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Left to Write

司法書士 岡住貞宏の雑記帳

「岡住」という名字

2020-10-29 17:05:20 | 考えたこと

 先日、NHKのテレビ番組「日本人のおなまえっ!」に「岡柳」さんという名字(苗字・姓)の方が出ていらっしゃいました。一見、普通の名字に思える「岡柳」さん、実は大変希少な名字で、TVに出ていらした方のご家族くらいしか全国にいないそうです。

 「岡」も「柳」も名字に普通に使われる文字なのに、「岡柳」はほとんどいない。現に「柳岡」は結構いるのに、「岡柳」はいない。そのような内容でした。

 さて、私の苗字「岡住」も同じような状況にあります。

 名字の珍しさをチェックするのに、よいサイトがあります。

 名字由来net https://myoji-yurai.net/prefectureRanking.htm

 このサイトで「岡住」を調べると、全国順位15,216位・全国人数およそ370人。かなり珍名の部類です。

 先日、妻が「これは珍しい名字だ」と言っていたのが「纐纈(こうけつ)」さん。これを上記サイトで調べると、全国順位2,627位・全国人数およそ5,300人。正直なところ、それほどの珍名さんではない模様。地域によってはよくいらっしゃる名字なのかな?コロナウイルスの関係で今年有名になった医師の「忽那 賢志(くつな さとし)」さん。「忽那」は全国順位6,301位・全国人数およそ1,500人。うーん・・・「岡住」に比べると珍名とは言えないようです。

 ポイントは「岡柳」と同じで、「岡」も「住」も名字にはありふれた文字なのに「岡住」はいないという点。試しに「住岡」を調べてみたら、全国順位5,773位・全国人数およそ1,700人。「岡住」よりは多くいるようです。ちなみに、「岡柳」は上記サイトでなんと「登録なし」。本当に希少姓なんですね。一方の「柳岡」は全国順位6,010位・全国人数およそ1,600人。「住岡」並みの順位です。

 私の場合、名の「貞宏」も同様の傾向にあり、「貞」も「宏」もありふれた人名漢字なのに「貞宏」はいない。いままで「貞宏」という名(漢字まで同じ)の人に出会ったことがありません。

 そこから推測するに、たぶん「岡住貞宏」という名は全国に1人だけなんでしょうね。誇らしいような寂しいような。少なくとも悪いことをしたらすぐバレますね。


不動産登記の正確性

2020-10-14 17:28:18 | 仕事のこと

 司法書士や土地家屋調査士にとっては当たり前のことなのですが、不動産登記は必ずしも正確とは言えません。

 例えば、

①地目が「畑」となっていても、実際には畑でないこと(田や宅地や雑種地であること)があります。

②地積が「100㎡」となっていても、それより広いことも狭いこともあります。それも1㎡、2㎡、いや10㎡というレベルでなく、もっと大きな誤差があっても普通です。

③建物の床面積も、必ずしも正確ではありません。

④建物の種類が「居宅」となっていても、実際には居宅でないこと(事務所や店舗や工場であること)があります。

⑤それどころか建物については、「登記はあっても現実にはその建物がない」ことが普通にあります。逆に、「現実には存在しているが登記のない建物」も普通にあります。

⑥不動産の所有者が亡くなっても、亡くなった人のままの登記名義になっていることが多々あります。それも、数十年のレベルで放置されていることがあります。

⑦同様に、不動産の所有者の住所が引っ越し等で変更になっていても、昔のままの住所で登記されていることが多々あります。

 繰り返しますが、司法書士や土地家屋調査士にとっては当たり前の事実です。

 当たり前?

 いやいや、これって「当たり前」で済ませてはいけない事態ですよね。国が公示する不動産の情報が、これほどまでに不正確であっては大問題ですよ。太閤検地の時代ならいざ知らず、現代では許されざる国の怠慢。はっきり言って、「杜撰」との誹りを免れないレベルです。

 司法書士や土地家屋調査士は、このことをよく知っているからこそ、改善に向けて大きな声を挙げなければならないと思います。

 そう思いませんか?同職の皆さん。

 相続による所有権移転登記申請(附随する農地法・森林法の届出等)の準備をしながら、いつも思うこと。

 


ハンコと学術会議(その2)

2020-10-09 16:27:28 | 世の中のこと

 前回の記事について若干の補足をします。別にクレーム等があった訳ではありませんが。

 

 印鑑の廃止について。

 避けて通れない問題に実印+印鑑証明書の問題があります。この実印+印鑑証明書は本人確認制度の一つとして、官民ともにわが国の社会に深く根付いています。

 印鑑廃止するにしても、実印制度を即時廃止するのは難しいんじゃないかな?廃止するなら代替手段が必要です。これは「絶対」です。代替手段のないまま実印制度を廃止したら、社会は大混乱に陥ります。

 代替手段、それも電子的に使えるような代替手段は検討されて(一部は実用化されて)いますが、いまのところ有力なのはやはり電子署名ですかね。ただ、電子署名にいろいろ弱点があることは前にも少し書きました。特に民間で使用する場合(電子契約など)には、電子証明書の有効期間の問題が大きいのではないかと私は思っています。この点、まだあまり問題視されていないのが不思議です。

 ただ、弱点云々の前に、現時点では国民(個人)の大部分は電子署名を日常的に利用できないですよね。インフラが整備されてないです。マイナンバーカード?あの電子署名って、まだ民間利用できないんですよ。知ってました?

