半ぐれ行政書士の徒然日記-Ⅱ

信州は小諸の半ぐれ行政書士
仕事のこと、地域のこと、様々な出来事を徒然なるままに書き記します

『県庁の星』を観て

2007年06月12日 | 感じたこと、云いたいこと
 先日の夜、テレビでやっていた映画『県庁の星』を観ました。

 主人公の織田裕二扮するK県庁のエリート公務員、野村聰が県政の目玉事業である民間人事交流でスーパーに行くが、役所の論理が全く通じず“お荷物”状態。挫折や失恋を経験しながら、そこで出会ったパート従業員の柴咲コウ扮する二宮あきと触れ合う中で、本来の公務員や行政のあり方に気付いていくストーリー。

 この映画を観ながら、公務員の態度・対応について私自身が経験した様々な記憶、怒りがよみがえりました。

 まず、現在連日新聞、テレビを賑わしている“消えた年金”問題の社会保険事務所。何年か前に仕事の関係で、某社会保険事務所に行きましたが、職員の対応は無表情で素っ気無いもの。やる気が全く感じられず、嫌な記憶しかありません。
 今回問題となっている年金問題も頷ける気がしました。現在24時間体制で媚を売っているようだが、“今更国民の信頼は取り戻せないよ!!”と云ってやりたいようです。

 次に法務局。現在は非常に対応が良くなりましたが、以前は社会保険事務所と並んで横柄な対応が目立つ感じの悪い役所の一つでした。しかし、様々な役所の中ではいち早く改革されたように感じます。ちなみに現在では昼の時間(12:00~13:00)も気軽に対応してくれますし、夕方も17:15まで業務を行なって利用者の利便に即した対応をしています。

 税務署も最近良くなりましたが、以前は“お高くとまっている”との印象が強くありました。
 10年前位に依頼者から一緒に税務署に行って欲しいと云われ、同行したことがありました。私が依頼者のサポート役として一言しゃべりだすと「行政書士さんとは一切お話はできませんから」と存在そのものを否定された“幽霊”のような存在になったことがあります。これは多分税務職員の多くが税理士になることから、職域を荒らされたくないとの気持ちが強かったのかもしれません。私自身は職域を侵すような内容の発言は一切していないのですが・・・。

 20年前に法律事務所に勤務していた際に度々訪れた裁判所では、面白いことを発見しました。
 職員はこちらが法律事務所の職員だとわかると非常に高飛車な対応をし、私が弁護士のように自信たっぷりに窓口に出向くと揉み手をするような対応に変わるという、強い者に弱く、弱い者に強い、というある意味で非常にわかり易い人たちだったように思います。

 市役所や県庁などの地方自治体。ここもこの数年、大きく改善されてきたように思います。ほんの数年前に某市役所ではこんなことがありました。数人の職員が一心不乱に仕事をしている中で、勤務時間中であるにもかかわらず新聞を堂々と広げている職員がいました。私が窓口にいることを認識しながら、声をかけても全く無視するという有様でした。結局その時は他の職員が対応してくれましたが「この職員は役所に何をしに来ているのだろう」と不思議に思いました。
 また、現在でもたまに見かけるが、ウォークマンのイヤホンをしながら仕事をしている職員。この人も同じ問いかけをしたい。
 さらに行き過ぎた例として、私が行政書士を開業した頃には、何処の役所へ行っても「先生」などと呼ばれることがなかったのに、最近ではやたらに「半ぐれ先生」と呼ばれることが多くなったこと。私は別に「先生」と呼ばれることに快感を求めるタイプでないので「半ぐれさん」で構わないのですが、やたら愛想が良いとかえって気持ち悪くなります。普通に接してくれれば結構なのですが。

 もちろん上記のような公務員はごく少数であることは云うまでもない。親身な対応で市民に接したり、真面目に仕事をされている職員の方が大勢を占めている。
 しかし、仕事柄多くの役所と公務員に接する機会の多い私は一般の国民よりその悪い面も多く知っている。“行政は究極のサービス業である”という意味が本当分かっているますか?、公務員は“全体の奉仕者”という意味を知っていますか?と問いかけたく方も大勢いらっしゃいます。また、天下りの例を出すまでもなく一般の公務員にも他の職業に比べ(現職中はもちろん退職した後も)偉ぶったり、弱い者に強く、強い者に弱い人が多いのは何故なのか。箱物行政や多くのムダ遣いが横行するのは何故なのか・・・。

 “消えた年金”問題をきっかけに社会保険庁だけでなく、全ての官公庁や公務員を取巻く多くの問題点をしっかり論じ、改革していって欲しいと思う。
 そのためには、行政庁が自らを律し、第三者機関に行政評価をしてもらうなど改革を進め、また公務員の皆さんには民間の厳しさをもっと感じ、学んでもらうことなどが必要。そして何よりも、我々国民がもっともっと声をあげ、厳しくチェックしていくことが重要なのだ。

 この記事を書いていて段々怒りが増してきた矢先に、「農水省の係長が偽造した診断書で129日もズル休みをして懲戒免職された」というニュースが飛び込んできた。

 ふざけるなよ!!

 



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
行政書士さんは (イヤホンを付けて仕事をしなくてはならない人)
2007-06-13 00:57:54
彼ら、彼女らが何を聴きながら仕事をしていると思いますか。
議会、選管、農委など行政委員会の議事録、地元説明会、交渉事などの会議録をどうやって作成しているかご存知ですか。

「ふざけるなよ!」なんて書いてほしくなかったです。
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ごめんなさい (半ぐれ)
2007-06-13 15:49:52
ご指摘有り難うございます。
私がイヤホンをつけて仕事をしているすべての職員の方が、サボっているよな印象を与える表現をしてしまったことで、気分を害されたことと思います。
申し訳ありませんでした。

今公務員の皆さんに対する目が厳しくなっていることは事実です。真面目に仕事をされている方が正当な評価をされないといったことが無いよう私も注意していきます。
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