茶語花香

人生は旅なり。
中国茶をはじめ、花のある暮らし、読書、旅などを中心に、日常の出来事を綴ります。

教室の秋の模様替え

2013-09-28 23:04:20 | お知らせ

 
 今週に入ってから、中国語教室を秋の模様替えにしました。

 ピラカンサスのオレンジの実をしつらえました。「中国名は「火棘(かきょく)」といい、別名は橘擬(たちばなもどき)。昔の知人と同姓同名(笑)。


 その右側に飾ったのは、中国の「鼻煙壺」と言われるものです。秋らしい風景の絵柄が理由で選びました。私が持っているものは、高価なものではありませんが、清の時代では、嗅ぎ煙草の容器としてとても流行っていたそうです。

 人気ドラマ「宮廷女官 じゃくぎ」にも登場していた小道具です。四番目の皇子(のちの雍正帝)が、主人公のじゃくぎに、鼻風邪を治すためといい、自ら鼻煙壺の絵を施し、プレゼントしたシーンがありました。

 鼻煙壺の絵柄は、瓶の内側に細い筆を入れ、内側から絵を描くのです。実際、繊細な技術をもつ職人技です。

 現代では、装飾用として使われることが多いです。こちらの鼻煙壺は、可愛いらしい猫達が遊戯していたり、くつろいだりしている様子が描かれています。


 教室にお越しの際、良かったらお手に取り、ご覧になってください。

 今週はそんな中、生徒さんと一緒に、中国語を勉強した後、一服の中国茶を楽しんでおります。



 お問い合わせ先 
 KYM中国語教室
 youyiyouyi@hotmail.com

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パイ生地の甘くない月餅を懐かしく思ったひと時

2013-09-28 20:01:24 | 料理・点心・菓子
 中秋節がとっくに過ぎ、誰もが月餅のことを口にしなくなった今日、月餅のことを二、三話してもいいでしょうか。

 中国で育った私ですが、小さい頃は、食べ飽きたせいか、甘い月餅があまり好きではなかったのです。

 月餅と呼ばれるものの中、唯一好んで食べていたのは、パイ生地の甘くない月餅。それを食べれば、今まで甘い月餅の常識がきっと覆されるのでしょう。
 
 焼き立てのパイ生地に包まれたのは、香ばしいひき肉。中国語名は「鮮肉月餅」といいます。

 そもそも、月餅には、広式(広州式)と蘇式(蘇州式)があります。

 広式月餅とは、模様の型の中に生地を入れて、表面の皮に文字や模様をつけます。日本でもよく見られる月餅です。中味は、どれも甘いです。

 蘇式月餅とは、写真のような皮を重ねたパイ生地のような月餅です。蘇式月餅には、甘い月餅と甘くない月餅と分かれます。

 
 行列が出来る月餅も、やはり焼き立ての鮮肉月餅、いいですね。

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桜薫-桜の香りを薫る日本茶

2013-09-17 20:48:55 | 日本茶
 最近、日本茶にも興味が出はじめた私に、茶友のヨシコさんが「桜薫」という名の日本茶を分けてくれました。

 初めて淹れるお茶は、理科の実験をやっているみたい、楽しいです。

 
 めったに日本茶を淹れない私が、今日は計りを取り出しました。茶葉の量に関して、日本茶の方が中国茶よりずっと多い気がします。少ないかもと思いながら、今日は、6gを計りました。

 日本茶の急須ですら持っていない私に、ヨシコさんが中国茶用の磁器ものであれば大丈夫だとアドバイスしてくれました。
 
 
 こんな茶道具を使って、探りながら淹れてみることにしました。

 日本茶を淹れる際、低温で長めに淹れることによって、お茶のうまみが引き出されます。それに対して、中国茶は高温で短めに淹れることによって、香りを楽しめます。そこには、茶文化の違いであり、そもそも香りは高温でしかでないもので、うまみは低温でしかでないものと、何度もお茶の先生に言われました。

 お湯の温度を考える時、さらに先生の言葉を思い出しました。「日本茶も香りがあるので、ぎりぎりの高温で攻めれば、中国茶みたいに香りを楽しめる」。さて、そのギリギリの高温とは何度ぐらいだろう。

