茶語花香

人生は旅なり。
中国茶をはじめ、花のある暮らし、読書、旅などを中心に、日常の出来事を綴ります。

和やかな「三寳物語」

2014-08-31 16:25:27 | 茶会・茶勉強会
ちょし先生うらりん先生上海小町先生による年に一度のコラボ茶会にお出かけしました。
今年のテーマは、「三寳物語」。お三方はどのようなお宝を持ってくるのかなと、お楽しみにしていました。


目をキラキラさせた、夏祭りの金魚すくいの風景を目に浮かぶちょし先生の茶席。
でも、目が奪われましたのは、やはり精緻に作られた絞泥壺です。
この茶会のために、先生がお持ちになったのは、宜興楊勤芳大師の絞泥壺ばかりではありません。
ご自分が中国茶に引かれるきっかけになった中国茶の雑誌と、席で使われた絞泥壺とのつながり、そして、先生にとっての一番のお宝について、伺うことができました。


とても良いお話しを伺った後、すくった金魚に見立て、パティシエのヒロエさんお手製の五香粉のPain d'episを持ってうらりん先生のお席へ。
水墨で見事に描かれた金魚を眺め、ほっこりします。金魚達に、息を吹きつけたのは、さりげなく置かれている川辺によくある石コロです。その風景は、先生にとって子どもの頃の思い出でもあるそうです。
この席では、福建白茶餅と雲南月光白のブレンドして頂きました。ヒロエさんお手製の水まんじゅうが、優しくて白茶餅と月光白のブレンドとの相性がバッチリでした。


最後に伺ったのは、上海小町先生の席です。鮮やかな色合い、骨董の数々、そこにも色々な異なる表情の金魚達が生きていました。
写真では写っていませんが、吊りあがった金魚もいて、さりげなく茶盤の一角にひっかけていました。
この茶会では、もう一つの隠れテーマが、金魚でした。なんて遊び心満載の企画なんでしょう。
小町先生の席では、単ソウ蜜桃香を頂きました。単ソウと言えば、どなたでも広東省と連想しますが、今回頂きましたのは、台湾産単ソウ蜜桃香です。現地に強いパイプをもつ小町さんならではの一品です。しっかりと覚えておきたい一杯でした。それと一緒に出されたヒロエさんお手製のライチ蜂蜜の糖水ゼリーに、私は感動しました。濃密なゼリーのお味が印象的で、西瓜と白キクラゲも入っており、そこにもお金魚さん一尾が生きているなんて(^^)。

それにしても、パティシエのヒロエさんお手数の茶菓子三種類に、私は感心しました。中国茶のお味を知り尽くし、ベストマッチングの物を考案し作られたと思います。そのうえ、それぞれの茶席が物語っているテーマに沿って、大切な役割を担っています。

ちょし先生、うらりん先生、上海小町さん、ヒロエさん、素敵な企画、ありがとうございました。
写真の腕のなさで、実物の良さをお伝えできるほどの写真を撮れずすみません(^人^)。
そして席でご一緒の皆様、どうもありがとうございました。

自分にとってのお宝ってなんだろうと考えたりして(笑)
和やかな日を過ごすことができました。

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秋愁という言葉から

2014-08-29 08:31:33 | 養生・薬膳
気温がすっかり下がり、秋の足音が近づいてまいりました。

何年か前に、なんとなく思うように元気がなかった秋頃。母が、私にこう言いました。

秋愁qiu1 chou2

という言葉がありますよね。

気持ちが沈みがちなのは、天気のせいだ。とその時、その言葉に救われました(笑)

遠い昔、「愁」という漢字を作った古人は、秋が始まり、人間のその気持ちの特徴に、気づいたのかもしれません。

さらに、秋が深まり落葉しはじめると、人間は、自然の美しさに感嘆しながらも、物悲しさや寂しさを感じやすくなります。

その人間の気持ちの変化は、

天人相応(tian1 ren2 xiang1 ying4)

と言います。季節ごとに、人間の体の変化は、自然界の変化と相応しいという東洋医学の基本的考えです。

年を重ねていくにつれ、自分や家族の養生に気を配るようになりました。

好きな事に触れ、適当に体を動かし、安定した気持ちを保つように、心がけています。

次回は、趣味の中国茶、秋のおススメとその東洋医学的根拠を紹介します。どうぞお楽しみに。

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心若不動,風又奈何

2014-08-20 15:46:49 | 茶語・茶ノ史

夏休みも後半に差し掛かり、出かけるペースを落としてきた私。

ゆっくり家で夏休みの写真や思い出を整理し、今日は久々に読書しようと。
その時、たまたま目に止まったのは、「心若不動,風又奈何」という中国語のページ。

心さえ揺れなければ、波風をたてぬ

といった意味の言葉です。

自分の心に響いた素敵な禅の言葉の数々、どなたかとシェアしたくなります。

拙い訳文ですが、一部を訳してみました。共感して頂ければ嬉しいです。

古い茶壺に 三月の新緑を淹れ
流れる雲や水のような生涯 年月の炭火にかけ
日々は 茶の中に生き
波乱万丈されど穏やかである
君には言わなかったけれども
僕の飲杯に入っているのは
実はいつも無味な白湯

人生は少しの甘みがあり 苦味があり
少しの良いところもあり 悪いところもあり
茶の如く
それゆえ 余韻がより 悠久になる


<原文>*文字化けの場合、言語設定に中国語が設定されていない可能性があります。
一把陳壺 泡上三月的新緑
歳月的炭火 烹煮雲水生涯
日子在茶中 過得波瀾不驚
我未告訴你(イ尓)
我的飲杯里
流着的永遠是一杯無味的白水

人生有一点点甜
也有一点点苦
有一点点好
也有一点点壊
人生如茶 所以更余韻悠久


リクエストを頂きまして、中国語の原文を追加で載せました。
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