くまえもんのネタ帳2

放置してたのをこちらに引っ越ししてみました。

沈黙の長さ

2006-04-27 12:39:50 | ノンジャンル

裏庭でツマキチョウが雨宿りしてました。
こんな蝶に都心で出会える幸せ。
先日は、数頭のツマキチョウが恋のダンスに興じていましたが、今日はこのところの寒さのせいか、ハナアブたちが群れ飛ぶばかり。
なので、写真は4月11日のものです。

調べてみたら意外に飛翔力が強いらしく、遙かな山里からやってきて、都心でも幼虫の餌と安定した環境があれば繁殖できるらしい。
安定した環境ってのは、要するにほったらかしと言うこと。
なにせこの蝶、サナギのまま1年も眠るんだって言うんだから、その間中草刈りとかされない環境が必要なんだねぇ。
なるほど、それで、この庭にいるわけなんだね。
ははは



 沈黙の長さ

 夕暮れの雨が
 庭に静寂を連れてきた

 春の花はみな濡れて
 うつむいている
 空は鈍色
 音とて一つ無く

 ここがどこか
 それさえも水を含んで
 あやふやになる
 やわらかな雨のあと

 むこうの栗の木から
 目白の長い呪文が聞こえる
 
 曖昧な色彩に沈んでいく雲の下で
 長い一節を唱え
 しばしの沈黙の後
 また新たな一節を唱える

 その沈黙の長さから
 小さな胸の容積さえもわかる
 この潤んだ大気を
 彼もまた呼吸しているのだ

 そしてまた
 新たな一節を唱える
 今はもう
 彼の鼓動さえもわかる

 高らかな呪文が
 明日の恋を占う
 薄暮に沈む頃


当たり年はずれ年

2006-04-22 11:48:45 | ノンジャンル
春のお散歩3は、今、原稿に追われていて時間がないのでまたあとでね。
代わりにこれを。

新宿御苑のハンカチノキは、今年は当たり年です。
今週がまさに見頃じゃないかな。


去年も紹介したんですが、いやぁ~、今年の見事な咲きっぷりには圧倒されますよ。
葉が変化した苞(ホウ)が、ハンカチーフに似ているんでついた名前です。
花の香りは.....お薦めしません。
中国の伝説では、悲恋の果てに男がこの木に変身したんだとか。
なんで男?とか思ったんですけど、花の臭いをかいで納得。
生臭いです。
うげげげ....ザーメンの臭いが脳髄を直撃!


ものすごい密度で咲いています。
たしか、白い鳩が群れてとまっているさまに喩えた呼び名もあったはず。


ものすごい数の花です。
ごらんのように割と背の高い木なので、臭いの方は気になりませんでした。



一方、こちらははずれ年の花。
オーニソガラム・ウンベラータムです。
ベツレヘムの星とも呼ばれる花ですが、今年は園内の所々で咲いているだけです。
一番大きな群落のあったエリアは、現在工事中になっている場所の一角だったんですけどね、今はまっさらな土地になっています。
あぁ、あの花の絨毯が懐かしい。


さすがの八重桜も、今週いっぱいまででしょうかねぇ。


茶室の枝垂れ桜もそろそろおしまい。
名残を惜しんで一杯いただくことにしました。


で、夜はやっぱり、今年最後の八重桜を惜しむあまり、闇夜の姥桜を撮ってもらったりなんかしました。


ダナエとかナイアードとかマハとか、構図的には同じ感じなんですけどねぇ。
こうも違う物かと。
がはは

物見遊山春之群雲

2006-04-19 20:24:20 | ノンジャンル
さて、台湾からのお客さんご案内の2日目です。

新宿からロマンスカーで箱根湯本へ。
そこから、登山鉄道に乗ります。
上に行くに従って、季節は逆戻り。山桜の花盛りでした。


箱根登山鉄道は、スイッチバック方式というかジグザグに山を進んでいくので、折り返し地点では時間調整なんかして、なかなかのんびり気分を味わえます。
向こうに見えている鉄橋は、つい今しがた渡ってきたところ。