 いやいやインフラ整備を云々する前に、私のオフクロ79才が電子署名を使えるかって。実印+印鑑証明書はオフクロも難なく使えます。電子署名は100%無理です。

 そういうことです。実印の完全廃止は、現時点では無理だと思います。容易なことではありません。

 

 日本学術会議について。

 私があまりモノを言う立場にないこと、この件に発言する世の中の皆さん(有名人を含め)はずいぶんオッチョコチョイだなぁということは、前回記事に書いたとおりです。

 しかしまぁ、結局のところポジショントーク(和製英語)なんですよね、皆さん。初めに「アベやジミンやスガが憎い」という前提があって、そのポジションに合致するネタを探し出しては、異様なまでに固執する。モリカケ問題などそんな異様さの塊でした。

 だって、野党の皆さん、有名人の皆さん、いままで日本学術会議のことなんて考えたことなかったでしょ?たいして重視して来なかったでしょ?よく知らないということに関しては私と五十歩百歩だったでしょ?ということ。

 スガー!のネタに祭り上げられた日本学術会議こそ、いい面の皮ってもんじゃないのかな。

 ま、知らんけど。


ハンコと学術会議

2020-10-03 19:04:34 | 世の中のこと

 「ハンコを廃止する」という話がにわかに熱を帯びてきています。

 しかし世の中の色んな意見を見ると、どうも同床異夢の気味。同じ「ハンコ廃止」でも考えていることがずいぶん違うのではないかと思います。

 河野大臣が主に言うのは、「行政手続きにおける印鑑廃止」。これって、行政機関や官庁「内部」の決済その他の手続におけるハンコ廃止ということなのかな?一方で「申請者の押印する三文判も多くは廃止できる」とも言ってますので、申請者側のハンコ廃止のことも一部含むのかも知れません。ただ、これらはいずれもお役所に関係する話であって、世の中のハンコが全て廃止されるかどうかは、一応別問題です。

 一方でマスコミやネット上などでよく見る意見は、微妙に方向が異なります。

 今般の「ハンコ廃止」圧力を後押ししているのは、「コロナ禍の渦中において紙の資料に押印をするためだけに出社を余儀なくされるケースがあり、それがテレワーク推進を阻害している」という報道・調査報告などであるようです。そんな報道・報告はどこにあるかってggrks。で、ハンコを廃止することでテレワークを推進し、効率的な業務が実現できる云々。よって「ハンコなどという前近代の遺物は即刻全面廃止すべきだぁ!」と言いたいようです。

 うーん・・・そもそも、その報道内容や調査結果が正しい(実態どおりである)のかどうかはひとまず置きます。しかし、これってハンコの問題なんですかね?

①会社がハンコをダシに出社を強制しているだけではないですか?

②そうでないとしても、それは「紙ベース」での業務構築が問題なのであって、そこを改善せずハンコを廃止したって(例えばハンコをサインで置き換えたって)、何も状況は変わらないのではないですか?

 ①のような会社はハンコがなくなったら別のネタで出社強制するでしょう。②のような紙ベースの業務構築は見直すべきとは思いますが、それを実現するのに「ハンコ廃止」は本質的な課題ではありません。紙がなくなりゃ自動的にハンコはなくなるよ。現時点においてそんなにハンコ「そのもの」が、世の中の「何か」を阻害していますかね?

 いや別にハンコを擁護するつもりなんてありませんよ。ただ、ハンコってそんなに大騒ぎするほどの問題かなぁ?いうこと。やめたきゃパッとやめればいい、その程度のことじゃないですか。法律上どうしても押印を必要とするもの(行政庁への提出文書・内部文書なんかはこれに該当します)以外は、特段の問題はありません。

 た・だ・し!ハンコやめたって上記①②の問題は、それこそなーんにも解決しませんよ。それを分かっていながら、「ハンコ廃止万歳!タロちゃんGJ!」と騒いでんでしょうか?おめでたいというか、何というか・・・

 

 さて、話はすっ飛びますが、今度は「日本学術会議の会員を総理が推薦どおりに任命しなかったこと」が、またぞろ大騒ぎになっています。

 賛否両論、かなり激越な言葉で非難が応酬されていますが・・・ここで疑問。みなさん、そんなに日本学術会議のことに関心を持って来たのでしょうか?この組織を大切なものと考えてきたのでしょうか?恥ずかしながら私、その名だけは知ってましたが、組織も内容も活動もまっっっっったく知りませんでした。知らないから、批判も擁護もできないというのが現状です。

 世の人々に比べ、ワタクシはそんなに無知蒙昧であったのか・・・みんな大好き学術会議を知らないとはなんと迂闊クンだったのか・・・そんことないですよねぇ!?(大声)そんなもんみんな知らないでしょう?(暴言)

 世の中99%くらいの人は良く知らないんじゃないですか?開き直るようですが、ボク間違ってませんよね?

 「自分がよく知らないから、そんな問題どうでもいい」と言っているのではありませんよ。そこは勘違いしないでください。上記のとおり、私は知らないから、批判も擁護もできないと言っているのです。そして、よく知らない世の中の99%のヤローは同じことじゃないですか?それにしては皆さんずいぶんオッチョコチョイに見えますな。よく知らないことに、どうしてそんなに断定的な非難や擁護ができるのでしょう?バカとかクソとか激越な言葉でこき下ろすことができるのでしょう?まったく不思議でなりません。

 無論、当事者や関係者、以前から関心の深かった人たちはいるはず。その人たちが言う批判や擁護は、十分に理解できます。理解できないのは、繰り返しますが、私も含めたよく知らない99%ですよ。大丈夫ですか?あなたのそのSNS投稿。ずいぶん恥ずかしいコト言ってませんか?

 

 ハンコ廃止にしても学術会議にしても、みなさんもう少し落ち着こう。脊髄反射的な意見を言うのはやめよう。じっくり考えて、調べてからモノを言った方がいいんじゃない?