半ぐれ行政書士の徒然日記-Ⅱ

信州は小諸の半ぐれ行政書士
仕事のこと、地域のこと、様々な出来事を徒然なるままに書き記します

小諸のごみはいずこへ・・・

2008年05月31日 | 地域の問題について

 

共同ごみ施設建設計画断念 小諸・御代田・軽井沢 理事者物別れ  

 一昨日の信濃毎日新聞によると平成17年から小諸市と御代田町、軽井沢町で進めてきた可燃ゴミ処理施設の共同建設計画が、理事者(首長)会の物別れで事実上断念されたと報じられた。

  この協議は、御代田町の前町長が他の市町へ呼びかけたことで始まった。しかし、予定していた御代田町の塩野地区の住民の反対もあり、昨年2月にゴミ処理施設の建設を白紙撤回することを公約にした茂木町長が現職を破り当選。町長が公約を優先したことで、三市町の協議は振り出しになっていました。

 その後、今年の1月に理事者会で三市町の枠組みを維持しながら今後の方向性を探ることで合意したとのことだが(4月に予定されていた市長選の批判をかわす意図か)芹澤市長は理事者会の直前にあわただしく市議会に市内に可燃ゴミ施設建設地を用意する代わりに御代田町に焼却灰を埋め立てる最終処分場を整備することを提案することの同意を取り付けたという。

  報道によると小諸の芹澤市長は(1月に続き今回改めて)市内に施設建設地を用意する代わりに御代田町に焼却灰を埋め立てる最終処分場を整備するよう提案したのだが、茂木町長が難色を示したたそうだ。そこで、処分場を切り離し可燃ゴミ処理施設の建設に同意するよう重ねて“即断”を求めたが、環境影響調査などの計画が具体化していない段階で方向性を絞れないと茂木町長は同意しなかったようだ。

 他方で軽井沢の佐藤町長は、佐久広域での処理も検討すべきと提案したが、結局物別れになってしまったとのことです。

 

―ダッチロール状態の連続―

 芹澤市長は、4年前に「小諸のごみは小諸で!」「南ケ原区のクリーンセンターを再稼働」「環境への問題からガス化溶融炉は反対」と訴えて当選しました。

 就任した直後、当時佐久市と施設の共同建設を計画していたが「ガス化溶融炉を前提としているから」と一刀両断に破棄してしまった(この姿勢に当時の田中康夫知事は大絶賛していたが・・・一方的に破棄するのではなく他にとるべき方法はなかったのか疑問)。

 そして市長は公約通り、南ケ原区に再稼働を申し込むが断られ、あっさり撤退した(なぜなら、クリーンセンターは、現在まで続く地域住民を分断した過去があり、受け入れは当初から困難であることはわかりきっていたことなのだ)。 

 そこへ先の報道のとおり平成17年の御代田町からの誘いかけがあったわけです。しかし、不思議なことに三市町での協議の中で、市長は佐久市との計画を断る理由としたガス化溶融炉が処理方式として俎上に上がっても、何故か離脱することはしなかった(???)。

 その後、三市町で協議を続けていく中で、平成17年11月には「佐久広域連合でのごみ処理の一元化」を佐久市長に要望しましたがものの見事に断られました(佐久市長にすれば「何をいまさら、小諸市長さん・・・」といったところでしょうか)。

 

―小諸市のゴミ焼却費は1tあたり約51,000円で隣の佐久市は約24,000円。約2倍の費用がかかっているのだ!― 

 今回芹澤市長は市長選のマニフェストの中で、

「≪緊急課題と重点施策≫ごみ処理施設の建設に着手します」「≪具体的方策≫近隣自治体との共同事業によって施設整備を行います」「≪期限≫2年以内に整備方針を出し、4年以内に建設に着手します」「≪財源≫国からの補助金と、構成自治体の負担金で施設建設費を賄うことを前提とし、小諸市の負担金となる13億円程度を起債により対応します」としています。

 しかし、今回の報道の通りだとすれば、新たな相手が見つからない限り、単独で施設建設することは、時間的にも財政上からも無理となります(国からの補助金要件は5万人以上であり、4万5千人の小諸市には補助金は交付されない)。相手方があることとはいえ、マニフェスト発表からわずか3か月で早くもとん挫しそうな様相です。

 現在、小諸市のごみ処理費は、民間に委託しているため1t(トン)あたり約51,000円佐久市は自前の施設で処理しているため約24,000円であることと比較すると倍以上の負担を市民に強いています(しかし、小諸市民はこのことを知ってか知らずか、誰も声をあげないのだ・・・)。

 物価が上がり、給料が減る厳しい世の中で、小諸市民だけがこんな重い負担をいつまでも続けられるわけもなく、1日も早くマニフェストどおりになればよいのですが・・・。

 

