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司法書士 岡住貞宏の雑記帳

クレディア民事再生

2007-10-30 14:29:19 | 仕事のこと

平成19年10月23日 毎日新聞(群馬版)


 消費者金融の準大手クレディア(本社・静岡市)の民事再生手続きが開始しました。

 民事再生ってナニ?――と、お思いでしょうが、要するに平たくいえば経営が破綻し、正常な営業を継続できなくなったということです。「金貸しが、金を返せなくなった」という、おかしくも笑えない話です。

 この民事再生手続きにより、クレディアに対して債権を持つ人は、11月26日までにその金額等を管轄の東京地裁に届出しなければなりません。この届出をしないと、債権を失う可能性もあります。

 実はコレ、大問題です。

 なぜなら、クレディアから借入をしたことがある人は、いわゆる「過払い金」を請求できる場合があります。この「過払い金」も、期限内にきちんと届出をしておかないと、返還を受けられなくなる可能性が大だからです。

 一般的に、消費者金融を利用したことがある人でも、自分に「過払い金」の債権があるかどうか、あるとしてもいくらあるのか、全然わからないと思います。

 一度でもクレディアから借入をしたことがある人は、一刻も早く、お近くの司法書士にご相談ください。「以前、借入したことはあるけど、現在は完済して、残債務がない」という人でも、「過払い金」の返還を受けられることは多いですので、ご相談ください。

 しかしねぇ……民事再生手続きは、こんなことでいいのでしょうか?

 片や、例えばクレディアへの融資銀行のように、業務として、自らのリスクと判断で貸付けした債権者がいます。その一方で、是非もなく、うやむやのうちに徴収されてしまった違法金利を返して欲しいと願う消費者である「過払い金」債権者がいます。

 この両者を、はたして同等に扱っていいものでしょうか?

 「悪平等」という言葉がありますが、その典型だと思います。