チョコフォンデューぐらいならつきあってもいいかな。
中国ではバレンタインデーのことを情人節っていうんですねぇ。
日本で「情人」っていうと、なんだかやばい感じがするんですが。
試しに辞書なんか引いてみると、
【情人】じょうにん、じょうじん
(1)情交関係にある人。愛人。いろ。
(2)情のある人
ってことで、情人節は「愛人の日」ってな感じになっちゃうんですよね。
お妾さんとか若い燕とかになにやらしてあげる日。
隠微なニュアンスになっちゃうのは避けられません。
それにしても、同じ漢字の文化圏で、結構ニュアンスというか意味合いが違っちゃうのってあるんですよねぇ。
バレンタインに中華飯店に招待なんてかっこつけたりなんかして、これが日本でなら問題ないけど、中国や台湾だったら「まぁヤラシイ!」とか何とか言われて、ほっぺたぶったたかれたりしてね。
あちらじゃ、飯店はホテルの意味なのよね。
お食事とかプレゼントとか、そう言う何となくムードを盛り上げてくれる手続きを全部省略して、いきなり「ホテルに行こう!」だなんて、あたしそんな安い女じゃないのよ!ってね。
もっとも、男同士だったら、そんなに俺とやりたいのかって、変に盛り上がっちゃうのかも知れないんだけどね。
「飯なんて後で良い、おまえを食わせろ!」って迫られたら、排卵しちゃうかも。
どう?
僕は山にチョコレートを持って行っても、食べずに持って帰って台無しにしてしまう口なんで、バレンタインなんか言われてもちっともありがたみがありません。
特に、義理チョコなんて言う馬鹿げた風習はやめて欲しいと、切に願っているくちです。
人にあげるときは、グラスとかちょっとした額縁とか、そう言う小物類にしています。
とはいうものの、ここ2~3日は部屋から出ていないので、あげたりもらったりという心配もありません。
気楽なもんです。
そうそう、台湾に行って街中を移動してるとね、「青年中心」とか「なんとか中心」って、そう言う看板が目に入るんだよね。
青年の中心?
なにやら良からぬ事を連想しちゃうよね。
これ、青年センターのことなんだよね。
センター=中心
まんまと言えばまんまなんですけどねぇ。
こういう風に、外来語の意味に基づいていちいち漢字に直してから使ってるんですよ。
その辺が、とりあえずカタカナ表記で済ませちゃう日本との違いですね。
そう言う点で、日本は柔軟というか、いい加減というか、何でもありというか。
とりあえず新しい概念が入ってくると、そのまんま取り入れちゃう。
違いを違いとして認めると言うのともちょっと違うのかも知れないんだけど、とにかく丸飲みにしてしまう。
懐が深いと言うよりは、判断停止の気配が濃厚だったりする。
だから、教義が互いに相容れないモノでもとりあえず平和共存と言うか併置させられてしまう。
だけど、時間が経つに連れて、本来のモノとは似てもにつかないモノに変質していって、いつの間にか本来の意味を失って日本独特のモノに作り替えてしまっている。
神も仏もキリストさんも生身の人間もごっちゃまぜなのだね。
変わり果てたと言えば、クリスマス。
これは、今では、恋人に贈り物をしてその見返りにHをする日ってな意味になっちゃってませんかねぇ?って、これはちと行き過ぎな例か。
本質的な問題というか食い違いというか相容れない部分を解決することなく、何となく丸め込んでしまうやり方というのは、ひょっとすると、縄文から弥生にかけて、アジアの様々な民族がものすごい勢いで日本に押し寄せ、それぞれの習俗やら文化やら風習やらと言った違いをきちんと一つ一つ摺り合わせたり整合性を持たせたりなんて言う余裕が無いままに、日本が成り立ってしまったからじゃないのかしらん?なんて思ったりするのだ。
ところで、中国や台湾が、外来語をいちいち漢字に直して使うというので、ずいぶん昔に驚いたことがありますの。
それはね、「美的名字」という歌をTVで聴いたときのこと。
なんだかわかります?
「美的名字」
1979(S.54)年、国際児童年のテーマソングとして作られたヒット曲。
そう、ゴダイゴのビューティフル・ネームなんです。
ちなみに、ゴダイゴって名前の由来は、後醍醐天皇に掛けてるんだと信じて疑わなかったんですが、英語で書くと“GODIEGO”となり、「行って、死んで、行く」つまり七転び八起きあるいは輪廻転生を思わせることから来ているとか、「GOD」「I」「EGO」と分けて「神と自分のエゴイズム」という意味もあるなんてのも紹介されてて、いまさらながらにビックリ。
ホントかよ?
話しを戻すとね、TVから中国の子供たちと一緒に歌うゴダイゴの映像が流されて、
Every child has a beautiful name
A beautiful name, a beautiful name
のところが、聞き慣れない中国語で歌われてたのだ。
で、その字幕が「美的名字、美的名字!」
ぶったまげるやら感心するやら。
この辺の話題、映画のタイトルとかも面白いので、また今度紹介しようかななんて思ってますのよ。