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茶語花香

人生は旅なり。
中国茶をはじめ、花のある暮らし、読書、旅などを中心に、日常の出来事を綴ります。

鳳凰単ソウの旅路に辿り

2015-09-15 09:17:49 | 茶会・茶勉強会

<オープンニング>
曇りの昼下がり
開放したテラスで
鳳凰山麓の住民の山蜜草茶を味わう
ほのかな優しい甘さが広がる

<第一部>
雰囲気が漂う 茶人 小曼さんと乃月さん
佇まいが美しい
横並びにして 湯を沸かし 器を清め
二人の阿吽の呼吸を感じるかのように
全てが静けさのなかに進んでいく

程よい距離から眺める二人の動き、
まさに鑑賞という言葉がピッタリです

見える 昇りあがる湯気
開けた窓の外 走り去る総武線の黄色車両
聞こえる レトロな木製窓枠が風にゆられて立てた音
茶人の「行雲流水xing2 yun2 liu2 shui3」(空をゆく雲や流れゆく水)のような動きに伴奏したかのように

三回焙煎した鴨屎香鳳凰単そう
小曼さんの淹れたものを頂きました 
焙煎香が高く 二煎目から芳醇な香りを放つ
変化に富む四煎を頂き 五感を目覚めました

<休憩>
再びテラスに戻り、宋種単そうの冷茶を頂きながら
そびえ立つスカイツリーがよく見える

<第二部>
現代のものよりも小ぶりで高さのあるアンティーク潮州茶盤を
第二部で小曼さんも乃月さんも使っていた。
去年二人が潮州に訪れた時 手に入れた年代物だそうです

小卓で乃月さんを囲み、話しに花が咲きました。
細長い首のした水指は 酒器を思わせた 
茶海代わりに使っていることも そこに溜めていく単そう紅茶の一煎目と二煎目も
最後の最後まで気になっていました



垢抜けた一本小さなお手拭き 洗練された茶請け
お二人の茶道具や小道具に惚れ 茶淹れに惚れ
茶旅遍路の話しに惚れた昼下がりでした。


ルーサイトギャラリー
小曼さん、乃月さん、麗香茶課スタッフの皆さま、ご一緒の皆さま、
素敵なひと時、ありがとうございました。

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白茶果的午後茶会

2015-09-02 12:40:23 | 茶会・茶勉強会

週末に麗香茶課主催の白茶果的下午茶に参加してまいりました。

おうちの骨格に見立てた菓子棚は、特注だそうです。

スイーツもしょっぱい系の点心も、どれも丁寧に作られており、どれもとても美味しかったのです。


とりわけ、家常牛肉巻の味付けは、台湾の味覚を蘇らせ、えび雲呑と糯米鶏は故郷の懐かしい味わいでした。香港に思いを馳せた楊枝甘露は、この日の一番気に入りです。

茶点心とともに頂いたお茶も、入念にセレクトされ、どちらも最高に美味しかったです。
鳳凰単そう玉蘭香はその日の一番気に入りでした。

こだわった食材、スタイリッシュなしつらえ。

八月最後の週末に最高の午後茶に癒されました。
白茶果工作室のヒロエさん、マリコさん、準備から大変だったと思います。大変美味しく頂きました。ご馳走様でした。
ご一緒の皆さま、ともに素敵な時間をありがとうございました。

【下午茶譜】
台湾好圓
玉荷包蛋糕
鳳梨卷
椰絲撻
家常牛肉卷
白蘿蔔糕
鮮蝦雲呑
糯米鶏
楊枝甘露
芒果糯米卷

冷茶 梅家塢龍井
東方美人
白牡丹
鳳凰単ソウ 玉蘭香

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「文徴明の茶・文人の茶」のご報告

2015-07-22 18:58:39 | 茶会・茶勉強会

友禅五代のゆかりをもつ京都YDS(Yuzen Design Studio)


訪れた日に、陶芸家二階堂明弘氏の個展が開催中でした。


隣りの空間で、茶友ルハンさんが主催する「文徴明の茶 文人の茶」セミナーを開催することになりました。


セミナーの様子。堂々と発表するルハンさん。


お茶を淹れるルハンさんの姿。いっぺんに、十四人分のお茶を淹れながら、質問への応答に挑みました。


日頃品種にこだわる彼女のお茶のチョイスは、いつも面白くて美味しいです。写真に写っているのは、
(左前)花蓮瑞穂 蜜香紅茶・(左後)坪林白葉単そん包種・(右)川根茶 天空の風


彼女のある思いが込められた武蔵のロールケーキは、花蓮瑞穂の蜜香紅茶に合わせて出されました。

淹れるお茶をお客さまに堪能して頂きながら、研鑽してきた学問をいかに伝えるか、ルハンさんのチャレンジに脱帽します。勉強にもなりました。
そしてイベントが終わった今、自分自身もっとも考えているのは、
お手伝いとして、良かった点と悪かった点です。

