昨日行って惚れぼれして来ました。
こうしてデビュー当時からの作品の原画を見られるなんて幸せです
それにしてもこの人の画力は最初からスゴイなと。
「小夜の縫うゆかた」のお母さんの背中、「秋の旅」の扉絵の構図、
「ポーの一族」ポーツネル男爵ご一家登場シーンのインパクト、
小学生から中学にかけて夢中になって読んでた自分を思い出しました。
ばらの描き方をせっせと練習したものです
原画だとカラーがまた美しい~印刷物では味わえない感動です。
会場は平日の昼間ということもあり、若い人はいませんでした。
たぶん自分と同年代の方が多かったと思います。
原画のほかに先生が個人所有している作品のイメージ小物、
ヴォークスの人形をエドガーとアランにカスタマイズしたものや
人形作家さんの作の結合双子人形もありました。
意外と大きく劇団Studio Lifeのコーナーがあり、
舞台写真、衣装、小物、ポスターの展示、映像も流してました。
次回の舞台の宣伝もしっかり。
最後に現在発売中の作品コミックがうず高く平積みになっていて
その種類と量に圧倒されます。続いてグッズ販売です。
ちゃんとスーパーのかごとバーゲン時に登場する西武のビニ袋が用意されていて
たくさん買えるようになってました。
自分が購入してきたのは
図録と「狩人は眠らない」私家版
(「狩人~」は白泉社から出ているのは持っているんですが
ここでしか購入できない私家版なので買ってしまいました)
ポストカード7枚
(表書きの方もイメージに合わせて全部変えてありました。)
メッシュとレオくんのクリアファイル
(これはちょっとデザイン的にどうよとは思ったんですが、まあ記念に)
他には会場限定販売の版画、タンブラー、エコバック、ミニタオルetc...
話題の香水は買うか迷いながら行ったら無かった。
開催2日目で完売だったんですね。
実物を見る事も出来なかったのは残念・・・
萩尾作品に思い入れがたっぷりある自分には楽しい原画展でした。
この日は夕方からXmasイルミネーションを見に汐留に向かいました。
おばあちゃんと下の娘と待ち合わせでした。超寒かったです
娘が写真をたくさん撮っていたので
お見せできるモノがあればクリスマス前にアップしたいと思います。
『レオくん』 萩尾望都 著 フラワーコミックスα
ある意味シュールですなぁ。
猫と暮らしてる人には違和感なく、うんうんわかるなぁという感覚かな。
「だって、猫ですから。」の前提での擬人化。
それにしても、みんなレオくんにあたたかいなぁ。
自分が猫と暮らしてた時はバトルでしたが
12/16(水)~23(水・祝)まで西武池袋本店 別館2階 西武ギャラリーで
「萩尾望都原画展」やってます。
40周年記念で初個展だそうで、ちょっとびっくり。
今まで個展やったことないんだ
19(土) 劇団Studio Lifeキャストによるトークショーとサイン会
20(日) 萩尾望都先生&倉田淳さんトークショー
23(水・祝) 萩尾望都先生サイン会
イベント盛り沢山でグッズ販売もあります。
サイン会は魅力的ですが、先着100名様で超混みだと思うから
自分は明日行ってみようかと思ってます。
原画展とは別に19(土)リブロ池袋本店で
『夢みるビーズ物語』刊行記念イベントとしてサイン会がありますが、
こちらも15日の整理券配布初日に受付終了だそうで、さすがの人気です。
『共鳴せよ!私立轟高校図書委員会 4』 D・キッサン著 一迅社
ドロ高4巻目、これが最終巻だそうです。
そこそこ面白かったです。
この手のオタクネタ満載のマンガは
画の脇にチョコチョコ書いてある手書き文字を読み飛ばすことは、ご法度である。
全てを読んでこそ面白い。
しかし、4コマは単行本になるとオバサンにはキツイ・・・
老眼鏡掛けて読みました
読みやすさもあって、4コマの間に入ってるショート漫画の方が面白いです。
特に作者が描きたかったという番外編13。「たほいや」。
こんな遊びがあるんですねぇ。やってみたぁ~い!
