大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

メルトダウン

2016年02月25日 | 政治
世界をリードする大国といえば、国連の常任理事国だろう。
常任理事国は5ヶ国あり、たとえ1ヶ国でも反対すれば決議は否決される拒否権を持つ。
その5ヶ国とは「アメリカ」「イギリス」「フランス」「ロシア」「中国」であるが、どの国の様子も不安定になっている。
特に民主主義国家の米英仏では、政権中枢部のメルトダウンが心配される。

アメリカではオバマ大統領の後継をめぐって激しい選挙戦が戦われている。
下馬評で優位だった共和党ブッシュ氏は早々に辞退し、過激発言の目立つトランプ氏が躍進している。
民主党も圧倒的に有利だったクリントン氏に対して、富裕層を狙い撃ちにするサンダース氏が急追。
いずれの候補者もTPPに対して反対の声明を打ち出しているが、11月の本選に向けてアメリカ政治もレームダック状態に陥るだろう。

イギリスでは、EU残留か離脱かで国論が二分されている。
キャメロン首相はEUにとどまるべきだと主張するが、ロンドン市長は離脱支持を表明した。
6月23日の国民投票までこちらも目が離せない状況で、とても国際社会をリードする余裕はない。

フランスでも、移民に反対する極右勢力が躍進している。
統一ヨーロッパの夢を掲げ、EUを創った国家フランス、その理想も足元から揺らぎ始めている。

ロシアはプーチン大統領の強権で安定しているようにも見えるが、原油価格の下落によって経済的に困難な状況に置かれており、なおかつ西側諸国との軍事的緊張が高まっている。
果たしてどこまでロシア国民をリードできるだろうか。

中国は習近平主席体制のもと強固な一党独裁政治が確立されており、経済的にもその存在感は高まっている。
しかし直近の経済状況はあまり芳しくなく、減速基調にある。
政府が構造調整を進めつつも、公共投資拡大などの財政支出を図ることで、景気失速を回避しようとしている。

メルトダウンの次に何が起こるのだろうか?
あまり見たくないような、考えたくないような、そんな心持ちである。