12月のクラシックといえば、ベートーベンの第九交響曲だ。
第四楽章の『歓喜の歌』の大合唱は、大方の人々の心に強く響く。
このところラジオやテレビから、しきりにベートーベンを聞かせてもらえるから、
コロナ禍の家籠りから少しばかりでも解放された気分になれて有り難い。
【ベートーベン】
今年は、ベートーベン生誕の二百五十年にあたると聞いた。
そこで、彼にまつわる連想を私の書棚から寄せ集めて書いてみたい。
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ベートーベンはナポレオンを人類解放の革命児として尊敬していた。
この英雄のために第三交響曲を作り『ボナパルト』とタイトルして献呈するつもりでいた。
しかし、この曲の完成直後にナポレオンが皇帝の座につくのを聞いた。
ベートーベンは、それを知って「あの男も俗物だった」と叫び献辞の文字を消した。
ベートーベンの最期の言葉は「友よ、拍手を。喜劇は終わった」とされる。
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ベートーベンはゲーテとの関係も知られている。
ドイツが生んだ大作曲家と大詩人は、しばしば会っていたが仲良しではなかったそうだ。
ゲーテは「野性的だ」、ベートーベンは「宮廷風で詩人らしくない」と、
互いに相手を、くさしていたと伝へられる。
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