先日、新宿御苑でお花見してきました。
今年は枝垂れ桜と大島桜、それに八重桜各種が咲き競うという異例の豪華さ。
花見の前日は、増税8%に掛けて詠んだとか言う感じの悪い句がメディアを賑わせ、春先から縁起でもないことこの上ないぜ状態ではありました。
で、腹いせに、mixiのつぶやきに川柳もどきを流してみたり。
十重二十重
八重の香りにむせ込んで
息も絶え絶え
今日も税々
ま、それはさておき、七重八重と言えば、山吹ですよね。
七重八重
花は咲けども
山吹の
実の一つだに
無きぞ悲しき
これを詠んだ紅皿という女の墓が、新宿文化センターの近くの大聖院ってお寺の隅にあって、僕は新春の「新宿山ノ手七福神めぐり」のついでにお参りするので、何となく太田道灌より馴染みがある感じ。
紅皿の碑と大聖院
http://www.tnrk7ky9.com/benizara01.html
新宿山ノ手七福神めぐり
http://www.city.shinjuku.lg.jp/kanko/file03_00026.html
とは言え、太田道灌の話はもう耳蛸だろうからはしょって、狂言の方の七重八重でも。
七重八重
九重とこそ思いしに
十重咲き出ずる
萩の花かな
って、それ、秋じゃん!
この句をおぼえたつもりが思い出せなくって最後の所を、
太郎冠者の向こう脛
ってなこと言っちゃうオチの、あれはなんて話しだったのか、とんと思い出せない。
んでだ、この話しの全体の流れでどんなオチになるのかとか聞かれても、オチは無いのだよ。
汗
いや、ホントのこと言うと、真ん中の写真を撮ってたときに、
「王城にひばり鳴く物語も詩ではない」
旅人かへらず 西脇順三郎
なんてのを思い浮かべてたんでその辺で日記でも書こうかなって思ったんだけど、なんつ~のこっぱずかしいじゃない。
A(^_^;
御衣黄
普賢象
鬱金
御衣黄と鬱金は、黄桜と呼ばれる花びらに葉緑素が残るタイプの桜では、割と有名な2品種ですね。
どちらも満開を過ぎると、花びらに赤味がさして何だか濁った色合いになってきます。
いずれにしても、八重桜の見頃は今週末あたりまででしょうかねぇ。
ところで、黄桜って言うと何となく上に挙げた2品種がなじみだけど、他にはどんなのがあるんかしらんと思ってぐぐったら、須磨浦普賢象なんてのもでてきた。
http://haradashubyo.com/wp-content/uploads/2012/11/sumaurafugenzou.jpg
普賢象の枝変わりなんだそうな。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~cerasus/cera-sa/b-sumaura-fugen.html
園里黄桜ってのもあるのね。
http://ueno.sakuramori.jp/img/2012042143.jpg
これも普賢象の枝変わりなんだそうな。
http://ueno.sakuramori.jp/article.php?id=941
園里黄桜ってのは上野の森にあるみたいだから、今週末まだ間に合うかもだから、見に行ってみようかしらねぇ。
新宿御苑には、何品種ぐらい植えられてるのか忘れちゃったけど、あそこはなんだかんだ言って半年ぐらい桜の花が咲いてるから恐れ入ります。
変わった桜と言えば、兼六園の天然記念物、兼六園菊桜は花弁が250枚もあるんだってねぇ。
しげしげ眺めると。何だかエロい事想像しちゃう花ですなぁ。w
http://snowman.blogzine.jp/photos/sakura2007/p1020053.jpg
それにしても、このサイト、見事な桜コレクションです。
http://snowman.blogzine.jp/photos/sakura2007/dsc_5257.html
それはさておき、「萩の花かな」のネタは萩大名ってやつでしたねぇ。
そうそう、今検索したら出てきたです。
狂言「萩大名」:野卑な大名
http://blog2.hix05.com/2013/12/post-860.html
大名がチョイと変わったところに遊山したいからと言われて、太郎冠者の勧めで萩を見に行くことになるのだが、条件が一つ。
萩を見た感想を三十一文字の歌にして亭主に披露しなければならない。
歌をひねり出せる大名ではないので太郎冠者が一計を案じて「七重八重」の句を教えるから、それを自分で詠んだことにしなさい、ってな佐村河内チックな展開にと思いきや、くだんの大名思いの外トンチキでおぼえられない。
しゃあないので、太郎冠者がヒントを出すのだが.....
上のリンクから、ちょっと抜粋。
<太郎冠者「七重八重と申す時分は」開いて見せながら「七本、八本お目にかけましょう」さらに一本開き「九重に九本、十重咲き出づるにぱらりと開きましては、」と、いったん閉じてから全部開いて見せる「何とでござろうぞ
大名「これは一段とよかろう。が、まだあとに何やらあったような。
太郎冠者「あとの、萩の花かなは成りましょう>
でまぁ、そこまでお膳立てしてもらったのにもかかわらず、とんでもないヘマをやらかすのだが......
続きは興味あったら読んでみて。
それにしてもまぁ、何だかいつの時代にもそんなのが居るもんだよなぁ、安部さん。w