倉野立人のブログです。

日々の思いを、訥々と。

サッカーAC長野パルセイロがJ2昇格をかけて天王山/長野市内で新たなコロナ陽性感染者が発生

2020-12-21 | 日記

12/20 Sun.

 

この日、サッカーJの『明治安田生命J3リーグ』が最終節(第34節)を迎え、勝ち点59でリーグ2位と健闘している 長野市を拠点とする「AC長野パルセイロ」が、きょう勝てばJ2昇格!という大一番を迎えたことから、その瞬間に立ち会うべく『長野Uスタジアム』に足を運びました。

 

 

 

2007年に前身チームから「AC長野パルセイロ」として船出して以降、J2昇格はチームの悲願であり、紆余曲折を経ながらも 今シーズン最もそこに近いところまで登ってくることができました。身近では「松本山雅」に一歩先んじるを許している恰好のパルセイロとすれば、このゲームに勝ってJ2昇格を果たし、山雅との〝信州ダービー〟を現実のものにしたいところであります。

 

なお 時期は〝コロナ禍〟の只中にあります。Jリーグにおいても 当初は無観客でリーグを再開し、その後は「Jリーグ新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン」に基づき、スタジアム等における感染を予防したうえで 来場者数を制限して有観客試合を開催しています。

 

 

 

特に「禁止される行為」として、飛沫感染や接触感染を防ぐべくルールを定め、違反した人には退場を促すなどの厳しい措置を取っていることが伝えられています。

 

 

 

 

この日も 会場の入口では手指の消毒が義務づけられており、来場者はあまねくアルコールスプレーを使用していました。

 

 

 

私がスタジアムに足を運んだのは後半戦。客席には多くのサポーターが座り戦況を見つめていました。

 

 

 

 

座席に目をやると、全ての座席は一席を空けるようになっており、隣接して観戦できないようになっています。

 

 

 

そして〝戦況を見守る〟と表現したのも、飛沫感染予防のために 声を出す応援が禁止されていることから、ピンチでもチャンスでも「無言応援」となっており、出来ることは拍手を送るくらい。

唯一許された太鼓の音だけが客席に響く、ある意味 静かな応援風景となっていました。

それでも来場者は 地元チームのJ2昇格を願い、まさに熱視線を送っていたのでした。

 

 

戦況は、と言えば…AC長野パルセイロは後半早々に1点を失う厳しい展開を余儀なくされていました。

 

 

 

実は かくいう私は、中学~高校と 弱小ながらサッカー部に所属していたので、いくらか(サッカーの)心得はあるのですが、そういう私の目から見ても この日のパルセイロイレブンには硬さが見て取れました。

何というか「今日勝てば昇格」とか「何としても勝たなければ」との意識が前に出過ぎて、イイ意味でのがむしゃらなプレーが影を潜めている感です。

慎重を期すばかりに ボールが前に進まずに横パスばかり…その中で敵に押し込まれそうになるとGKへのバックパスで逃げるなど、これまでの快進撃はどこへ行った?と言いたくなるような歯がゆい展開が続いていました。

 

それでも、都度都度に亘り相手陣内に攻め込むと、主に左サイドを駆使して敵ゴールに迫ります。

 

 

 

 

 

後半 数十分が経過したときには、ゴール前にボールを持ち込む決定的ともいえるチャンスを迎えましたが、ボールはゴールを割ることなくサイドにそれ、ゴール裏のサポーターからは〝声無き悲鳴〟が挙がっている風でした。

 

 

 

 

そうこうしているうちに 逆に相手チームのカウンター攻撃を受け、パルセイロチームは J2昇格がさらに遠のく2失点目を喫してしまいました。

 

やがて 4分のアディショナルタイムを経た後、主審から無情のホイッスルが発せられ オレンジ色の選手たちはガックリと肩を落とすことになったのでした。

 

 

 

 

その後に行なわれた シーズン閉幕のセレモニーでは、球団代表やY監督が謝罪の言葉を述べ、サポーターやスポンサーに謝罪する場面が。

 

 

 

 

結果が全てのプロスポーツ、もし このゲームに勝利したのであれば、この場には歓喜の輪ができていたことでしょう。天国と地獄とは このことを言うのだなぁと、客席で その厳しさを共有するばかりでありました。

それでも、寒風の中 最後まで居残ったコアサポーターからは温かい拍手が送られ「来季こそ昇格を!」と、無言の客席からは〝心の声援〟が選手たちに伝えられている風でした。

最後に選手はピッチを一周、その背中にも温かな拍手が送られていたのが印象的でした。

 

 

 

 

