで、実写をアニメというフィルタを通してみているようで、普通のアニメより、奥行きがあるというか、表情や動作にとてもリアル感が加わっています。
上: アニメ 下: 実写シーン (比較しちゃうと実写でよかったのにと思ってしまいますが)
ストーリーは、ラブコメだし最初から想像つくと思いますが、最終的にパク・イェジンが誰を選ぶのかということに尽きますかね (笑)。誰を選ぶかは、途中伏線でわかってしまいましたが・・・。
30 代男子のちょっとオチャメで、少年っぽいところを、三者三様にうまく描いていたと思います。 ある意味、安心して見ることのできるトレンディ風ドラマで、個人的には、嫌味も感じられず、お洒落なカフェでお茶 を飲んでリラックスできるような、そんな作品でした。
最後にはアニメから実写に移行して役者さんたちが顔を出してくれないのかしら~などと淡い期待を抱いていましたが、最後までアニメでした(当然だけど・・・)。