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好きなことだらけさ…

『うさぎドロップ』

2011年08月31日 | 映画 邦画

27歳で独身サラリーマンのダイキチは祖父の葬儀で、祖父の隠し子りんと出会う。
わずか6歳の少女が親戚中から邪魔なお荷物扱いされるのに怒りを覚え、
両親や妹の反対を押し切ってりんをひとり暮らしの借家へ連れ帰る。
保育園探しに始まり、残業のない部署への異動や、おねしょ対策まで常に全力投球のダイキチに、
りんも心を開いてゆく。
ある日、りんと仲良しのコウキの母親が憧れの女性だったこと知りダイキチは驚く。
(goo映画より)


水曜日で1,000円の日とはいえ、地元の映画館、メチャクチャ混んでた
上の娘とギリギリに行ったら席は最前列しか空いてなく、おまけにバラバラ。
この映画って、こんなに人気あったんだ!?
中央よりの席は娘に譲って、一番右端の席での観賞。

原作好きの方々の評判が今一つだったので、
席なんかどこでもいいやってぐらい殆ど期待せず、
松ケンはどうだろうなってとこだけ観ようと思って行ったんですが、
親心にはけっこうホロッとくる、まとまった作品になってました
公式サイトの原作者コメントに「もうひとつのうさぎドロップが楽しみ」とあるように
あくまで原作とは別物ってことで。
作品のテーマが「親になると臆病になる」とか「子育ては一人じゃできない」とか
落とし所が「周りを見渡せば、世界は愛で満ち溢れている」ですから。

原作マンガは読んでないんですが、アニメの方を毎週見てます。
これが面白い!
画も原作に近く、たぶん雰囲気も変えてないと思います。
映画のように子育ての大変さが強調されてるわけではなく、
「世界は愛で満ち溢れている」と周囲がクサイくらい協力的なわけでもありません。
ほんとに小さなエピソードの積み重ねで二人の他愛ない日常、やり取りを見せてくれます。
ダイキチはもっと枯れてるしw、りんちゃんは年齢の割にはもう少し大人っぽい。
(コウキはもっとクソタレガキですw)
アニメはダイキチとおじいちゃんの墓参りをするりんちゃんを
母親である吉井正子が影からのぞいてるとこまできてます。
ダイキチがおじいちゃんにソックリなのと同じように、りんちゃんも正子にソックリ…。
この後、彼女がどんなふうに関わってくるのか楽しみなところ。


これを実写にしたら誰がやっても気に入らないんではなかろうかと思ってたんですが、
別物だと分かれば、松山ケンイチ×香里奈×芦田愛菜もありでした。

でもSABU監督の暴走ダンスシーンはいるかなw
(コウキのママがモデルってとこの前フリでしょうが…)
パソコンを前にして吉井正子とのやり取りは
松ケンのリアクションもノッててかな~り面白かったです。

保育園のお遊戯会のシーンを観てて、ひとつイヤな思い出が蘇りました
上の娘が幼稚園年少さんだった時の学芸会。
年長さんがクラスごとに分かれてヴァイオリンの演奏発表をしてる時です。
下の娘がまだ小さくて、暗がりの会場の中を
チョロチョロと走り回り、それを捕まえようと中腰で追いかけてました。
(座席は前の方だけで、後ろの保護者は全員立って見てました。)
今年で卒園という年長さんのパパさん方は
我が子の雄姿をビデオに収めるべく、早くから場所取りをしてカメラを構え、
余計な音は拾わないように、撮影してるわけです。
その足元を走り回る娘…。
やっと捕まえて、やれやれと思ったところで後頭部をゴツッと思いっきり殴られました。
どうやら自分、捕まえてホッとして中腰が少し高くなったらしく、
カメラの前に頭を出した格好になっちゃったみたいなんです。
でも、大人になってから頭をゲンコツで殴られるなんて…
それも暗がりで、後ろから、何の前ぶれもなく、無言で。
ビックリするやら、痛いやら、怖いやら、
娘を抱いたまま、その場にしゃがみ込んで動けなくなってしまいました。
演奏が終わって、恐る恐る後ろを見た時には誰もいませんでした。

自分はそんな親にはなるまいと心に誓いました