『回想旅行記、クメール宮廷舞踊アプサラダンスショー』

ツアーにはカンボジアのエンターテイメントとしてアプサラダンスとスパエクという影絵劇が

食事とセットされている。アプサラダンスはカンボジア美人が指を反らせたり、色々な形を

作りゆっくりとした天保で踊る有名な伝統舞踊だ。

踊り子になるには厳しい修行があり女性に人気のある職業の一つ。若い人たちが受け継

いでいくため、高校生が練習・本番の経験を積むため舞台に立つことがある。私たちもそ

れに遭遇したことがある。そういう事情を知っているから、そういう目で観ているだろうが、や

はりお姉さん踊り子とは格が違うように見える。踊り子さんに共通しているのは飛び切りの美

人ということとスリム。

踊りの為に身体が柔らかいとか、特殊な指使い、バランスが良いなどは訓練の賜物だろうが、

美人は持って生まれたものだから、こればかりは努力次第とはならない。ベトナム、シンガポ

ールも同様に欧米で見られる肥満の女性は殆ど見かけることはない。

ホテル劇場兼レストラン、2～3百人は入れるだろうか広いレストランの座席に座ると、飲物のオ

ーダーを取に来る。それを確保したら周囲に置かれている種類豊富なご当地料理の山々、こ

んなに多くの人たちの胃袋を満たすのだから当然のことだろうが。

料理を求めて周囲をぐるりと歩くと自席に帰って来るのに10～5分はかかる。料理の中には調理

人が目の前で作ってくれる屋台物も何種類か用意されている。踊りにはストーリーがあり最後は

目出度しめでたしで終わるものに人気があるようだ。尤もここは観光客相手の劇場だから現地の

人にどのような演目が好まれているのかは分からない。

もう一つのスパエクも筋があり簡単な演目の説明はあるが、私には余りにもマニアックな世界に思

え面白いとは思わない、むしろ退屈だった。影絵に合わせた生演奏付だから高尚なものに間違い

はない。ポルポトの気狂いじみた政策で、こうした伝統文化も抹殺され、台本、影絵を作る人形や

演じる人にまで及んだ。結果として、今日のようになるまでの間は長い間途絶えていた。とは言え、

今演じているものは極一部でしかなく、古式に則ったスパエクを取り戻すことは不可能ではないか

とも言われている。

 

　　　　　　　　　　　　　高校生チーム

　お姉さんチーム

『稚拙な犯罪者』

昨今の犯罪にはハイテクを駆使したインテリジェンスを匂わせるものが新手として出現

してきた。ネットワーク技術を悪用すれば無線であれ有線であれ金にまつわる情報を自

分の手の内に取り込み・・・なんてこともありうる。

犯罪に高級も低級もないにしても、ここのところ目立つ、子供の誘拐に関するものは、ど

のような筋書きで行われ、また行われようとしたのかさっぱり理解に苦しむ。

他人様の子供を可愛かったからと誘拐して自分の手元に置いて、どうするつもりなのか。

一生、人様から隔離して自分の所で隠し通せる見込みがあると思ってのことなのか、先

のことは何も考えていないのか、外野には推測することもできない。先般、婦女暴行、強

盗容疑で逮捕された男が弁護士と面会中に逃亡して大捕り物の結果、逃げ込んだ小川

の水が冷たくなって、自分が望んでやったくせに川から早く上げて欲しいと頼んだそうだ。

こいつの言い草が振るっている『婦女暴行はしていないから逃げた』こんなことをぬかした

そうな。逃亡することでそれが立証されるどころか逆に自分の立場を弱くすることが考えら

れないのである。どちらの犯罪者も考える力が身についていないという共通点がある。

いい大人が・・・とよく言う。

こうした輩は大人になり切れないまま年齢だけを重ね、職はないながら食は何とかなってい

るから、世間の人のような苦労はないようだ。凡人の私などは職がなければお金はどうしてい

るのか、食べる物はどんな風に手に入れているのかなど、卑近な事ばかりを心配してしまう。

かと思えば若くても努力が実り世界的な新発見をしたり、世界クラスの大会で優勝したりする

人もいる。格差のない世の中を誰もが望む。しかし、現実の世に格差は存在する。

それこそいい歳をした爺の私、格差の中のピンでもキリでもいいが後ろ指を指されるような生

き方だけはしたくない。