 | サムタイム・イン・ニューヨーク・シティジョン・レノン, ヨーコ・オノ, エレファンツ・メモリー, インビジブル・ストリングス, プラスティック・オノ・バンド東芝EMIこのアイテムの詳細を見る |
女性を
「子供を生む機械」と呼んだ厚生労働大臣が問題となっています。
まったくとんでもない話ですが、正直なところ、彼は「口が滑って」そのような発言をしたのではなく、真意としてそう思っているのでしょうね。少子化問題について発言する中高年の男性政治家には、共通してそのような「ニオイ」を感じます。「最近の若い女は自分勝手で、子供を生もうとしないから困る・・・」云々という「ニオイ」です。
このアルバムのオープニング曲「女は世界の奴隷か!(Woman Is The Nigger Of The World)」で、ジョンは次のように歌っています。
We make her bear and raise our children,
And then we leave her flat for being a fat old mother hen.
We tell her home is the only place she should be,
Then we complain that she is too unworldly to be our friend.
(僕らは女に子供を生ませ、育てさせ、
あげく放ったらかしにして「太った母鶏」にしてしまう。
女を家庭に縛り付けておきながら、
「女は世間知らずだから付き合いきれない」などと文句を言う。)
ここでWe(僕ら)とは、世の中の「男性」全員を指しています。
強烈でシニカルな歌詞は「さすが!」というべき切れ味ですが、同時に男性として耳が痛い話でもあります。
1972年に発売のこのアルバムは、ジョンの作品の中で最も社会批判的な、「とんがった」アルバムです。そのせいか一般的には評価が低いアルバムなのですが、毒舌いっぱいの歌詞といい、乱暴でとっ散かった曲といい、ジョンらしくて私は大好きです。‘Some Time’という架空の新聞を模したジャケットも面白い。ニクソンと毛沢東が裸でダンスを踊っている写真(もちろんコラージュ)が掲載されていたりします。
What a bad ass city ! (和訳自粛)と叫ぶロックンロール‘New York City’など、サイコー!