ウグイスの声を聞き、ヤマザクラの写真を撮り、はぁ~春ですにゃぁ。


強羅から早雲山まではケーブルカー。
もうじきすれ違いの瞬間が。


独特の色合いが何とも美しいヤシオツツジとヤマザクラが、競い合っていました。


早雲山からロープウエーで、一気に大枠谷へ。
残念ながら、富士山は見えませんでした。


火山ガスで、大方の生物は棲めない過酷な環境。
荒々しい風景に感心しながらも、お腹がすいてきました。


で、温泉卵を購入。



それにしても、見てください、この見事な枝ぶりのアセビ。
そして、見事な石との取り合わせを。
日本庭園の木ってのは、こんな所や森林限界、海岸の絶壁なんかに生えている植物の姿をお手本にしているんですよね。昔の庭師は、修行と称して山奥に分け入って、荒々しい自然の美のエッセンスを掴み取って帰ってきたんですね。


まるで、日本庭園の一角でしょう。
って、日本庭園がこんな風景を真似したんですけれど。

前日見て回った小石川後楽園の入り口に、おあつらえ向きに盆栽や箱庭も飾ってあって、自然をミニチュア化して飼い慣らして楽しむのが日本文化の特徴の一つなんだよってな話しをしたんだけれど、まさにこれがその原型というわけです。

そう言えば、海岸なんかで見かける風衝林も、混ぜ垣や刈り込みのモデルになってますね。


ロープウエーの駅近くの植え込みの間にフジザクラ(マメザクラ)を見つけました。鳥のフンから芽生えたんでしょうね、高さは60cmぐらいで、周りの植え込みと同じ高さになっていました。
山頂付近の小ピークなので、風当たりも強く、植え込みに守られる形で花を咲かせてましたね。



さて、さらにロープウエーで芦ノ湖へと向かいます。


途中の林の中に、3mぐらいに生長したフジザクラが満開になっていました。


これはやや大ぶりな花ですね。
フジザクラは、変異の幅がかなり大きいようです。


芦ノ湖からバスで仙石原へ。やっと最終目的地の箱根湿性花園に到着です。
途中の林にタチツボスミレとミヤマキケマンが一面に咲いていて、思わずうっとり。
なんてステキなのかしら、日本の春ってば。


遊歩道の向こう側は、湿地の植物群落を再生させるために、アシを刈り取ったり野焼きをしているエリアです。
こういう地味な仕事が、美しい花園を維持しているのよね。

美香さん、美は一日にしてならずですわよ。
よろしくって?


湿性花園は、海外からのお客様に北方系の湿地の花たちを1日で見てもらうには良いところです。

ところで、仙石原には、積雪がないので、冬場の管理はここ独特の方法が採られているんです。
北国なら雪が植物を守ってくれるんですが、このあたりは吹きっさらしになって凍結してしまうんだそうです。で、敷き藁なんかをして、ミズバショウなどの冬芽を越冬させてるんだそうですよ。


林の中にオオバナエンレイソウが咲いていました。
北海道まで行かなくても、全部まとめてここで見られるのって、なかなか便利ではあるのだ。


山では夏に咲くクロユリも、もう花を着けていました。


もう一つ、桜を紹介しておきましょう。
チシマザクラです。
もちろん、これもこのあたりに自生はありません。


手前は、台湾にも自生品があるコウホネです。
春ならではの変わりやすい天気は、写真にドラマチックな光の変化を与えてくれます。


群雲に浮かぶリュウキンカ。
夢見るような、春の一コマでした。

さて、あしたは、イングリッシュガーデンなんかに遊びに行く予定です。

春のそぞろあるき

2006-04-18 21:57:45 | ノンジャンル
台湾からのお客さんと、都内の春の庭を散歩してきました。
3日間続けての案内だったんで、さすがの僕もチョイと疲れましたけどね。