ドラマCD化だそうで下の娘がピリピリ反応してました。
欲しいなら自分で買いやがれ!
『竹光侍 5』 松本大洋 画 永福一成 作 小学館
ますます面白くなってますねぇ。見せ方絶品!
瀬能宗一郎、カッコイイですぅ
森佐々太郎も些か生真面目すぎるが潔いぞぉ。
逃げた木久地にまたもや狙われる宗一郎。
6巻、7巻、探すべし、探すべし。
『家族八景』 清原なつの 著 (原作 筒井康隆) 角川書店
筒井康隆の七瀬三部作の1作目『家族八景』。
NHK少年ドラマシリーズの洗礼を受けた自分は、
この続編である『七瀬ふたたび』だけを読んでいます。
3作目の『エディプスの恋人』も未読。
清原なつのは「りぼん」で活躍中よく読んでました。
その後の彼女の作品は殆ど読んでいなかったので
この画でこの筒井康隆の内容の本作は、はじめ違和感があったものの
下巻になるとなかなか上手いなぁという感想に変わりました。
精神感応能力を発揮しているときの表現力に唸ります。
デビュー当時からの画の感じはほとんど変わっていないにも関わらず、
画力はすごく上がっています。
下巻の巻末に筒井氏本人による解説が載ってました。
それによると、本筋に忠実な展開、みごとな作品と評しています。
『家族八景』とはホントにこんな内容だったんですね。
主人公は同じ火田七瀬ですが、『七瀬ふたたび』とはだいぶ違う印象がありました。
なんとなく『家政婦は見た!』を思い出してしまいました。
実際にはこのドラマを見た事はなく、市原悦子が出てる番宣しか知りませんが
(だから、まったく違うものだと思いますが)
住み込みの家政婦がその家族の秘密を次々知ってしまうという部分で
連想してしまいました。七瀬の場合はその精神感応能力で
嫌でも知ってしまうのですが。
上巻の巻末には七瀬がメディアに登場した変遷が書かれています。
1979年 東芝日曜劇場 多岐川裕美 主演 『芝生は緑』(家族八景)
同年 NHK少年ドラマシリーズ 多岐川裕美 主演 『七瀬ふたたび』
1986年 堀ちえみ 主演 『家族八景』
1995年 水野真紀 主演 『七瀬ふたたび』
1998年 渡辺由紀 主演 『七瀬ふたたび』
最近では2008年 NHKドラマ8 蓮佛美沙子 主演 『七瀬ふたたび』
火田七瀬はかなり魅力的な人物であるらしい。
『レッド』 山本直樹 著 イブニングKCDX 講談社
有害コミック指定作家“エロスのカリスマ”!?山本直樹の意欲作!ですか。
これは1969年~1972年、タイトルでわかるようにいわゆる連合赤軍の話です。
(その手のシーンも少々ありますが、エロマンガではありません)
名前は変えてあるものの、実にリアルに淡々と話が運びます。
このコミックは現在3巻まで刊行されてますが、
BOOK‐OFFで購入のため2巻まで読みました。
追い詰められていく学生の苦しい息が伝わってきますが、
自分には、いったい何のために?なぜここまで?と・・・
高校生の頃、学生運動って何だったんだろうとハードカバーの本を
1冊読んだ事がありますが(タイトルは「連合赤軍」だったと思いますが
著者が誰だったかは忘れました)
その時も、東大紛争、安田講堂事件、大菩薩峠事件、よど号ハイジャック
そして真岡銃砲店襲撃事件から浅間山荘事件と流れを
追う事はできたものの、やはり理解できませんでした。
なにより、自分の中であの時代はアポロ11号月面着陸、大阪万博、コンコルド、
ゴジラ映画、ふしぎなメルモ、海のトリトン、ガッチャマン・・・
漠然とSFちっくな未来社会が目の前に広がってました。
