半ぐれ行政書士の徒然日記-Ⅱ

信州は小諸の半ぐれ行政書士
仕事のこと、地域のこと、様々な出来事を徒然なるままに書き記します

中国植林紀行(4)

2007年10月10日 | ちょっといい話

 クブチ砂漠の砂は、思ったより粒子が細かいものだった。手ですくうと指の間からさらさらとこぼれおちる。

 植林から帰ってきてからの話だが、友人と飲みに行った際、中国の土産話をしながら、砂漠からペットボトルに入れて持ち帰った砂を見せた。

 「えっ~。○○胃酸のようじゃない」

 その友人はそういうと何かひらめいたように「これ少しくれる?」と砂を紙の上に出して、そのスナックのママを呼んだ。

 「これ中国の胃酸なんだって。舐めてみる?」といって差し出した。そこのママも素直な人で「どれ」といって少しだけ指についた砂を舌にのせてみた。

 「ぺっ、ぺっ。これ砂じゃない。ひどいよ」

 いくら暗がりだったとはいえ、胃散に見間違うほど色と粒子が似ているのだ。

 

 この小さな粒子が、春になるとはるばる日本まで“黄砂”となって飛んでくると思うとうなずける気がする。

 

 

 包頭から恩格貝までの途中に黄河中流の「召君渡口」がある。ここで一旦バスを降りたが、黄河はこの細かい砂を含んでいるため黄色い色をしていることがよくわかった。

 井出先生が黄河の水をペットボトルに汲んで、やはり持ち帰ったのだが、しばらくするとペットボトルの上半分が澄んだ水に下半分は砂が堆積していた。

 

 そういえば植林隊の旅行マニュアルの中に「砂がカメラなどの精密機械の中に入り込むことがあるので、ビニール袋などで防御してください」という趣旨の記述があり、私も厳重にカメラをビニールで包んで写真を撮ったことを思い出した。

 

 

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中国植林紀行(3)

2007年10月08日 | ちょっといい話

 10年前は、今とは違って環境について真剣に取り組む政党は皆無に等しかったし、企業も少なかった。

 このクブチ砂漠は、鳥取大学の名誉教授であった遠山正瑛先生が主宰する日本沙漠緑化実践協会が緑化を推進しており、日本から企業や労組、個人を受け入れ植林活動を行っていた。

 宿舎で砂漠や緑化の講義も受けたが、日本語表記では「砂漠」とするが、中国では「沙漠」と表記するという。砂漠というと、「水がない」というイメージが強いが、実は「水が少ない」だけで決して水がないわけではないという。

 実際に我々が植林をした場所のすぐ近くには、下の写真のようなダムに水が豊富にあった。植林をした砂漠もスコップで掘り進めれば地表約15cmが乾燥しているだけで、その下は水分を含んだ砂であった。

 我々は約2日間の植林活動で数百本の植林を行った。

 

 

 昼食後の昼休み。ポプラ林の中でお昼寝する井出先生。太陽から逃れた木陰はとても快適でした。

 林の中は、草が生え、虫が生息し、それを食べる多くの鳥たちが木の枝に留まっており、明らかに新しい生態系が誕生していました。自然の力強さを感じました。

 

 

 恩格貝最終日には、参加した隊員が各々1本ずつ記念植樹をしました。その後、恩格貝に行く機会がなく、私が植えた木は大きな幹になっているのか心配です。

 

 

 

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中国植林紀行(2)

2007年10月07日 | ちょっといい話

 恩格貝へは、北京発の急行夜行列車で832km、約16時間をかけて、人口約190万人の製鉄所の街、包頭(ぱおとう)市へ。そこからバスに乗り換え、黄河中流の「召君渡口」を経て約78km、約3時間で到着する。 標高は1,130m。日本の弘前市の緯度にある。

 

 

(はじめて乗る寝台列車の車内で撮影。旧ソ連製の車両で思った以上に広かった。)

 

 

(恩格貝の宿舎に着いて、歓迎の儀式。記憶ではモンゴルの儀式に則り神様に感謝の意を捧げ白酒(ぱいちゅう)というアルコール度数の高いお酒を一気に飲み干す。思わずむせてしまう。)

 

 

(見渡す限りが砂漠なのだ)

 

 

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中国植林紀行(1)

2007年10月06日 | ちょっといい話

  丁度10年前の10月6日、私は中国内蒙古自治区にあるクブチ砂漠の恩格貝(おんかくぱい)でポプラの苗木を植林していた。新党さきがけ(当時)の「緑のPKO」第2次砂漠植林派遣隊の隊長であった井出正一先生からお誘いを受けて参加したからである(派遣は97年10月4日から10日(うち恩格貝の滞在は10月6日から8日))。

 

 

(グブチ砂漠:この写真だけだと「どこの惑星?」と聞きたくなるような風景。実際に見ると風紋(ふうもん)は、とても美しい。)

 

 

 気温50度近くはあろうかと思われる炎天下の下で、横一列になって植林をする。しかし、湿度が10%以下なので、汗はかかない。

 前方は見渡す限りの砂漠。正直、気持も萎えるが、後ろを振り返るとポプラの林があり、「いつか自分たちが植えた木が林になる」と思うと自然とやる気が出てくる。

 

 

  

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千曲川灯ろう流し

2007年08月04日 | ちょっといい話

 2日の午前中、小諸市名誉市民でいらっしゃる故・白鳥映雪画伯のお別れの会(市民葬)がありましたので、献花でお別れをしてきました。

 その夜、その白鳥画伯が原案を考えられたという「千曲川灯ろう流し」が灯遊会の主催で小諸市古城付近の千曲川で行われました。
 江戸時代の旧暦8月1日に起こった大洪水の死者を弔うため例年8月1日に行われてきたようですが、白鳥画伯の追悼の意を込め、今年は2日に行われたそうです。

 午後7時過ぎの夕暮れの水面に点々と連なるぼんやりとした蠟燭の明かりの灯ろうが流れる様は幻想的でした。



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S君もパパに

2007年01月24日 | ちょっといい話

 昨晩は商工会議所青年部(現在小諸では若手の団体としては最大勢力の約80名を誇る)の新年会があった。
 いつもメンツや久し振りに会に参加したメンバー、新入会員など約40名の若手経済人が一同に会した。

 その中に、今月17日に男の子が産まれたS君の姿があった。
 2代目や3代目など家業を継いだメンバーが多い中でS君はバリバリの創業者。現在建設関係の会社の社長をしている。
 彼は礼儀正しく、男気のある人間で、とても頼りになる存在だ。青年部の中堅としても頑張ってくれている。

 私は早速彼に握手を求めた。「子どもが産まれたんだって、おめでとう!」
 すると彼は礼をいい、本当に嬉しそうにいろいろと話してくれた。

 ・これまで欲しくても欲しくてもできなかった子どもがようやく結婚11年にして授かったこと
 ・奥さんを励ましたり、心配であったので出産に立ち会ったこと
 ・子どもが産まれたときには、奥さんの手を握り「ありがとう!」っていったこと
 ・嬉しくて感極まって3時間も涙が止まらなかったこと など満面の笑みで私に語ってくれた。

 「そうか3時間も泣いたのか・・・本当に良かったね」
 「奥さんと子どもを大切にして、これまで以上に頑張らないとね」

 そういいながら、14年前にはじめての子どもが産まれたときのことを思い出した。
  
 


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