錯乱坊の彷徨える日々

フィールドでの出会いに癒しを求めて…

鬼界アカホヤの続き

2023年01月15日 | 石ころ
先の『鬼界アカホヤ』で『続き希望』をクリック頂いた皆さん、大変お待たせをしました。
そして、その話は先にUPした画像から始まります。


今月の12日に阿蘇の外輪に堆積した鬼界アカホヤ(白いラインの沿う赤い部分)を撮影した際に少しだけサンプリングしてきました 。
そう、この堆積した鬼界アカホヤに含まれる火山ガラスを取り出そうという訳です。


先ずは…
サンプリングしてきた鬼界アカホヤを白い碗に適量入れます。
※使うサンプルは欲張らず少量で十分です。
次は碗の中に水を入れ塊を指先で潰す。


すると赤い泥水なり、その泥水だけをコメをとぐ要領で捨てる。
これを数回繰り返すと…
👇こんな感じまでになる。


それでも細かい泥の塊が確認できるので、指で軽く潰しながら更に数回繰り返すと…
👇こんな状態にまでなります。


で、その目的とする火山ガラスが含まれるのは右端の黒い残留物の中なので左の茶色い部分はスプーンなどを使って掻きだして捨てる。


そして水切りを終えた残留物を碗に入れたまま自然乾燥させたものが👆これ。
碗が白いために見えにくいのですが、それでもルーペで拡大するとキラキラとして火山ガラスを見ることができます。
が!


この残留物を透明なシャーレなどの容器に移し、下に黒い紙などを敷くと、より観察しやすくなります。
そして!
これで話を結んでも良いのですが…


この爺さんは顕微鏡にカメラを乗せて撮影してみた。
で、これが約7,300年前の巨大噴火で放出された、その火山ガラスです。
だから…
火山噴火に伴う噴煙の中を飛行機が飛ぶと、この火山ガラスがエンジンに吸い込まれ燃焼室で溶けた後に再び固まる。
すると全てのエンジンが機能しなくなり、場合によっては墜落という事態を招く。
そして、この残留物の中にも確認できますが、最も厄介なのが細かい粉塵と化した磁鉄鉱。
名に磁石の『磁鉄』と付くだけあって磁気を帯びているものだから、電子機器の冷却窓やファンなどを介して吸い込まれるとショートやエラーを起こし人の生活に大きな影響を与えてしまうのです。
で、最後に一言…
もし機会があれば “ 論より証拠 ” で皆さんも火山ガラスの観察にトライしてみては如何ですか?

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