Addicted To Who Or What?

引っ越しました~
by lotusruby

最高の場面、でもネタバレ

2008-07-03 23:45:06 | Suda on J.J.Y.


『カン・チョルジュン』 はもう見たから、私の中ではほぼ終了!と思っていたのですが、なんだかんだで、まだ立て続けに記事が出てくる中で・・・

「作品全体の中で、最も自信のある場面をあげるとしたら」 という問いに対して、カン・ウソク監督が答えた場面が、チョン・ジェヨン vs ムン・ソングンの対決場面。

そう、そうなの、そこがお気に入り って私も鑑賞記で書いたのに・・・
ということは、私は完全にこの監督のツボにはまっていたというかことでしょうか?
そんな・・・微妙・・・ (ワタクシ、絶対チャン・ジン派なんだけどなぁ~

ともあれ、ココは好きなのでメモ代わりにあげておきます。
思い切りネタバレ映像なのでご注意ください。
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このあと、ちゃんとオチがあるんですけどね(笑)。


映画 『ぼくの大切なともだち』 (フランス)

2008-07-03 01:35:38 | Cinema な時間


『ぼくの大切なともだち』

原題: Mon Meilleur Ami (フランス 2006年)
監督: パトリス・ルコント
出演: ダニエル・オートゥイユ、ダニー・ブーン、ジュリー・ガイエ


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自分勝手な美術商フランソワ(ダニエル・オートゥイユ)は、自分の誕生日のディナーに集まった仲間から「お前の葬式には誰も来ない」と言われショックを受けるが、反論しているうちに10 日以内に親友を連れてくるという賭けをする事に。早速、友人たちにコンタクトを取るフランソワだが、自分が思っていただけで、誰も自分を友人だとは思っていなかった事を知る。そんな時、誰とでも仲良くなれ、親しみやすいタクシー運転手ブリュノ(ダニー・ブーン)に出会い、彼から人と仲良くなるコツを学ぶ事にするが…。

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「友情とは?」 という大命題を抱えた映画というよりは、思いっきりコメディだと思った。面白くて笑ったあとに、そういえば自分の友人って・・・と、振り返るかもしれないけど。

そもそもこのストーリーは、スタートからして滑稽なのに、なんとなく見る者を納得させているところが面白い。

葬式に参加してくれる人の数でその人の交友関係の価値なんて決まらないし、友人は探すものじゃないし、期限を決めて友人を連れてくるという賭けをすることにも(恋人ならありそうだけど・笑)、連れてきた友人を 「親友」 だと周囲に認定してもらうことにも意味がない。

・・・と、わかっているのに、なんだかフランソワの調子に引きこまれて、友人探しのフランソワの奇行(?)につられて笑ったり、そりゃ違うだろう!とツッコミを入れたりしつつ、嫌味な奴なのだけどなぜか見守ってあげたくなってしまう。

もちろんこの親友探しの賭けに夢中になっているのはフランソワだけで、賭けに同調していたフランソワの仲間たちも、観客と同じ視線で、賭けそのものが無意味だとわかっているし、ちょっと嘲笑っているようにも見える。フランソワだけが、何もわかっていない。そこに、やや辛らつな皮肉ともとれる滑稽さが込められているような気もする。

中高生じゃあるまいしとは思うけれど、年齢にかかわらず、人と人との関係というのは難しいのかもしれない。

うまくやっていけそうだと思っていた人とは、付き合い当初は盛り上がっても、だんだん遠ざかったり、またその逆もありで、ちょっとダメかもしれないと思っていた人と、後になってわかり合えたりと、いくつになっても、たぶん、そんなことが繰り返されるのだと思う。

自分が賭けの対象だった事を知ったブリュノが激怒し、ブリュノを傷つけたかもしれないとフランソワがなんとなく悟った瞬間、そして、仕事上のパートナーであるカトリーヌ(ジュリー・ガイエ)から 「あたなの親友になりたかった」 と言われ、はじめて自分のもっとも身近な存在への無関心さに気づいた瞬間、フランソワは救われたなぁと思った。

フランソワは自分勝手な人間というよりは、友人に対しても、仕事の同僚に対しても、娘に対しても、恋人に対しても、「無関心」 だっただけである。

ダニエル・オートゥイユはもちろんだけど、ダニー・ブーンがとても良かった。誰とでも仲良くなれる明るさをもっているのに、繊細でどこか寂しげなところがホロリとさせられる。かなりお気に入り。

ダニー・ブーンは、もともとコメディ専門の舞台俳優だそうだが、最近では、フランス映画史上最大のヒットを記録したコメディ映画 「Bienvenue chez les Ch'tis (シュティの地へようこそ)」 の監督&主演で話題をさらい、ノリに乗っているとか。要チェックだわ
~。

ところで、パトリス・ルコント監督のインタビュー記事を読んで笑った。監督には、親友がいないそうだ。親友がいないので、親友とはどういうものかわからないそうだ。自問自答の作品だったのか

 パトリス・ルコント監督 インタビュー