Addicted To Who Or What?

引っ越しました~
by lotusruby

[Julyソウル①] 思ったより・・・ ノム編

2008-07-28 22:56:40 | K-Movie Notes


『良い奴、悪い奴、変な奴』
原題: 좋은 놈, 나쁜 놈, 이상한 놈
監督: キム・ジウン
出演: ソン・ガンホ、イ・ビョンホン、チョン・ウソン、リュ・スンス、ユン・ジェムン

今夏の超大作、『良い奴、悪い奴、変な奴』 を観てきました。

思ったより・・・・
ストーリーは有るようで無いような、無いようで有るような(笑)。


 1 回目 22:20~ Primus ピカデリー 字幕なし

金曜夜遅いし、外は雨だったからかもしれないのですが、観客 15 名ほどの入り・・・
本当に 300 万動員したのか、配給会社の煽りじゃないのかと思わず疑いました。


 2 回目 14:30~ CGV龍山 英語字幕あり

『ノム』 昼間の上映回はほぼ満席。『ニム』 もさすがに初週なので満席。
『ノム』 を英語字幕で見る人はあまりいないだろうと思っていたのですが、とんでもなかった。1 時間前にしてすでに残り 10 席。チケット売り場の待ち行列長いし・・・。

「ひぇーーっ」 と一瞬固まる。この回を見逃したら、フライトの都合上あとがない。
「『ノム』 買えなかったら 『カン・チョルジュン』 にしちゃう? うふふ」 と呟いたら・・・
「『カン・チョルジュン』、あと 4 席だよ」 とすかさず同行者のツッコミ。
「ひぇっ。そっちの方がなくなりそうじゃない?」
(上映館、上映回数が激減したせいか、意外と人気の高い(?)『カン・チョルジュン』)

結局、『ノム』 チケットは買えたのですが、同行者と席はバラバラ。私の席は前方すぎて、終わった後、首が痛かった・・・。別に、英語字幕が付いていたからといってガイジンさんに好評だったわけではありません。同じ時間帯の通常回が満席だったので、英語字幕の回に流れてきただけ・・・ 英語字幕はガイジンノム用にしてほしかったわ~(って、わがまま)。



これまでもそうなのですが、私の場合、字幕の有無で最初に見た印象がガラっと変わるということがほとんどありません。「直感」 で生きているので(笑)。今回も同様で、あとから字幕付きを見たからと言って、印象が変わることはありませんでしたが、字幕のおかげで分からなかった部分が解決したということは多かったです。字幕なしで見たときに、タルくてこのシーン不要!と思ったいくつかのシーンが、英語字幕で見たら重要なシーンだったとか、そんなことはありましたが・・・。

でもね・・・ 重要なシーンなら、字幕なしでもタルさを感じさせないで欲しかった(すでにブツブツモード・笑)。


以下、感じたことを書き留めておきます(日が経つと見方が甘くなるので・・・)。
ネタバレはできるだけ抑えているつもりですが、たぶんすべてを封じることは不可能だと思うので、この作品をまっさらな状態で見たい方は、お読みにならないことをお勧めします。

       
                3 ノムの衣装展示 @CGV 龍山

 

 

とにかく、長いっ!

当初編集したら上映時間は約 4 時間で前半と後半に分けるという話もあったそうですが、その長さはご勘弁を(笑)。約 2 時間 20 分、ドンパチの場面とひたすら走る場面が多いです。冒頭の列車の場面はスピード感もあってなかなか楽しいのだけれど。

4 時間を超える長尺だったかどうかは別にしても、いいとこ場面がつぎつぎと出てくるのに、場面と場面のシーケンスがちょっとぎこちなく感じられました。アヘン窟の場面などは唐突で、人物相関も今になってようやく解明。

そして・・・ ああ、今頃になって重大発見。
いやーん、アヘン窟のあのおじさん、ソン・ビョンホだったの? 全然気付きませんでした。なんということ~。

で、2 回目は字幕を読むという自分に課せられた仕事があったので、1 回目ほど時間が長く感じられませんでしたが、それでも、後半の怒涛の追撃シーンからエンディングにたどりつくまでは、セリフ少ないし、やっぱりかなり余裕(=タルい)がありました。

3 ノムのキャラ・・・

変な奴のソン・ガンホはいつもどおりコミカルで、チョン・ウソンとイ・ビョンホンもいつもどおりカッコよくて・・・ 3 ノムキャラはそれぞれ、これまで見たこともない驚きの一面とか新鮮さは特になく、それぞれが持っているものを期待通りに見せてくれたという感じでした。

もちろんソン・ガンホが主役で、そこはハッキリしていたのですが、キム・ジウン監督がこの作品を制作しようと思ったきっかけは、荒野を走るソン・ガンホを撮りたいからと言っていたその言葉通り、地平線が果てしなく広がる、息を呑むような荒野の風景の中にいるのは、いつもガンホ兄さんだけです。

3 ノムで最も漫画チックだったキャラはイ・ビョンホンですが、出番が最も少なくて、その代わりにファン向けのサービスショットありって感じですかね。同行者に指摘されたのですが、『甘い人生』 でのあのシーンのお返しとも思えるシーンは、なるほど~笑えました。リュ・スンスが演じた役がキム・レハだったらウケタのに~

そして、3 ノムで最も美味しいじゃないと思ったキャラは、チョン・ウソン。めちゃくちゃカッコよく撮ってもらっています。カンヌではキャラが薄いとか立体的じゃないとか言われていましたが、そんなことはないかも。あの音楽とともに、じゃじゃーんと登場するところで、ウソン堕ちする方、続出じゃないでしょうかね~(私は堕ちませんでしたが)。


日本軍云々のところは、別にどうということはありません。というより、日本軍に見えない(笑)。日本人の描き方が 「フジヤマ、ゲーシャ」 っぽい上に、日本語もちょっとヘン。日本人から見ると一蹴してしまうような描き方なので、そういうのを意図的に狙っているのかもしれません・・・。


私のお気に入りは、多国籍馬賊軍(笑)。

   

 

この作品で何百万人も動員する牽引力は 20 代の観客らしいのですが、20 代にとってはこういう作品が新鮮に映るのでしょうかね~。ちなみに 「만주에서...(満州で)」 と呟く悪い奴のドアップ場面で、「ブふぉっ!」 と噴きだしていた隣席の 20 代アガシの笑いのツボが私にはよく分からず・・・。

さらにお宝のアレを見て、両隣のアガシともども 「무엇? (何?)」 と声を出して反応したのにも苦笑。なんで分からないかな、20 代 (笑)。

 

期待が大きすぎたせいか、「すーーーっごく面白~~い」 という感想にはならなかったのがちょっと残念ですが、見て損するということはないと思います。

キム・ジウン監督には、超甘いです・・・