「セカンドラブ」
原題: 두번째 사랑 / Never Forever (2006 年 アメリカ/韓国)
監督: キム・ジナ
出演: ハ・ジョンウ、ヴィラ・ファミーガ
舞台が NY というので楽しみにしていた作品。NY と言っても、ほとんどチャイナタウンだったけど。それにしても、真昼間に上映する内容じゃないかも。夜の上映回の方がいいんじゃないの?と思うぐらい、あの場面が多くて苦笑。別にいやらしくないからいいけど。
夫に問題があるため不妊に悩む妻が、夫のためにどうしても子供をもうけるために夫以外の男に身を任せる切ない話かと思ったら、結局のところ、「自分の子供」 が欲しい女の話だった。
体だけ、正確には子種だけが目当てで夫以外の男に体を許したところ、何が良かったのかその男に惚れてしまった。この男が子種をくれたから?
残念ながら、女がその男に惚れる過程、その男が女に惚れる過程のいずれもほとんど描かれていないので、ある時点から突然相思相愛、熱烈カップルになって戸惑った。ここをどっぷり描いてくれていたら、もう少し共感できたかもしれない。言葉より体が先に出てくると、 本能的でエゴに近いものを感じてしまう。
Korean American 社会で成功している敬虔なクリスチャンの夫の家族に対するカメラの視線がなぜかとても冷ややかに感じたけど、何か恨みでも?
心をくすぐるようなメロラインもなく、China Town を 「中華街」 と訳すのはやめてほしいなぁとか、2 人が喧嘩する場面で、「あんたはアッチも下手くそ」 と言われているのに、字幕ではオブラートがかかった訳になっていて、ハ・ジョンウに気遣ったのか?(笑)と突っ込みを入れつつ、夫が悪役に仕立て上げられるのを哀れに思っているうちに、終わってしまった。
いかにも女流監督の作品という感じで、「女流」 の部分がことさら作品から滲みでているようで、もう少し共感できる部分が欲しかったなぁ。