それと、三島由紀夫割腹自殺とか、成田闘争がかみ合わない。
バリケードも機動隊も角棒も火焔瓶も、
クレーン車で吊った鉄球で山荘をぶち壊してる映像も、なんじゃこりゃ?でした。
(小学生高学年から中学生でしたから、ほほほ。)
「官僚機構、資本家から自由を勝ち取り、人民に奉仕を!」と訴う彼らが行き詰まり、
自分たちの組織の中で自己批判、総括、死刑と突き進む。
その彼らはどこにでもいる普通の学生。
2巻の巻末に著者の山本氏と押井守氏の対談が載ってました。
押井氏は高校生で学生運動に参加していたそうです。
読んでいると、確かにあの頃、中高生は小さな事でも体制に反発してました。
実際、自分の中学でも生徒会長が全校生徒を動員して総会を繰り返し、
男子丸刈り校則を撤廃しました(時代を感じますぅ)
赤軍派が高校生を組織に入れるときの儀式が万引き、
これは暴走族入会儀式と一緒という話には驚きました。
人民への奉仕はどうなっちゃってるのでしょう。
一連の学生運動はその時代の彼らの空気を吸ったものと
吸わなかったものとでは、恐ろしいくらいの温度差があるような気がします。
『ささめきこと3、4、5』 いけだたかし著 メディアファクトリー
続き読みました。もっとギャグに走るのかと思っていたらけっこう大真面目です。
この主人公二人の関係は、無理矢理百合に結びつけなくてもいいような気がします。
女の子同士好き好き言ってるのって、よくありますよ。
普通は男子が絡んできて壊れちゃうんですけどね。
5巻まできて、まだ終わらなそうなので結末をどうつけるのか、楽しみ。
『ピコピコ少年』 押切蓮介 著 太田出版
画、汚ねぇ~!目つき悪ぅ~!画面暗れぇ~!
それでも、なんか面白くて最後まで読んだ。が、くだらねぇ~(気持はわかる!)
これはゲームにハマったことのある人なら文句なく読める・・・と思う・・・
小学校前からゲームウォッチにハマり、小1でファミコン中毒。
その後の人生は推して知るべしという自伝マンガ。
帯には「あの頃ゲームがなければ死んでいたかもしれない」の文字
これに近い学生生活を送った男子は結構いるんじゃないかなぁ。
ゲームによって学業を捨て、恋を捨て、
ゲームのためなら土下座もOKのゲーム道を突き進む。
読んでると、自分の人生ヤバイって気づけよー!言いたくなるくらい情けない。
気づいちゃいるんだろうけどアペペペペ~なんだろうなぁ。
自分、ファミコンが出た時、大人でよかったよ。
会社を寿退社する時、専務が「お祝い何がいい?」と聞いてくれた。
炊飯器?アイロン?と言われ「ファミコン!」と言った
ファミコン発売から3、4年たってたけど、専務はファミコンを知らなかった。
「これ、ゲームなんだね。」と手渡され、しっかりファミコンを抱え退社し、
ドラクエⅢの発売に中学生の列に交じって並んだよ。懐かしいなぁ~。
その後、スーファミ、64、プレステⅡ、大人だから問題なく買ってました。
左から 『坂道のアポロン 4』 小玉ユキ 著 フラワーコミックス
『3月のライオン 3』 羽海野チカ 著 ジェッツコミックス
『娚の一生 2』 西炯子 著 フラワーコミックスアルファ
楽しみに読んでる3冊です。
『坂道の~』 中だるみかという声も聞きましたが、そんな事なかったです。
薫の辛さが身に沁みる。巻末の短編も好きです。
『3月の~』 零くん、いろんな事気に気づき始めて、成長してきましたね。
がんばれ~。それにしてもコラムは字が小さすぎて老眼にはキツイです。
『娚の~』 心までチャッチャとくっつかないのがいいなぁ。もがけ、つぐみ!