・・・・・。

私は、寒さを堪(こら)えて ゲームからセレモニーまでの一連の風景を見るうちに「チームの昇格は「目標」であって「目的」では無いよナ。」と思いをいたしました。

 

「多面的効果」という言葉があります。

長野市においても J発足に伴うサッカーブーム到来の風に乗る形で『長野Uスタジアム』を建設しました。

問題は〝その後〟ではないか、と。

 

私のブレーンのMくんは「目的」と「目標」の違いについて述懐しています。

「目的」とは、施設とすれば それを何のために造ったか いわば〝建造の理由〟とでも言いましょうか。

「目標」とは、その「目的」を達成するために目指すべき指標と申せます。

 

このスタジアムを造った目的は、ここを拠点とするチーム(パルセイロ)を応援することで、市民活動の活性化を果たすこと。また、サッカーの魅力を内外に示すことで ジュニアから大人までの市民のスポーツに対する意識を高め、スポーツ人口の底辺拡大とトップアスリートも養成、またサポーターなどの応援の輪の広がりによって 交流人口の増加などの相乗効果を創出すること、など、要するに スタジアムの建設が、市民生活の向上と活性化に役立ってこそ その「目的」に叶うものとなるハズでありましょう。

その価値観に照らせば、チームがJ2に上がることは あくまで「目標」に過ぎないとも申せます。

確かに、J3よりJ2 それよりJ1に上がれば、集客も増え 話題性もはるかに上がることから、チームにとっては〝昇格〟は必須条件ではありますが、それが全てでは無い、ということを忘れてはならないと思うのです。

何より大切なのは、チームを真に愛してくれる人がどれだけ増えるか、そのことで市民生活にどれだけの活力が生まれてくれるかが最も大切であり、成績が良くなるのならば 周辺環境はどうなってもイイというのでは本末転倒、チームを育て 巨費を投じてまでスタジアムを造った意味が無くなると言わざるを得ないと思います。

 

 

コロナ禍の中『AC長野パルセイロ』は、最後の最後まで見せ場をつくってくれ、私たちに大きな期待の芽を与えてくれました。

チームのイレブンは、おそらく「来季こそは!」のリベンジ心をもって 明日からまた厳しいトレーニングに臨むことと思いますが、一方で 私たちのような者は「なぜ『長野Uスタジアム』を造ったのか。」との〝設置目的〟に立ち返り、その投資効果が真に発揚されるよう 改めて取り組むことが求められるところであり、そのうえで今後、チームの再浮上とスタジアムの設置効果が有機的に機能してゆけるよう 努力と創意工夫を重ねるべきことを再認識いたしたところです。

 

 

 

 

 

 

◇長野市内で新たなコロナ陽性感染者が発生

この日も 長野市域内で、新たに件の新型コロナウイルス陽性感染者が発生したことが報告されました。

 

 

 

 

その概要は下記のとおりです。

市353例目:20歳代男性→新規感染者:県外への往来アリ

 12月16日 38,2℃の発熱・頭痛などの症状

 12月17日 医療機関を受診

 12月19日 検査の結果「陽性」と判明

 12月20日 入院調整中

  ※濃厚接触者:同居以外2名

 

・市(354例目):50歳代女性

市(295例目)/60代女性(鶴賀病院の入院患者)等と接触のあった 同病院の医療従事者

 12月 7日 市(295例目)の接触者として検査を実施⇒「陰性」

 12月13日 検査の結果「陰性」

 12月18日 咳・鼻汁の症状

 12月19日 医療機関を受診⇒再検査の結果「陽性」と判明

 12月15日 入院調整中

  ※濃厚接触者:同居者1名

 

・市(355例目):70歳代男性

市(295例目)/60代女性(鶴賀病院の入院患者)等と接触のあった同病院の医療従事者である 市(336例目)の同居者

 12月15日 市(336例目)の濃厚接触者として検査を実施⇒「陰性」

 12月17日 37,5℃の発熱

 12月18日 医療機関を受診

 12月19日 検査の結果「陽性」と判明

 12月15日 入院調整中

  ※濃厚接触者:無し

 

市356例目:80歳代女性→経路不明感染者

 12月16日 374℃の発熱

 12月18日 医療機関を受診

 12月19日 検査の結果「陽性」と判明

 12月20日 入院調整中

  ※濃厚接触者:同居以外53名

 

この日も、多くの濃厚接触者の居る人が報告され、今後の調査が待たれるところです。

市(356例目)の人は、高齢ながら 53名もの濃厚接触者が数えられており、どの程度の影響が広がっているかが注視されます。

 

年の瀬まであと僅かとなっていますが、コロナ禍は予断を許してはくれません。