庭先の四季

庭先や近隣の四季の変化や歳時記、自然観察、動植物等を中心に
綴ります。

「寒柝」~火の用心の思い出

2018-01-21 10:03:58 | 日記・エッセイ・コラム

寒柝(かんたく)の柝とは、拍子木のこと。

寒柝」とは、その拍子木の小気味良い音のことを言います。

空気が乾燥する「寒」の頃は火事が発生しやすく、またいったん火事
が起こ
ると大火事になりやすい季節です。

特に昔は木造の家が多く、火事になるとあっという間に燃え広がって
しまう危険がありました。


昭和30年代の子供の頃の思い出ですが・・・

冬の夜に各村落毎に小学生達が集まって、拍子木を打ちながら、皆んな
で「火の用心~!マッチ一本火事の元!」と大きな声で村
内を回って、
注意を促して回っていた事を思い出しました。。


当時は、村の子供会の行事の一環として行われていたと記憶している。

寒い冬の夜にカンカンと乾いた拍子木の音がよく響いて、みんなで雪道
踏みしめながら、声を合わせて回ったことを懐かしく想い出す・・・

今ではそんな風習も、とっくの昔に無くなってしまったが・・・

当時の子供達にとっては村の子供達の交流の場でもあり、結構楽しみ
ながら回ってい
た様な気がする。。

当時の家々には、だいたい囲炉裏があって、薪が燃やされていたので、
火の
始末には特に注意が必要だった。

時代は変わっても、暖房器具など火器を取り扱う事の多い季節、お互い
火の
始末には十分注意しましょう!

懐かしい古民家の囲炉裏の火。

今では火の用心の夜回りの声や寒柝の音を、近所迷惑で
うるさいと騒音扱いする人もいるらしい・・・

時代が変わったとは言え・・・

なんともせち辛い世の中になったものだと想う。。。

 

コメント
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