目白の学習院大学です。
ゆったりとした敷地に洒落た建物。とてもきれいなキャンパスですね。
きのう(7月4日)、小雨降る夕どき、この学び舎で青春を謳歌する若い学生たちのなかに、チラホラとふだんおそらく見かけないであろうおじさん、おばさんたちがいました。
なにを隠そう、わたしもその中の一人でしたが・・・。
きのうは6時から、「立憲デモクラシーの会」主催の、公開講演会があったのです。
公開講演会のテーマは、
「集団的自衛権を問う—— 立憲主義と安全保障の観点から」
でした。
7月1日の集団的自衛権行使容認の閣議決定を‘容認’できないと思うわたしは、日本の憲法学の権威である学者の先生方が立ち上げたこの会(立憲デモクラシーの会)の講演会に、勉強のため訪れたというわけです。
会は三谷太一郎東京大学名誉教授(政治史)の基調講演をはじめ、盛り沢山な内容でした。
三谷先生は、江戸時代の幕藩体制の昔から、日本には「権力の抑制均衡のメカニズム」があったことを、歴史的事実をもとに格調ある講義口調で説いておられました。
権力の暴走に対するチェック・牽制機能は、江戸時代から一貫して日本人のDNAの中にあったのですね。
しかるに今回の「集団的自衛権行使容認」の閣議決定はなんだったのでしょう。
明らかな憲法違反(第九条)であるにもかかわらず、政府は何のチェックも受けず(国会からも裁判所からも、そして大方のマスコミからも)、好き勝手に物事を決め、進めているように見えます。
これを権力の暴走と言わず何と言ったらよいのでしょう。
この講演会の中で発言を求められた、同じく東京大学名誉教授の樋口陽一先生(憲法学)はこのようにおっしゃっていました。
「これは長期戦になる」と。
閣議決定されたからもうお終い、ではないのです。
憲法違反の閣議決定がいつのまにか既成事実化され、勝手に周辺の法整備をされ執行されることがないよう、わたしも集団的自衛権行使反対の‘戦い’に参加しようと思っています。
500人ほども集まったと思われる今回の講演会には、おじさん、おばさんだけでなく、たくさんの若い人たちも見受けられました。
とても心強く思いました。