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beatitude

好きなことだらけさ…

『ひるね姫~知らないワタシの物語~』

2017年03月30日 | 映画 アニメ

岡山県倉敷市で父親と二人暮らしをしている森川ココネ。
何の取り得も無い平凡な女子高生の彼女は、ついつい居眠りばかり。
そんな彼女は最近、不思議なことに同じ夢ばかり見るようになる。
進路のこと、友達のこと、家族のこと…
考えなければいけないことがたくさんある彼女は寝てばかりもいられない。
無口で無愛想なココネの父親は、そんな彼女の様子を知ってか知らずか、
自動車の改造にばかり明け暮れている。
2020年、東京オリンピックの3日前。突然父親が警察に逮捕され東京に連行される。
どうしようもない父親ではあるが、そこまでの悪事を働いたとはどうしても思えない。
ココネは次々と浮かび上がる謎を解決しようと、
おさななじみの大学生モリオを連れて東京に向かう決意をする。
その途上、彼女はいつも自分が見ている夢にこそ、事態を解決する鍵があることに気づく。
ココネは夢と現実をまたいだ不思議な旅に出る。
その大きな冒険の末に見つけた、小さな真実とは…。
(公式サイトより)

なんだかやたら評価が低い『ひるね姫』。
そんなにデキが悪いのか?
自分の中では、神山監督、時々コケルよなという思いがあったので、
今回もそっちか?と思いながら劇場へw

いや、そんなにダメな映画じゃないよな?
むしろ春休みに親子で観るには、けっこういいデキじゃないのか?

主人公ココネのキャラデザはちょっとギャルいw
まあこれは元ヤンの娘であるわけだし、
その割には高畑の声が効いてて普通の高校生に見える。
幼なじみのモリオとの恋愛模様は織り交ぜず、
(ココネに振り回されるモリオはカワイイよ。)
父と娘と家族の再生物語になってました。

なんと言っても、夢世界と現実世界が徐々に融合していく様が上手いなぁと。
夢世界の出来事が現実世界に影響してっていうのは
アニメではよくあるけど、この見せ方は面白かった。

難を言えば、渡辺=ベワンのキャラがあまりにもベタw
「見ろ!人がゴミのようだ。」といつ言うかと思うくらいwww
夢世界のクリーチャーや王、ベワンが一昔前のジブリっぽ過ぎる。
それと話のたたみ方が粗いかな。
ココネピ~ンチ!!って時、現実世界では何が起こっていたのかが分からない。

世界を救ったりしない、家族の話でした。



『虐殺器官』

2017年02月09日 | 映画 アニメ

アメリカではテロの脅威に対抗すべく徹底的に情報管理される一方、
その他の各地では紛争が激化。
各紛争地を渡り歩く米軍特殊部隊クラヴィス・シェパード大尉のもとに、
紛争の気配が漂い始めるとともに現れ泥沼化に陥るといつの間にか姿を消す
元言語学者ジョン・ポールについて調査するよう指令が下る。
彼は何を目的にその地に現れるのか、謎に包まれていた。
ジョンがチェコに潜伏しているとの情報を掴んだクラヴィスは
『虐殺の王』と呼ばれる彼の追跡を開始するが、
そこには驚くべき真実が待ち受けていた……。
(MovieWalkerより)


途中制作会社の倒産ありで、やっと劇場公開にこぎつけた本作。
いやぁ、観ることができてよかった、よかった。
 
原作は読みたいと思いつつも、いつものように未読。
これが伊藤計劃のデビュー作かぁ。
この世界の次に『ハーモニー』がくるのね。
(こちらは読んでる。)

管理社会になってる未来ってのは、目新しさはないんですが、
現実世界が追い付いてきてるので、結構オソロシイ。
「虐殺器官」って「虐殺文法」のことなんですね。
そこまでは理解したけど、その文法が何なのかは明確にしてないですよね?
軍人として的確に行動するための医療措置として「感情適応調整」や「痛覚マスキング」など
なかなかそそられる内容だったけど、
全体的にストーリーに奥行きが感じられない。
原作読んだ人の感想読むと、いろんな所がバサバサ切り落とされてるらしい。
なるほど、これはやっぱり原作読まなきゃ、
本当には楽しめないのかも。

