Addicted To Who Or What?

引っ越しました~
by lotusruby

久々K-Movie 4 本立て (前半)

2008-07-08 00:42:29 | K-Movie Notes


週末に DVD/VCD の整理をしていたら、同一作品の重複買いを 2 作品も発見!
ショックぅ~
作品を見てみたら、内容がそれほどでもなかったのでダブルショックぅ~
それも、これも、溜め込んでさっさと見ない自分が悪いのだと思い、反省の勢いついでに、一気に 4 本見てみました。

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『M』
原題: M (韓国 2007年10月)
監督: イ・ミョンセ
出演: カン・ドンウォン、イ・ヨニ、コン・ヒョジン

         

公開前にとても話題になり、昨年の PIFF ではチケット即完売。なのに、いざ公開されると、ネチズンから 「意味不明」、「つまらない」、「途中で寝た」、「眠い」 と酷評され興行成績も惨憺たる結果だったことがまだ記憶に新しい作品。

イ・ミョンセ監督だから映像に凝りに凝りすぎちゃって、ストーリー性は薄いのかなぁと思い、大して期待せずに見たのですが、これがですね、意外と (って、とても失礼ですが) 良かったのです。個人的には好きです。

確かに導入部からして分かりづらいのです。(英語)字幕が付いていても、映像とどう絡み合っているのかよく分からなくて「何なの?」と何度も躓き、スーッと入っていけないというか、入っていくことを拒まれているような映像なのです。字幕があってもそんな感じなので、なかったら絶対に訳がわからないだろうなぁと思いました。

普通のシーンはないの?と思うぐらい、すべてのシーンが複雑で迷宮という感じ。これが頭を混乱させる要因だったりするのかもしれません。セリフは少ないのですが、その分、セリフがキーなのかなぁと。

この作品、純愛劇だとは聞いていましたが、実に韓国的な 「超」 純愛劇だったことに驚かされましたが、こういう撮り方はやはり興味深く感じられました。美しい色彩、多様な照明、陽と陰のコントラストにも、きっといろいろな意図があるのでしょう。ぜひスクリーンでちゃんと見ておきたいですね。


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『食客』
原題: 식객 (韓国 2007年11月)
監督: チョン・ユンス
出演: キム・ガンウ、イム・ウォニ、イ・ハナ

         

『M』 と同じような時期に公開され、こちらは現地で大ヒットし、続編まで企画されているという作品なので期待していたのですが・・・ 

見てみないとわからないものですね。期待していたほどは面白くありませんでした(「食客」ファンの方、ごめんなさい)。料理対決という題材そのものが、「美味しんぼ」 やら 「鉄人」 やらでそれこそすでに食傷気味、目新しい題材ではないということもあるけれど。

一番がっかりしたのは、キャラクターの画一的、平面的な描き方でしょうか。漫画が原作だからか、そのままストーリーだけをなぞった感じ。ずる賢い野心家料理人オ・ボンジュ(イム・ウォニ) vs 善良な天才料理人ソン・チャン(キム・ガンウ) の対決が話の主軸

対決しなくてももう最初から勝負がわかっているような展開。オ・ボンジュの料理人としての苦悩みたいなものや、ソン・チャンの天才肌の感覚や情熱みたいのものが、もっと深く掘り下げていたらよかったのに・・・ 料理対決においても、オ・ボンジュとソン・チャンの作った料理(所作)に込められたものの違いがあまり明確に描写されておらず。

せっかく、この 2 人の演技派俳優を起用しているのに、もったいない演出の仕方だなぁと思いました。ソン・チャンの祖父(チョン・ジン)の話が、一番印象的だったのですが、そこが話の核だったりして?

そして、料理もそれほど美味しそうに見えないのです(笑)。「チャングム」 の方がよっぽど美味しそうに見えました。料理の撮り方のせいなのか、どうも素材を 「切る」 場面がやたらに多くて、そりゃ 「切る」 ことは料理の基本かもしれませんが、料理の過程が単調だったことも作品の膨らみにつながらなかった一因かもしれません。この監督さんって、料理に興味があるのかしら?とちょっと首をかしげたくなりました。

動物の話に滅法弱い私。ちょっと、ちょっと、こんなところで泣かせないでよね~ と、牛の涙に涙しました(笑)。

日帝時代のエピソードの描き方云々で、日本の配給会社がカットを要求し、輸出するとかしないでモメた報道がありましたが、別にどうということはなく・・・ その部分をカットしてしまったら、作品全体の構成がゆがんでしまうので意味がないと思うのです。カットを要求してまで、どうしても日本で上映してほしい作品かどうかは、ご覧になった方の判断にお任せしますが・・・