茶語花香

人生は旅なり。
中国茶をはじめ、花のある暮らし、読書、旅などを中心に、日常の出来事を綴ります。

雲南烤茶

2018-12-28 10:02:46 | 中国茶・世界のお茶

再び楊さんの素水茶居に訪れた日、雲南の「烤茶」を振る舞って頂きました。

北京烤鸭(北京ダック)で使われる烤(kao3)とは、あぶる、ローストという意味になります。

現地で手に入れた土物の「土罐(guan4)」をまずお湯で温め、湯を捨てます。

現地の人は、薪で温めるそうです。

空の土罐を1250度の電陶炉に載せます。煙りが立ち昇るまでしっかり温めました。

土罐のボディは熱くなりましたが、取っ手は熱くならないように作られています。

土罐に昨年のプーアル毛茶(荒茶)を入れ、20-30回縦に振ります。

炉の温度を150度に落とし、土罐に湯を注ぎます。

不思議な現象が起こりました。
熱くなった土罐の中、ぷくぷくと泡が噴き出すように上がってきました。
泡が落ち着くのを待ち、飲杯に出来上がった烤茶を分け合います。洗茶はしなかったです。

想像した焙煎香よりも、はるかな香ばしい香りと味わいでした。。





冬至の日に思うこと

2018-12-22 21:40:14 | 日常

広東に来て一年目、
「冬至快楽」(ハッピー冬至)と挨拶されたとき、ビックリしました。

広東人のこの冬至を祝う慣習、
非常に形式的な祭り事のようです。
家族で食卓を囲み、湯圓やら、餃子やら、節日の食べ物が食卓に用意されます。
養生目的で用意される食べ物は特にないようです。

それもそのはずです。
広州で過ごしてきた三年間
「大雪」の節目を迎える十二月十日前後、
決まって一度冷え込みます。
その後再び暖かい陽気が続きます。
今日の気温、二十八度にも上がり、
どうもこの街では陰気✴︎を全く気にする必要はなさそうです。

✴︎陰気
陰陽五行思想に基づいて、
この日陰極まればそれ以降陽に転ず。

陰気が極まる冬至の日に 早く家に帰るように。
子どもの頃、よく聞かされたこの言葉も、
おばあちゃんのお手製で、生姜をふんだんに効かした癖のある羊肉料理も、
懐かしく思い出す二〇一八年冬至。

慣習は気候に左右され、
そこに伝統がうまれます。

広州にて



白芽奇蘭

2018-12-22 16:30:18 | 中国茶・世界のお茶

広東語に「做水」(zuo4 shui3)という言葉があるそうです。
煎と煎の間に、湯が茶壺や蓋碗に残ってしまい、出し切っていない状態のこと。
それを説明してくれた素水茶居のオーナー楊小姐、上手な淹れ手です。

美味しいお茶に巡り会えても、
感動するようなお茶には、めったに出会わなくなりました。

潮州工夫式で淹れて頂いた福建省平和県の白芽奇蘭がとても美味しかったです。

少し苦味が出やすいこちらのお茶、楊さんが小さな蓋碗で6グラム、5秒(洗茶)、2秒(一煎目)の要領で工夫しました。

潮州揭陽出身の楊さん、性格が明るくて親しみやすい人。
中国語しか話せませんが、お茶のセレクトも一緒に考えてくれるから心強いお茶屋さん。


素水茶居
広州市天河区天河東路46号(徳欣小区内)