キャラデザは戦闘ものにありがちな、やたらマッチョなアーミーが出てくるわけじゃなく
クラヴィスもジョンもキレイな男でとてもいい。
この画を頭の中で展開させながら原作読んだらかなりいいかも。




『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門』

2017年02月07日 | 映画 アニメ

日本・伊豆沖を進む賭博船で、鉄竜会の組長が襲撃される。
若き用心棒・石川五ェ門(声:浪川大輔)が組長を救うが、
直後に大爆発が起こり船は大破、組長も命を落とす。
五ェ門は爆発の原因となった斧を武器に使う大男を一旦は追い詰めるも、逃げられてしまう。
一方、ルパン三世(栗田貫一)と次元大介(小林清志)、峰不二子(沢城みゆき)は
賭博船から金を奪い、洋上のボートからその様子を目撃する。
“バミューダの亡霊”と呼ばれるその大男はホークというコードネームで、
かつて戦場で 2000 人を殺戮した兵士だった。
その男がなぜ日本にいるのか、公安の銭形警部(山寺宏一)がホークの足取りを追っていた。
一方、組長の葬儀の場で裏切り者の汚名を掛けられた五ェ門も、
その屈辱を晴らすためホークを追う。
その頃、伊豆山中のアジトで札束を前に祝杯を挙げていたルパンたちの元に、突如ホークが現れる。
ホークは、ルパン、次元、不二子を処刑しようとする。
アジトを脱出したルパンたちは、車でホークのバイクと激しいチェイスを繰り広げる。
すると突然、巨木が倒れかかってくる。
巨木の上にホークを仇と追う五ェ門が現れ、「助太刀無用!」と言い放ち、
ホークとの死闘が始まる。 しかし……。
(MovieWalkerより)


いやいやもう、"漢 五エ門"を堪能する映画でした~ww
「未熟なり、五エ門・・・!」のキャッチコピーそのまま、苦悩する若き五エ門。
「また、つまらぬものを斬ってしまった。」のセリフを吐くようになる前の五エ門です。

今回もストーリーはさして込み入ってもなく、
というか、ホークの雇い主の話が全く出てこないので、
なぜ、ルパンたちを伐採に来たのかが分からない。
出だし、雇い主の娘だと思われる少女に「いってらっしゃ~い」なんて言われてる。
ハイジのおじいさんかよ、なんて思ったら
力押しのとんでもない殺戮男だった~ww

血煙っていうだけあって、地上波では放送できないだろな。
放送したら、画面黒くなっちゃって、なんだか分からなくなりそうw
五エ門の肩の肉が削ぎ落されるシーンに
隣に座ってたオジサン、「ヒーッ」って声出てました。

剣を極め、生きざまを決めるための
壮絶な自分との闘いを見せつける五エ門でした。



『黒執事 Book of the Atlantic』

2017年01月28日 | 映画 アニメ

19世紀、イギリス。
13歳にして名門貴族ファントムハイヴ家当主であるシエル(声:坂本真綾)は、
悪魔である執事のセバスチャン・ミカエリス(声:小野大輔)とともに
裏家業として汚れ仕事を請け負い、女王の番犬と呼ばれている。
ある日、死者蘇生の噂を聞いた二人は、調査のため豪華客船カンパニア号に向かう。
そこには、ある陰謀が隠されていた。
(MovieWalkerより)


