PCR検査は精度(感度・特異度)がイマイチであること。したがって、ただ闇雲に検査数を増やしても混乱を増すだけで意味はないこと。限られた医療リソースを無意味な検査に振り向けるのは得策ではないこと。等々。
多くの専門家が明確な見解を示しておられますので、私としてはもはや「決着がついた話」と思っていましたが、いまだに「もっとPCR」「PCRの少ない日本は無能」という報道が尽きません。
「重い症状があったのになかなかPCR検査を受けさせてもらえなかった人の話」がたくさん報じられています。しかし、ただ「症状が重い」と言っても主観的に過ぎますし、そもそもその人が本当のことを言っているかどうかも分かりません。「嘘かもしれない」なんて、ひどいと思われるかも知れませんが、一方的な報道を頭から真実と信じることはできません。編集等によって話者の真意が歪められている可能性もあります。だいいち、そういう「なかなかPCRを受けさせてもらえなかった話」は、結局「PCRを受けられた話」ばかりなんですよね。「なかなかPCRを受けさせてもらえず、いま肺炎で死にそうなのに、まだ受けさせてもらえない話」ではありません。どうも、後者の話に誤認させるような報道姿勢を感じます。
問題は、「PCR検査が必要なのに、それを(なかなか)受けられない人がどれだけいるのか?」です。「必要かどうか」を判断するのは誰でしょうか。もちろん医師です。医師が「検査不要」と考える人に検査を受けさせて、それで「間違ってるかも知れないし、正しいかも知れない検査結果」を得ても、意味がないことくらい分かるでしょう。「PCR難民」などという言葉も生まれていますが、それは医師が検査を必要とすると判断した人たちについてのことなのでしょうか?恐らく、そうでは「ない」のでしょうが、こういうことを客観的に(単発的なエピソードではなく)検証するのがマスコミの役割なんですが……ああゴメンゴメン、ないものねだりだった。無理でしたね、マスコミにそんなこと期待しても。
当初、あれだけの爆発的感染を見せながら、なぜかマスコミからは「コロナ対策に成功した」と謎の賞賛を受ける韓国ですが、初めから「感染者数が実際より多過ぎない?」と思って見ていました。感染者数と死亡者数とのバランスが著しくおかしい(他国に比べ死亡率が低過ぎる)のではないかと。今にして思えば、PCR検査の誤差も関係していたのではないかと思います。もしそうだとしたら、やはり無駄なPCR検査は混乱の原因ですね。
ま、最後の韓国の話は私の妄想。割り引いて聞いて下さい。