ホテル近くの、都庁と新宿中央公園を、手始めに散策。



せっかく春の日本に来たんだから、やっぱり桜は見せたいところ。
で、新宿御苑に。
林を抜けると、艶やかな八重桜たちの出迎えです。
いやぁ、ものすごい花の密度でした。
台湾では、日本の桜シーズンはすでに去ったという噂がもっぱらだったんで、喜んだこと喜んだこと。
連れてきて良かったです、ホント。


喉がかわいたので、お茶席に立ち寄りました。
すだれ越しに枝垂れ桜なんて、いかにもオネエ好みざましょ。
ヲホホ


この日のお菓子は、桜の花びらをかたどった物。
庭という総合芸術が、本来いかに生活に密着したものか、実感してもらえたようでしたわ。



で、この花は御衣黄、緑色の桜です。
珍しいけれど、台湾のお客さんにはちと地味だった模様。
まぁ、べつに桜マニアってわけではないので、当然の反応ですね。


だめ押しに欝金(黄桜)も見せてみました。
こちらはまぁまぁの反応。


一葉だったかな、やっぱりピンクの品種の艶やかさには勝てませんね。
考えてみれば、十月桜から始まって半年以上桜が楽しめる新宿御苑ってのは、何とも贅沢な空間だと思います。



さて、またまた場所が変わって、ここは小石川後楽園
入ってすぐの所で、固くてぶっといチンコが僕たちをお出迎え。
さすが黄門様のお庭だけあるわぁ。
さっそくみんなでまたがって、記念撮影!>なわきゃないでしょう

小石川後楽園は、文化財保護法によって特別史跡及び特別名勝に指定されおりますの。特別史跡と特別名勝の二重指定を受けているのは、都立庭園では浜離宮とここの二つだけだそうで、そんな霊験あらたかなチンコでロデミなんかした日にゃぁ、罰が当たるっちゅうもんです。
たとえ貴男の黄門様がむずかっても、そこは我慢我慢。
よろしくって?


人工物と自然物とのバランスの取り方だとか、昔は大名たちが回遊式庭園でどんな風に遊んだのかなんて事を話して歩き回りました。
途中でよっぽど「控えおろう!この陰嚢が目に入らぬか!」ってやりたかったけど、我慢しました。
時々、静寂をつんざくお隣の遊園地の悲鳴も、なかなかに今風でおかしかったっす。



で、ここは、六本木アークヒルズのサントリーホールの屋上。


ここのエリアは、日本の野生種を園芸化した物を中心に構成されていて、なかなかステキ。

で、そろそろ晩飯かしらと思ったら、六本木ヒルズを見たいというリクエストに急遽コースを変更。
お客様ってば、なかなかの好き者なのね。



ザトウムシのモニュメントがお出迎え。
森の記憶の呪術的表現ですかね。


その辺の公共空間にありがちな意味希薄なモニュメントとは一線を画して、強いメッセージ性が感じられて、なかなか楽しかったわね。


ビル群は楕円柱や円錐を中心に構成されていますが、全体的には何だか雑然として不統一な印象を台湾から来た彼らも感じてたのだ。
なんてーの、鉄腕アトムに出てくる未来建築そのままな感じでしたねぇ。
ビジョンが新しいかというと、その実そうでもないって言うことかな。

次回は、箱根周遊です。
おたのしみに。


次は、5周年か....

2006-04-17 09:06:57 | ノンジャンル

3周年のお礼の挨拶が、MATAGIの掲示板に出ていますね。


この日のひさしちゃんの演奏は、「ムーンリバー」と「虹の彼方に」でした。
1周年の時より、ムードのある演奏でした。
MC?も、1周年の時よりは格段の進歩。
次回は、もっとレパートリーをひろげてね。
ぐふふ


そう言えば、1周年の時に僕が撮った写真をポスターにしてくれてました。
やっぱさぁ、いくらショーのためとはいえ、似合わないメイクするのはやめようよッス。
おじさん、ちょっと退きましたわッス。
「淑女は何を忘れたか」って、そんな感じッス。>小津安二郎の映画のタイトルだけど、気にしないでね


使用前、使用後?