あ~こりゃまたファンにはうれしい1本になってますね。
全編ニヤニヤしながら観れる。
今回のセバスはけっこう熱い。

ストーリーは原作人気の「豪華客船編」だそうですね。
まあタイタニック×ゾンビって内容で展開的には普通でした。が、
原作読んでない自分は葬儀屋があれほどとは知らなかった!!
TVシリーズだとギャグキャラ的に出てくるアンターテイカー。
1期18話でサラッと過去話が出てきて、なんかあるだろなとは思ってたけど、
最強キャラで登場とは!!今回1番カッコイイではないですか。
卒塔婆最強ww
グレルも惚れるよねー。冷徹セバスも熱くさせるww
でも悪魔にもシネマテックレコードがあるのか?
と思ったけど、シエルと出会い人間の容姿を取ったところからだったんで、
ああ、そうなのねと納得。

血まみれのセバスはステキですww

リジーの天才剣士っぷりもいいですね~。
啖呵切ってシエルを守るって、たまらなくカワイイじゃないですか~。

見たいセバスとシエル、さらにアンダーテイカーにエリザベス。
やっぱり、黒執事は実写よりアニメで観た方がいいわ。




『傷物語〈III 冷血篇〉』

2017年01月12日 | 映画 アニメ

阿良々木暦(声:神谷浩史)は怪異の専門家・忍野メメ(櫻井孝宏)の助力も得て、
ドラマツルギー(江原正士)、エピソード(入野自由)、ギロチンカッター(大塚芳忠)という
3人の強敵との戦いに勝ち抜いた。
普通の人間に戻るため、ついに
吸血鬼キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード(坂本真綾)の
四肢を奪い返すことに成功した暦だったが、
再びキスショットのもとを訪れ、吸血鬼の恐るべき本質を知る。
決して取り返しのつかいない自分の行為を悔やみ、その顛末に困惑する暦の前に
友人・羽川翼(堀江由衣)が現れ、ある提案を告げる。

(MovieWalkerより)

「化物語」につながったーー。なにせ原作読んでないもんで。
いきなりTVシリーズの「化物語」を見て阿良々木くんって人間じゃないの?と
娘にあーだこーだ聞いてたけど、
説明めんどくさ!!って顔されてた部分が観れたww

羽川とはこんないきさつがあったのに
阿良々木くんがカノジョに選ぶのは戦場ヶ原なんだねぇ。
なんとも複雑な気分だわ。

今回も質感の違う画を随所に挟みながら、
圧倒的な作画でエロとグロを見せつけてくれました。
傷3部作続けて見たいわ。

TVで放送した「物語シリーズ」は、録画保存してあるので、
そのうち年代順にぶっ続けで見るつもり~ww



『この世界の片隅に』

2016年12月09日 | 映画 アニメ

昭和19年、18歳の少女・すず(声:のん)は生まれ故郷の広島市江波を離れ、
日本一の軍港のある街・呉に嫁いできた。
戦争が進み様々な物が不足していく中、すずは工夫をこらして食事を作っていく。
やがて日本海軍の根拠地であるため呉は何度も空襲に遭い、
いつも庭先から眺めていた軍艦が燃え、街は破壊され灰燼に帰していく。
すずが大切に思っていた身近なものたちが奪われていくが、日々の営みは続く。
そして昭和20年の夏を迎え……。
(MovieWalkerより)


 今、自分家の空気が最悪なので、家族の日常を描いた映画を観るのに
二の足を踏んでたけど、観てきました。

実に人の温度が伝わる映画でした。
大義名分を掲げた国同士の戦争の下で、
苦しい事も理不尽な事も呑み込んでいかなければならない人々。
そして懸命に淡々と日々を暮らしていく女性のお話。

当然自分は、世界大戦なぞ教科書の上でしか知らず、
残っている映像をTVで見たことがあるってだけ。
空襲の話も、自分の両親や祖父母は東北・北海道地域なので、
死ぬほど怖い思いをしたことはない。
嫁に来た先で、義父母から東京大空襲の話を聞いた程度です。
戦争は国や国民を守るために始まるのでしょうけど、
結局、一番苦しむのはその国に暮らす市井の人々。

