言葉による音楽的な日々のスケッチ

作曲講座受講日記と、言葉による音楽的日々のスケッチを記録

太陽を返して@四ッ谷モンマルトル

2006-05-15 02:18:18 | 日々
久々の日々の備忘録@5月13日 土曜日

ピアノ発表会への参加を機に出会い
意気投合した友人と3度目の逢瀬

彼女のリクエストにより
四ッ谷をモンマルトルに見立てて遊ぼうという計画。

あいにくの雨で気温も10度しかなくて冬のような朝だ。
いつも目覚めが良いのになかなか目が開かない。
身体を動かすと怠い。軽く咳が出て悪寒がする…
私は植物の如く太陽が出ていないと体調を崩してしまう。
熱を計ると微熱があった。

爽やかなはずの5月がこんな天候だなんて
今年の雨の神様は意地悪?(笑)

こんな時は家にこもっていると体調だけじゃなく
精神的にも参ってしまうので「一、二の三!」で起きる。
うん、ちゃんと立てる。前回ほどの風邪じゃなさそう、
大丈夫だ。食欲もある!

朝食を食べて少量のお洗濯。外に干せないので
芳香剤を入れて部屋干しにする。
軽く掃除をしてから夕方近くに家を出る。

5月なのに微妙な格好。
春物をバッチリ重ね着してアウターは
冬の暖かい天候のときに着るものを、
首には春用のレースのマフラー。
四ッ谷モンマルトルに向かう、心はパリジェンヌ(笑)
防寒も兼ねて黒い帽子を手に取る

曙橋で待ち合わせて、彼女の母校を訪ねる。
今は亡き長沢セツさんの学校。
私もかつてこの学校で学びたいと思っていた。
訪れたのは初めて。校内に入って学校のひとと雑談する。
不思議な空間の作り。光と影のバランスが独特。
長居したくなるような場所だった。



周囲も坂が多く確かにモンマルトルっぽい(笑)
この四ッ谷三丁目の地下鉄駅は、ぱっと地上に出て
視界が開けるし緑が深くひっそりしているので
いつか何かに出会うような素敵な予感のする駅だったけど
いざ降り立って裏通りに入ると想像以上に落ち着いていて素敵。
一本路地裏に入ると東京とは思えないほどひっそり閑としている。
階段を上ると小さな大仏さま登場


高層ビルと大仏…何とも不思議な光景!







四ッ谷モンマルトルのお店は
いかにもパリのビストロという雰囲気。


一番乗りだった私達。
メニューも多くリーズナブルなので
土曜で寒い雨だというのに店内はあっというまに
予約客で埋まっていった。

風邪のひきがけだし寒かったので
前菜に暖かいたまねぎのスープをオーダー
とろとろに溶けていて甘くおいし~い、暖まる♪
風邪も退散することでしょう!




店に入って、ずっと5時間私達は、話し続けていた。
不思議だ。何でこんなに話が途切れないんだろう。
こんなノリは10代の頃、しかも中学生以来だ(笑)
何で、こんなに大人なのにこんなにも
私達は無邪気になっているの?

たしかにこの意気投合ぶりは尋常じゃない。
子供のノリだ。赤毛のアンが『腹心の友』ダイアナに
出会ったときのことのよう(笑)
大人になったからといって
諦めなくていいこともあるのね、、、

初めて会った気がしなかったのは
彼女の笑顔が長崎にお嫁に行ってしまった
大好きだった従姉妹によく似ていたからだと気がつく。

長崎に住む彼女の夫となるひとに
「(従姉妹を連れて行く)Kさんなんて嫌い!」と(笑)
悪態をついたり「どうして大好きな悦ちゃんを
連れて行くの?悦ちゃんを連れていかないで」と
泣きながらお願いしたわたしに従姉妹は
ロドリーゴのアルハンブラの思い出(禁じられた遊び)の
木彫りのオルゴールをくれた。

私はそれを聴きながら遠いところに居る
従姉妹を思っていつも泣いていたことを思い出した、
初めて短調が好きなことを認識した
4歳の頃の切ない思い出(笑)

あたま大きい・・・


かくしてその従姉妹によく似た友人に出会ったわけだから
無常なはずの日々も面白いものですねっ

<メインディッシュ登場>
鴨のコンフィと鯛のオリーブソース


いつも大抵のフランス料理とワインが
トゥーマッチな関係になってしまう残念なほどに
純和風な胃を持っている私だけど
(食前酒のシャンパンを頂くと特に)
今日は体調の悪い中、二人でワインのボトルを空けて
料理を全て頂いても問題なかった。

彼女が再び菊地さんの話をした。
英語でしゃべらナイトに出ていたとき
どんな言葉に彼女が感応したか、、、それは

I don't care about English
(彼女の記憶によると)

日本語で言うと「英語は気にしなくても、いいじゃん」(笑)
みたいな内容だった。私の解釈では
「別にそんなに改まらなくても
外国語なんてフンイキで通じるものさ!」
みたいな、めちゃくちゃ解釈だけど(笑)


菊地さんがそう言っていたことが
彼女にはとても興味深く印象深かったようだ。
ちょっと、そんなことが想像がつく。

じつは私は英語で…は見逃していた。
だから彼女の話を聴いてしか想像が出来ないのだけど
異邦人を自覚する(笑)二人のフレンチギャルの観想は
「菊地さんは強すぎるくらい愛情が強い人」
ということで一致したのだった(笑)

ふと映画「マグノリア」の印象的な台詞を思い出した。
「愛があっても、そのはけ口がないんだ」
確かにこりゃ愛がないよりも辛いな、と思っていた。

「いつでも愛は過剰か不足かである」と言った人は
誰だっただろう。

そして過剰なことと不足なことは
違うようでいて、似ている。

何でも過剰なことは何らかの不足を生む、
もしくは不足から過剰は生まれるようにも思えるのだ、、、


子供のように盛り上がった私たちは
駅に向かう途中で冗談で「ラーメン食べてく?」と
言ったら本当に入ってしまった(笑)

北海道生まれの私は東京で未だ理想的な塩ラーメンを
食べたことがないので、塩ラーメンをオーダー。
素晴らしく美味。とはいえ実際フランス料理をデザートまで
頂いた胃には、かなり過剰だった(苦笑)



こうして今宵
理想的な塩ラーメンにまで出会ってしまった(笑)

曙橋駅で別れた。
真向かいのホームから彼女が手を振っていた、
伊豆の踊り子みたい(笑)

携帯で電話をしていた。
ご主人に「カエルコール」をしていたのだろう。




もうじきカエルの季節だ。

太陽こそ出なかったけど
太陽みたいなひとと一緒で
素晴らしく心が晴れた、土曜の夜の記憶














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