『さよならキャラバン』 草間さかえ 著 フラワーコミックスアルファ
超実力派作家の帯と綺麗な表紙。本屋の棚には初単行本の文字。
えっ?これで初なの?と買ってみたら、
BL界では名を馳せていた方みたいですね。少女漫画では初単行本か。
BL臭の全くしないファンタジー要素のある短編集です。
(おじさん描くの上手いです。)
表題の「~キャラバン」の話より、黒猫が出てくる話の続きが読みたいなぁ。
『ささめきこと1、2』 いけだたかし著 メディアファクトリー
アニメが始まる前に1、2巻読みました。
娘等がこれはダメだと言っていたので、殆ど期待してませんでしたが、
同じ百合ジャンルではありますが『青い花』とはまったく別モノとして
思ったよりも楽しめました。
確かに1話目は『青い花』に近い感じの作りになっていて
主人公のキャラ設定も、普通の優等生女子で面白みに欠けます。
このマンガの面白さは2話目以降ですね。
ギャク風味です。主人公も普通の優等生から
身長175㎝、文武両道、何をやらせても一番、家が空手道場で本人黒帯級と
ハッキリしてきますし、その後出てくるお友達キャラがいいです。
女子よりかわいい女装好き男子とその妹、
自分たちは百合だと人目をはばからない同級生2名
(うち1名は2年休学のため年上設定)
主人公が惚れてる女子の家庭環境(兄が少女小説家)、
少女小説好きで同人誌作りにハマっている同級生と
テンポよく出てきます。こいつらがなかなか面白い!
作者本人が「読みきりのつもりだったのに連載化」とあとがきに書いています。
女子同士の友情もべたつき感がなく描けていると思います。
同じ百合系ギャクの『まりあ†ほりっく』よりはこっちの方が好きだな。
(『まりほり』はコミック読んでませ~ん)
『青い花』との決定的な違いは、作者自身の女の子の扱い方でしょうか。
(たぶん、うちの娘等がこれは好きじゃないと言ったのはその辺かと・・・)
女性が描いた『青い花』と男性が描いた『ささめきこと』。
この女子の描き方の違いは大きいです。
女性としては『青い花』のリアル感はホンモノです。『ささめきこと』の方は
どうしても男性からみた女の子枠からは脱しきれてないと思うのです。
それはそれで面白いとも思うのでアニメにちょっと期待。
脚本が倉田英之なので『バンブーブレード』っぽい感じだといいなぁ。
取り合えず、続きの3、4、5巻買って読むかな。
「ダブルミンツ」 中村明日美子 著 茜新社
中村明日美子の作品は「ばら色の頬のころ」を読んだことがありますが、
あまり好きな作品ではありませんでした。(ファンの方にはごめんなさい)
これは表紙がきれいだなぁと思い、誰か持ってないかなと試しに
下の娘に聞いてみたら、クラスメイトが持ってたので借りてもらいました。
読んでちょっとゲッソリ・・・BLモノが食傷気味です。
作品がどうこうより、またこんなエグイBLかよ・・・と。
てか、これを中二が読んでることの方が問題なのでは!
(ふふっPTAみたい!!)
でもBLだけ描いてるわけじゃないので、明日美子好きなら買っちゃいますよね。
最近はいろんなマンガ家さんがBL描いてますし、
書店でも並べ方が難しいと思います。
作家別にすると、未成年が読んだらマズイだろうの内容も
全部一緒に並ぶことになるし、
ジャンル別にすると同じ作家の作品があちこちに飛ぶことになります。
今はBLに限らず、少女マンガもかなり過激です。
結局、今どきの子は慣れちゃって別に何とも思わないんでしょうかね。
映像関係の方はゲームも含め、暴力や性にキビシイ気がしますが、
コミックは野放し状態だなぁと思います。
自分はマンガ好きなので、やみくもに規制するのは反対ですが、
未成年のうちから何でも読めるというのも、
大人になってからの楽しみが無くなるような気がします。
今の本屋さんはしっかりカバー掛けてて、中身確認できないようになってます。
これは書店員さんに「中身が見たいんですけど。」とお願いすると
ビニールカバーを外してくれます。
確認したあとは、気に入ったらそのまま、開けてもらった本を持ってレジへ。
これは欲しくないと思ったら「ありがとうございました。」と返すことが出来ます。
(書店によるかもしれませんが)
自分はこれで何度か無駄買いを免れました。
中高生の皆さん、
良識を持って、自分が読むべき物を読むべき時期に読みましょう。
大人になると何を読んでも誰も何も言いませんよ、読み放題です。
BLも山ほど読んでるおばさんの一言でした。