主人公のすずの声を担当したのんさん。能年ちゃんですね。
絶賛されてるだけあって、彼女の持ち味でこの映画は成り立っていると言ってもいいくらい。
これはもう、原作ファンの方々も文句のつけようがないんじゃないかな。

こうの史代さんの原作マンガ、未読ですが、
どうやらリンさんという女性のエピソードがゴッソリ抜けてるようですね。
道に迷ったすずとリンさんが出会うシーンはあるんですが、それだけ。
エンドロールのバックに流れる少女の生い立ちが
最初、誰のものなのか??と思って観てると、
例の天井から顔を出してスイカをしゃぶる画が見え、あれ?これってリンさん?
なぜここにリンさん?と思った次第。

彼女はすずの旦那さんの周作と深い関係があるのだと。
そこんところが何も出てこない。
これは単純な心温まる夫婦愛の物語ではなかったようです。
あるがままに物事を受け入れてるように見えたすずが、実家に帰りたがったり、
幼なじみの水原がすずの嫁入り先まで訪ねてきた時、
その夜、周作は自分の嫁を水原の元に送り出したりと「んっ?」と思ったところが数か所。

それなら、橋の上での夫婦の会話はただの愛の告白ではない。
「~すずさんを選んだのは、わしにとって最善の選択」と言った周作に
「この世界の片隅に、わたしをみつけてくれて、ありがとう」と答えたすず。
この言葉の重みが随分違うもののように思う。
これは原作ファンである監督が、マンガ読んでくださーいって事?

あと1か所、分かりにくかったのがすずの妊娠w
「最近食が落ちた」の会話の後、
義姉の径子が「はい、二人分!!」と大盛りのイモご飯をすずによそってあげる。
その後、病院の入口をくぐる、すずのワンカット。
そして「一人分だと、こんなもんねっ!!」で、スカスカのおかゆ。
これって子供ができたと思ったら間違いだった!の描写だったんですねw
食糧事情が悪いから、妊娠してても十分には食べられないって事かと思ってた。
そのあとずーっと、すずは妊婦だと思って観てました。
水原が訪ねてきた時、妊婦だから、他の男の元に出すのか?とか思ってましたよww



『カラフル忍者いろまき ディレクターズカット版』

2016年11月08日 | 映画 アニメ

小学3年生の姫乃が田舎の大きな屋敷に引っ越してきた。
しかし、そこはなんと忍者屋敷だった!
炎を操る赤巻、水回り担当の青巻、日曜大工担当の黄色巻。
忍者たちは、姫乃を姫と勘違いして、
それぞれの得意ワザでこじんまりと問題を解決していく。
しかし、忍者の力はそれだけではなかった。

青巻と黄色巻の分身が合体して混ざると緑巻が、同様に赤巻と青巻で紫巻が、
赤巻と黄色巻で橙巻が誕生するのだ!
そんな色とりどりの忍者たちとの不思議な生活が始まる一方で、
屋敷に近づくのは巨大な竜巻。
姫乃一家はどうなるのか!?
カラフル忍者は姫乃を守ることができるのか!?
(公式サイトより)

「あにめたまご2016」として今年3月に上映してた4作品の中の1つ。
小林賢太郎が監督、脚本、キャラクター原案を担当したという30分アニメです。
オープニング曲とエンディング曲の歌詞も監督書き下ろし。
エンディングの振り付けもやったんだそうです。

なんとも可愛らしいオシリ顔の忍者がちょこまかと動くw
キャラ体型がクレヨンしんちゃんっぽいかも。
テンポも良く、作品全体に小林賢太郎の空気感が漂ってるww
なんでも彼の少年時代の経験がぎゅっと詰まってるとか。

楽しいアニメだったけど、劇場にお客さんは自分を含め4人でしたwww



『聲の形』

2016年10月14日 | 映画 アニメ

退屈を何よりも嫌うガキ大将の小学生・石田将也は、
転校してきた西宮硝子に無邪気に好奇心を抱く。
彼女が来たことで退屈から解放されるが、
硝子とのある出来事をきっかけに周囲から孤立してしまう。
それから五年が経ち、二人はそれぞれ別の場所で高校生になっていた。
あの出来事から殻に閉じこもっていた将也は、硝子の元を訪れる。
(MovieWalkerより)