 
 色々試してみました結果、100度沸騰したお湯を、一回茶海に移し、茶海から急須に移す。その方法で急須に移されたお湯が、大体85-87度位。

 次は、抽出時間ですね。三つの聞香杯を用意し、それぞれ30秒、45秒、1分で抽出してみました。

 
 結果的に、30秒で淹れたものは若干薄かったけれど、45秒は若干長かったのです。1分間淹れたお茶は、渋すぎて飲めませんでした。

 肝心な香りですが、聞香杯で楽しんでみました。



中国茶ほどのものではありませんが、ほんのり桜の優しい香りをして、まろやかなお味でした。

 これは、桜のシーズンにぜひ頂きたいですね。

 ヨシコさん、ありがとうございました。

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親子でお茶の撮影に楽しむ

2013-09-16 17:33:26 | 日常
 記事用の写真を撮っていたところ、小学生の娘が乱入(汗)。すでに満足できるような写真を取れず、困っていた私、余計焦ります。ガマンがのどの奥まできています。

それに、今日淹れた杭白胎菊は、みんなうつ伏せして、お顔をなかなか見せてくれませんでした。

 とその時、娘は、しゃがみ、下からのアップを一枚撮りました。

 私が褒めると、余計その気になり、そのうち、隣りの部屋から色々な小道具を持ってきて、完全に主導権が握られました...

 いつの間にか、二人で意見を交わしながらお茶の撮り合いっこが始まりました。

 途中から、喉が渇いた娘は、撮影用の杭白胎菊茶をぐいと飲んでしまい、おまけに「美味しい~」と放つ。

 緑茶や花茶の場合、茶湯に入った時の様子を鑑賞し、その美しい瞬間を写真に残すことは、中国茶の一つの楽しみ方だと思う。花茶の場合は、それが非常に分かりやすいです。それでも、私には、なかなか良い写真を撮れず、上手に撮れた方の写真を見ていつも羨みます。

 でも、今日はリトルカメラウーマンのおかげで、いつもと違うヒントを得て、写真撮影がとても楽しい展開になりました。

 子育て中の中国茶、もう一つの楽しみが増えた気がします。


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氷山雪菊と杭白胎菊の飲み比べ

2013-09-16 16:50:57 | 中国茶・世界のお茶
 台風の日、予定していたスケジュールをキャンセルし、家で茶友のミヤさんから分けて頂いた「氷山雪菊」を飲んでみようと思いました。

 菊の花茶といえば、杭州の杭白菊です。その中、開花前のつぼみの状態で収穫し、より高い栄養素を求められる「杭白胎菊」があります。
頂いた氷山雪菊を見て、杭白胎菊と連想し、飲み比べてみようと思いました。

 二種類の菊茶、サイズはほぼ一緒ですが、色合いはまったく違います。

 手持ちの杭白胎菊王
 
 淡い色合い。淹れる前の胎菊王は、菊らしい香りが漂っている。

 一方、氷山雪菊
 
 ひまわりを連想させる鮮やかな色合い。淹れる前の氷山雪菊は、菊の香りに加え、漢方薬材に使われるミカンの皮(陳皮)の香りを思い出す。

 ミヤさんから、事前に氷山雪菊のことを「見た目も香りも味も野生のパワーを感じる」との情報を頂き、少なめに淹れるとのアドバイスを受けました。杭白胎菊王の十粒に対して、投入した氷山雪菊はわずか五粒。

 しかし、ご覧のように、茶湯のお色はこんなに違います。


 初めて淹れた氷山雪菊は、想像以上に綺麗なオレンジ色。

 さて、飲んでみると、やはり菊の味も陳皮の存在感もさらに強調されるような味わいでした。一杯を頂いた後、すっかり体がポカポカになり、元気をいっぱいもらいました。それがミヤさんのおっしゃる野生のパワーと納得です。


 氷山雪菊の正式名称は昆侖雪菊。中国では、「万山の祖」とも呼ばれる「昆侖山」の一部地区でしか生息されない小さな野生の花。シルクロードにある昆侖山では、昔から神聖な贈り物として大事なお客さんに贈る。また、標高3000メートルもある昆侖山、汚染されておらず、昆侖雪菊の薬用も注目されているようです。

 昆侖雪菊に限らず、菊の花茶は、体の熱や湿気を取り除き、デドックス効果があります。たとえば、目の赤みや歯茎の腫れにも効きます。菊のお茶が苦手な方は、試しに氷砂糖を一ついれてみるといいです。意外と氷砂糖の甘みが主張せず、菊の花茶全体の味がまろやかになります。

 日本国内では、東京渋谷にある中国茶の老舗「華㤗茶荘」で購入可能です。通販も売っています。

 ミヤさん、ありがとうございました。おかげで、台風の中、有意義の一日を過ごしました。

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