今日は、レンゲにまつわる昔話、ちょっとだけ語ってます。

昭和30年頃、山あいの小さな集落に、デブっちょでブサイクな女の子がおりました。
山の谷あいには、小さないろんな形をした田んぼが段々にならんでありました。

田んぼは春が来ると、レンゲの花でピンク色に埋め尽くされていました。
女の子たちはレンゲの花をつんだり、花の中にダイブして転がってあそんだりしました。

担任の先生が、子供達を連れてレンゲの田んぼへ行くこともありました。
美人で優しかった先生は、レンゲで首飾りを作って女の子たちを喜ばせてくれました。
同級生は16人、同じ先生が2年間受け持ってくれました。

先生は、色は白くて背がスラ~~っと高くて、大きな声で怒ったりもしませんでした。
畑や田んぼ仕事と子育てで、大わらわだった母親や周りのおばちゃん達とは違っていました。
可愛がってくれた綺麗な先生とレンゲの首飾り、デブっちょでブサイクだった女の子の大切な思い出です。

これは小学1.2年生の頃の私のことで、顔かたちはアレでしたが・・・
当時、自分ではそんなにブサイクとは思わず、成績もアレでしたけど、
全く気にすることもなく、山の中の極狭い世界しか知らない活発で逞しい子供時代でした。
60年の時が過ぎて、信号も付いてバスも通ったし、何もかも大きくかわりました。
あんなにあった段々の田んぼは草に覆われて、レンゲも咲かなくなりました。
僅かに自生しているレンゲの花が、とても愛おしいのは良い思い出があるからです。



ほったらかしにしていた鉢に、春先にヒョロヒョロの茎が2本3本と伸びて来て・・・
雑草なのかな?と暫く抜かずに置いてみていると、マツバウンランに似た花が1つ咲いて・・・
又、しばらくすると1輪2輪と違う色の花が付きました。
調べて見ると「リナリア」のようです。(裏のプランターには花付きの良いリナリアがある)
ちゃんと肥料を上げて育てていたら、もっとももっと花がつくはずだけど、
こんな1つだけの咲き方も可愛くて悪くない。
もちろん脚本は自分で書きます。
もちろん適わぬ夢かも知れませんが・・・僕が見る
夢の中なら(その夢を見たいと)心に強く念じれば
きっと適うんじゃないかなと思います。
あ~、そんなことを夢想していたら頭の中がレンゲ色
に染まって来ました。
もし映画監督だったら・・・なんて思えるように読んで下さったなんて!
この短い淡々とした文章から、ご自分なりの脚本を考えて、
Micchiiさんが夢見る夢の中で、もし叶ったら昭和30年代の田舎を舞台に、
良いものが出来そうな気がして来るから不思議です。。
あの時代は無い物だらけでしたけど、
のどかで人と人の温かさとか、貧しいけれど自然だけはたっぷりあって、好い時代でしたから。
今は無くなってしまった大切なものが、あったよう思えるから余計に懐かしく振り返ってしまうんですよね。きっと。