2015年「このマンガがすごい!」オトコ編第1位、「マンガ大賞2015」で第3位、
第19回手塚治虫文化賞新生賞受賞と数々の賞を取ってる原作未読。

話は重いですね。ふざけ半分では語れない。
真っ向から障害やいじめを扱い、
それぞれがそれぞれの立場で身を切るような思いを抱えている。
それでも前向きな終わり方をしているのが救われる。
京アニの画も重さを和らげているのでは。
(実写でやったら重過ぎて観に行かなかったかも~)

もう終始お母さん目線で観てしまいましたよ。
みんな、グチャグチャになりながらも、いっぱい考えて
生きていってほしい。
健常者だろうが障害者だろうが、ヒネてようが悪たれだろうが、
子供に先に逝かれた日には、お母さんは生きていけませんよ。

新宿ピカデリーは若いカップルでいっぱいだったなぁ。
帰りは停電騒ぎで電車止まっちゃってヤレヤレだった。



『亜人 最終章-衝戟‐』

2016年10月06日 | 映画 アニメ

第2ウェーブの“浄化”が始まり、
石丸、桜井、岸、甲斐、李と、要人たちがリストの順番通りに殺されていく。
しかし、日本政府は断固としてテロリストには屈しない姿勢を貫き、
警察、対亜特選群、自衛隊、米国国防総省、そして、亜人管理委員会役人・戸崎(声:櫻井孝宏)と
高校生亜人・永井圭(宮野真守)が水面下で動いていた。
亜人であるテロリスト・佐藤(大塚芳忠)は第2ウェーブの終了と共に、
最終ウェーブへコマを進めようとしていた。
圭は佐藤を無力化するための策を練るが、彼の気付かぬところで計画は綻びを見せ始めていた。
ついに動き出した史上最悪最強のテロリスト・佐藤率いる亜人過激派集団の真の狙いとは?
そして、一体誰が彼を止めるのか?
(MovieWalkerより)


観に行けてよかったぁ。
3週間限定公開なんていうもんだから、焦っちゃいますよ。
(掃除してる場合じゃないww)
だいたい、3部構成にされると、最後の回だけ観れなかったって多いんですよね。
WOWOWで放送してくれるのを待って、録画して見ずに保管とかw
TVシリーズも明日の深夜から始まるし、やはり、その前に劇場版でしょ。

原作とは違う劇場版オリジナルラストだそうですね。
最後まで観て「へっ?終わってねーじゃん」ってのが感想。
"死ねない、最終決戦"って確かに死んでねーしw
これラストですかぁ?

全体的に終始肉弾戦。
人もIBMもボコボコの殴り合いだ!!
対亜特選群の最先端兵器も佐藤の秘密兵器であっけなくオシャカ。
佐藤の強さは今までも最強だったけど、スゴ過ぎw
戦闘能力高い亜人、コエ~。
そんな佐藤の捕獲シーンは圧巻でした。
あそこまで囲まれると捕まっちゃうんですね~。
TVシリーズが楽しみです!!