この会に参加された皆さまをはじめ、この出会いに感謝いたします。
YDSオーナーの高橋さま、茶遊サロンの前田さま、甚大なご協力を頂きました。ありがとうございました。
誘ってくれたルハンさんをはじめ、一緒に手伝いに参加したKさん、ありがとうございました。

このイベントを機会に、京都の小旅びも、とても楽しかったです。

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茶文化ワークショップin京都のお知らせ

2015-07-02 11:01:04 | 茶会・茶勉強会

京都ギャラリーYDSのダイニング
日時 7月19日(日)14:00-17:00
場所 京都ギャラリーYDS   京都市中京区新町通二条上る二条新町717
主催者 ルハンさん
会費 2500円 (お茶代・お菓子代込)
定員10名さま

まだ日本ではそれほどの知名度がありませんけれど、中国明代に活躍された文人文徴明(ぶんちょうめい)氏は、書画詩に巧みで「詩書画三絶」と称された人物です。

もしかして台北故宮博物館に訪れた際、あなたも彼の水墨画の前に、立ち止まったことがあったのかもしれません。

人口に膾炙した唐朝の名詩「楓橋夜泊(ふうちょうやはく)」。それを書かれた石碑は、文徴明とゆかりのある蘇州に旅する時、寒山寺でご覧になっていたのかもしれません。あの凛々しい楷書は文徴明の字跡です。

張ルハンさんは、台湾からの留学生で、現在東京学芸大学大学院で茶文化の修士課程を専攻しています。
ここ数か月彼女が文徴明の書き下ろした膨大な茶詩、茶の絵画に着目し、東大図書館などに通い詰めていました。
今まで研究してきた明代の茶文化と結びつき、先日その研究成果を学会で発表されました。
それを機に、このたび上記の日程で京都でイベントを開催することになりました。
このイベントで私がお手伝いをすることになりました。

関西方面の方々で、書画の茶風景にご興味のある方々、
ご都合が宜しければ、ぜひお越しやすー!

ルハンさんの話しでは、京都ギャラリーYDSは「きっと気に入る素敵な場所」だそうです!

お申し込み・お問い合わせ
ルハン
cha_no_en☆yahoo.co.jp(☆を@に変えてください。)

お申し込みの際に
・ご氏名
・お電話番号
を明記してください。

ルハンさんのブログ
飲水思源

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土曜の午後是好日

2015-05-31 17:20:13 | 茶会・茶勉強会

今から『日日是好日』の著者森下典子先生にお目にかかると思うだけで、
港の見える丘公園の坂道を急いで登りあがった。
辿りついた大仏次郎記念館の和室の窓辺に、瑞々しい緑の間から渡ってくる風は、実にかぐわしく、清々しかった。

床の間に、菖蒲とともに飾られた泰山木(たいざんぼく)は、今でもパカッと開きそうで、めいっぱいふっくらとしていた。
掛けられた掛け軸は、「喫茶去」。
着物姿で水屋から物静かに出てこられた典子先生は、可憐なお方。
あえて「喫茶去」を選んだ理由を話してくださった。

どのような時こそ「喫茶去」するか、
今日、新しい「景色」の「喫茶去」が目に映った。
確かに、お茶ですら飲む気にならない日もあるはず。
心の持ち方一つに、今日は最初に一服のご馳走を頂いた。

『日々是好日』にも登場する愛知美濃忠の初かつおをはじめ、
清らかな川と川底の石コロをイメージした神保町ささまの「玉川」、
蛤の貝の中に琥珀羹を詰め、さらに琥珀羹の中に浜納豆が一粒入れられているという、なんとも風情のある京都亀屋則克の「浜土産(はまづと)」等々。

心を揺さぶる芸術品の数々を、この日のために、厳選してくださった。
隣り席のお三方と、それぞれ違う和菓子をチョイスし、幸せの口福を分かち合った。
どなたの顔にも笑みがこぼれていた。

野の花如く、典子先生が生けてくださった茶花たち。
日本の茶道を通して広がった幸せの世界は、中国茶にも通用する。

見慣れていたはずの文字、お花の表情、いつもの五感。
ある日、突如うまれてくる新たな感性が、なんとも感動的なもの。
生き生きと話す典子先生の目は、輝いていた。
『日日是好日』が教えてくれたしあわせと重なった。

三十九年間の茶歴をもつ先生は、真の大人の余裕を見せる。
そんな人生の大先輩に見習い、今足元にある小さな幸せを無理せず拾い、ただただ今日一日を愉しもうと改めて思った土曜の午後だった。

森下先生を紹介してくださった青柳先生をはじめ、この回を企画して頂いた麗香茶課のちょし先生、多都子先生、そしてご一緒の方々、ありがとうございました。
今日は新たなエネルギーを頂きました。

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