『後悔なんてしない』
原題: 후회하지 않아 (2006 年)
監督: イ=ソン・ヒイル
出演: イ・ハン、イ・ヨンフン、チョ・ヒョンチョル、キム・ドンウク
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東京 L&G 映画祭 @ 新宿バルト 9 のオープニング当日に上映された 『後悔なんてしない』 を見てきました。前売り券が即完売だったので、当日はもちろん満席。
同性愛をテーマにした映画祭だし、レイトショーだし、新宿だし、 妖しげな要素に呑み込まれそうな気がしましたが、別にどうということはありませんでした。
上映後の Q&A では、登壇予定だったイ・ハン改めキム・ナムギルが当日撮影のため来日できずちょっと残念でしたが、スクリーンの中からそのまま飛び出してきたような姿のイ・ヨンフンを囲んでのちょっとしたトークがありました。
MC の方 (オカマのマーガレットさん) がどうしても、アチラの方へ話を持っていくので、イ・ヨンフンもやや戸惑い気味?のようで苦笑しましたが、映画祭なので盛り上げないとね・・・。
この作品、公開当時韓国でも話題になったインディペンデンス映画ですが、最近では、『ブロークバック・マウンテン』 を初め、同性愛を扱った作品そのものが各地で増え、評価を受ける機会も少しずつ増えてきていますね。チョ・インソンとチュ・ジンモ主演でユ・ハ監督の新作 『雙花店 <쌍화점>』 も同様のテーマだったかと思います。
『後悔なんてしない』 は、最近久しくお目にかかることのなかった心揺さぶられるメロとでも言うのでしょうか、とにかく切ない作品でした。お決まり純愛メロなどとは比べ物にならないぐらい深みがあって、予想に反してガッツリ持ってかれてしまったそんな作品でした。
オトコ同士の愛に、果たして私は同情したり、共感できたりするかなぁと思っていたのですが、同情とか共感とか超えたもの、究極的なものを見せてくれたような気がします。
イ・ヨンフンとイ・ハンがお互いを見つめる目がウルウルで、涙を流す場面や、互いをおんぶする場面があるのですが、それを見ながら、もらい泣きという受動的なものではなくて、根本的な何かが切なくて(うまく説明できないのですが)能動的な涙が流れてしまいました。
単に同性愛だけを扱ったわけでなく、格差社会や、都会に生きる人々の苦悩みたいなものもキッチリ描きだされていて、面白い内容でした。ペ・ドゥナのお母様、キム・ファヨンが、ジェミン(イ・ハン)の母親役で出ていて、へぇこんなところに・・・と楽しめたり。
同性愛のテーマが苦手な方にはお薦めできません。描写もかなりリアルなので・・・
7月19日より後悔、じゃなくて、公開・・・
抵抗感とかそんなものが先に立ってしまうかもしれないと思っていたのですが、そんなものはどこへやら・・・男女メロにはこういう切なさはちょっとないかと私も思いました。
>勇気があるわ~!
いやいや、勇気もなにも映画祭だったのでお祭り気分でへっちゃらでした。見る前はどうしてもどこか構えてしまいましたが・・・
イ・ハン君は翌日12日(土)には来日したようです。
イ・ハン君を見ることはできなかったけれど、ヨンフン君への生電話サービスがありました(笑)。
これ、PC画面でみただけなのですが、モッテカレました。かなりリピート上映したし。
もらい泣きじゃない、っていう表現、感心しました。ほんとに揺さぶられる感じでした。逆に男女間のメロではここまで揺さぶられる映画ってもうないのかなとも思ったし。
ストレートの人が映画館でみるのは勇気がいるな~と思ってたんですが、lotusrubyさん、勇気があるわ~!
ハンくん、結局来なかったんですね。残念。