laisser faire,laisser passer

人生は壮大なヒマつぶし。
楽しく気楽につぶして生きてます。

時蔵が名前負け

2024-06-17 | kabukiza

タイトルが逆の意味?なのはわざとです!

なんつかばいちゃん(じゃなくてとっきーと呼ばなきゃだめなのか)はもはや立女形の風格があって。とっきー父さんがいつまでも若々しくて音羽屋の女房としてちょうど良かったのに比べて「孤高」って感じすらしてしまったので。

そこに至るまでの二幕はまあそれなりでした.

上州土産百両首

亀治郎の会で見て以来?

アジャガジが菊之助というのがなかなか新鮮だと思ったし、正直最初は獅童とニン逆じゃないの?と思ったけど、アホで純粋というアジャガジ、やり過ぎないで淡々と演じるほうがよりラストの哀しさが際立つなあと再認識。
そういえば亀治郎の会でもまあまあイケメン枠の福士誠治がやってたわね。
獅童がやってたらくどくて辛かったかも。

辛いと言えば冒頭の萬屋親子+獅童の場面が辛くて辛くて・・・なんつか下手くそ三人が必死で芝居してる感じ?


錦ちゃんは個人的には良い下手くそだと思うのだけどw息子さんはちょっとすかした仁左衛門コピー下手くそになっていて、昔の素直な下手くそのほうが好きだった。
獅童は・・・ねぇ・・・下手くそというのとはちょっと違う。歌舞伎として変。突然大声張り上げてみたり、台詞の溜めが長すぎて台詞忘れたんじゃ?と心配になったり。本人はあれ、歌舞伎風にやってるつもりなんだろうか?

で、アジャガジが登場してものすごーくホッとした。一人出来る人が加わるだけでここまで芝居が締まるものなんか?
個人的には最近結構「嫌いな役者」ジャンルに入りつつある菊之助だけど、さすがに自力は三人組の比じゃないと再確認しました。

というわけで後半はそれなりに楽しめました。獅童くんは変な「自己流歌舞伎」を演じるのはやめていただきたかったけど。見た目はかっこいいしいわゆる華はあると思うのでまあ惜しい。坊ちゃん二人は彼を見て育つんだからさ!

千本桜からの所作ごと(例によって外題忘れ)

傀儡師の出てくるこういう所作ごと、千本桜の通しでも見たことない気がする。忘れてるだけかもしれないがw

まあ典型的な箸休め。若手中心でほっこりしました。
なんかすごいイケメンが一人いて、誰これ?隼人?と思って見てたらまあ隼人にしたら踊りが巧い
随分進歩したんだなあなどと納得しかかっていたら、誰だったかの台詞のなかに「播磨屋と高麗屋云々」てのがあって。
播磨屋は義経役の又五郎さんだよなあ。高麗屋なんていないじゃん(まだ気づかない)。これから出てくる人を当て込んだ台詞って変だよなあ・・・(数拍置いて)・・・えええ?ええ?まさかの染五郎?
巷ではイケメンと言われてるけどちっともそうは思ってなかった染五郎?

はい、イケメンでしたw

左近くんが可愛い娘で、ほっこりするやら、松緑の跡継ぎがこれではどうするんだ?と心配になったり。御曹司トレード制とかあってもいいのにね。無理だろうけど。

個人的に子どものころのフェアリー種ちゃんのファンとしてはなんか箸休め所作事要員として扱われがちな最近の種ちゃんがもったいない。もっと出来る子なのに!

 

三笠山御殿

いやあ巧いとは思ってたけど。そしてずっと巧かったんだけど。

巧さが鼻についたり
妙に老けてみえたり

好きな役者に入れるにはいま一息って感じだった新時蔵。
襲名で必死なせいか、技巧臭はゼロ。
周囲の役者が大きいせいか、ちゃんと哀れな小娘に見えて。

ワタシが今までみたお三輪ちゃんの中では先代雀右衛門に匹敵するくらいのベストに近い出来だったんじゃないでしょうか。この人は萬屋どころか歌舞伎を代表する女形になるに違いない。いやなってもらわないと困る。と思いましたです。

御殿の官女に萬屋ご親戚関係の立役さんが勢揃い。豆腐買いが仁左衛門、と襲名演目ならではのごちそう感も満載で。
久々にレベルの高いTHE歌舞伎を満喫しました。

 

楽しかった!

画像は千住博の手になる新時蔵の祝い幕。これはここ数年の祝い幕で個人的にベストだと思う。金色のローマ字はちょっと・・・とおもったけど。色目的にクリスマスみたいなのと、MANJUじゃ饅頭だろ!ってのと。Mで始まってるからよりMerry chirstmas感がw
シド君のお子さん二人の初舞台祝い幕はビートさん作。こちらもシド君ちらしくて楽しい幕でした。芝居を見てないので実物も見られませんでしたけど。