圭のピンチにカイが手を差し伸べるシーンは萌ポイントですw



『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』

2016年09月07日 | 映画 アニメ

小さな島の海辺の灯台の家で、
幼いベン(声:デヴィッド・ロウル)は両親とともに暮らしている。
ベンは大好きな母ブロナー(声:リサ・ハニガン)から
「あなたは世界一のお兄ちゃんになる」と褒められて、
赤ん坊が産まれてくるその日が来るのを楽しみにしていた。
優しくて物知りな母は、ベンにたくさんの話や歌を教えてくれる。
巨人のマクリルと愛犬の物語、
アザラシの妖精セルキーが歌うと妖精が家に戻れる不思議な伝説、
古い言葉で綴られる美しい歌……。
ある晩、ベンは母から海の歌が聞こえる古い貝殻をもらい、
大事に抱いて眠りにつくが目を覚ますと母の姿がない。
母は赤ん坊を残して海へ消えてしまったのだった。
実はブロナーは、海ではアザラシ、陸では人間の女性の姿をとる妖精セルキーであった。
それから今もベンと父コナー(声:ブレンダン・グリーソン)の心は傷ついたまま。
母がいなくなったのは、妹シアーシャのせいだと思っているベンは、
ついつい彼女に意地悪をしてしまう。
6年後。今日は母の命日でシアーシャの誕生日。
町からお祝いにやって来た祖母は、いまだに喋らないシアーシャが心配だった。
その夜、シアーシャは美しく不思議な光に導かれ、
父が隠していたセルキーのコートを見つけるとそれを着て海へ入っていく。
悲劇の再来を恐れた父はコートを海へ投げ捨て、
祖母は嫌がる兄妹をハロウィンでお祭り騒ぎの町へ連れて行く。
居心地の悪い祖母の家から抜け出した兄妹は愛犬クーと父が待つ家へと向かうが、
そんなふたりの後を妖精ディーナシーの3人組が追いかけていた。
彼らはシアーシャがセルキーだと気付き、フクロウ魔女のマカと
その手下のフクロウたちによって石にされた妖精を元通りにしてほしいと頼んでくる。
その時、4羽のフクロウがシアーシャに襲いかかる。
その場はなんとか逃げ切った兄妹だったが、
ベンが目を離した隙にシアーシャがいなくなってしまう。
妹を探すうちにベンは語り部の精霊シャナキーから、
マカの歪んだ愛情が妖精の国とシアーシャの命を消しつつあると教えられる。
マカの魔力に勝てるのはセルキーの歌だけ。
しかもハロウィンの夜が明けるまでに歌わないと全てが消えるという。
母が残した“うた”を頼りに、幼い兄妹の大冒険が始まった……。
(MovieWalkerより)


まるで絵本の画が動き出したかのような上質なアニメーション映画でした。
でもこれをそのまま絵本にしたら魅力が半減かも。
4色刷り印刷のパンフレットの画では感動しない。
これは動いてるからこそ美しい!!
(特色使って紙も選んで、お値段の張る絵本作ったら綺麗かも~)

アイルランド神話を基にした幼い兄妹の冒険物語。
最後にとったシアーシャの決断。
ステキなお話でしたが、なぜお母さんは夫と子供を残して
海に帰っちゃったんだろうと不思議でした。
そこんとこ、説明なかったですよね?

パンフに載ってた、アイルランド伝承文学研究の渡辺洋子さんの文章読んで
なんとなく納得。
ヨーロッパで語り伝えられていた人魚の話と酷似したセルキー神話
「アザラシ女房」が基になってるとの事。

「人間の若者が海辺の岩の上で髪を梳いている人魚を見つける。
若者は人魚のそばにあった上着またはショールを奪って家に走りかえる。
大切なものを奪われた人魚は若者を追っていくが、
それを返してもらえずに仕方なく結婚する。
二人の間にはやがて子供が生まれるが、ある日人魚は上着を見つけ、
 夫と子供を残して海に去っていく。」
(パンフレットから)

この人魚をアザラシに置き換えたものが「アザラシ女房」だそうです。
読んでて、あれ?これは日本の羽衣伝説と同じでは!?
そこには言及してなかったけど、
こういった話はどこにでもあるもんなんだなぁ。

映画のブロナーは無理矢理結婚した風じゃなかったから、
たまたま人間の男性と恋に落ちたけど、
元は海の生き物だから帰らなきゃならなかったってとこかな?

字幕版で観たのでリサ・ハニガンの歌う声はとても心地よく、
ルーシー・オコンネルの歌声もすごくカワイイ!!
ケルト音楽も画に合っていて、優しい気持ちになれる作品でした。