―小諸市のとるべき道は―

 方法のひとつとして“まず公的ごみ処理施設建設ありき”ではなく“民間施設への委託”も費用対効果などを十分に検討すれば選択肢としてありだと思います(公的なごみ処理施設を建設すれば建設費と維持費がかかるわけです。ただし現在の処理費用はどう考えても高すぎますので、他の民間委託も検討すべきです)。

 また、他の方法として、小諸市が頭を下げて再度佐久市へお願いをして、今度は佐久広域で施設建設をするように働きかけをすることです。

 今後益々加速するごみの減量化と環境への配慮を考えると佐久広域にいくつもの処理施設は無理無駄があり、ひとつあれば十分だと思います。また、佐久市では最近になって新たなごみ処理施設の建設予定地で地元住民の反対があり、計画が棚上げ状態となっています。

 小諸市からの申し出に佐久市が首を縦に振ることはそれほど簡単なことだと思いませんが、佐久広域で10ある市町村の中で2つしかない市のひとつとして、この地域のリーダーとして牽引していくためにも、一方的に断った過去の経緯に非があると素直に認め、ここは市民のため、佐久広域のために頑張ってもらいたいと思います。

 いずれにせよ市民の生活や財布に直結するごみ問題をこのまま8年間もそのままにすることは何としても避けなければなりません。芹澤市長は、今回の市長選が無投票になったことは市民の信任を得たというのであれば、その市民の負託に応えるためにも、その政治的手腕を如何なく発揮していただきたいと思います。

 今後の動向に注目です。

 

  

大勢の皆さんに読んで欲しいので、下記の2つのブログランキングにエントリーしています。 “半ぐれを応援しようじゃないか”という方は下をそれぞれクリックしてください。

 にほんブログ村 士業ブログ 行政書士へ人気blogランキングへ


長野県行政書士会総会

2008年05月28日 | 行政書士の仕事

 昨日、松本市のホテルにおいて、平成20年度の長野県行政書士会定時総会が開催されました。

 私は総務部員として総会の裏方として参加しました。定時総会、政治連盟の定期大会、表彰式、懇親パーティーと終了し、くたくたの一日でした。




 大勢の皆さんに読んで欲しいので、下記の2つのブログランキングにエントリーしています。
“半ぐれを応援しようじゃないか”という方は下をそれぞれクリックしてください。
にほんブログ村 士業ブログ 行政書士へ人気blogランキングへ

ADR手続実施者養成研修会はじまる

2008年05月26日 | 研修会

 先週末(24日(土)、25日(日))からADR(裁判外紛争解決手続)手続実施者養成研修会が長野県行政書士会館で始まり参加してきました(長野会の養成研修は45時間の予定です)。
 一昨年の8月に県を代表して、埼玉会主催の意見交換会に出席して以降、支部での研修会を実施し啓蒙活動に取り組んだり、長野会にADRの積極的な取組みを具申したりと微力ながらADRの実施に向けてかかわった者だけにようやく長野会もスタートラインに立ったと感慨もひとしおです。
 ここまで大変なご苦労をされ、今回の研修会を実施に導かれたADR特別委員会の皆様に心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。

 研修の最初の講師を務めていただいた先生は、元判事で中京大学法科大学院教授の稲葉一人先生です。
 2日間にわたり、わかりやすく論理的な講義で我々が目指す「自主交渉援助型」調停の長所短所を深く考察したり、数回のロールプレイを通して調停人としての心構えや難しさ、申立人、相手方のそれぞれの気持ちはどのようなものかを体験する中で感じることができました。
 実際に私も即興の調停人役を受け持ちましたが、法律家として平素依頼者の法律相談に応じる場合に法律を駆使して事案を「評価」していくことに慣れているためか、法律的な評価に終始するのではなく、当事者の自主的な話し合いの中から将来にわたる解決を導く「自主交渉援助型」調停を管理運営していくためには頭を柔軟にすると共に相当な訓練を積むことが必要だと感じました。
 稲葉先生のお話の中で「人の話を聴くことの難しさ」についての講義がありましたが、普段依頼者の話を聴くことを心がけていたつもりでいた私も実はそうでなかったことに気付かされ、反省しきりでした。

 社会が複雑化していくなかで紛争は間違いなく増えています。裁判所や弁護士による解決手段とは異なる視点や方法で当事者の紛争を解決に導くADRは多くの困っている人々に新たな解決手段を提供するものとして今後大いに期待されていくものと思います。
 将来、裁判所や弁護士にはできないアプローチで紛争を解決するお手伝いをする調停人として胸をはれるようになるためにはしっかりと勉強していかなければなりません。8月下旬の終了まで頑張ります!





 大勢の皆さんに読んで欲しいので、下記の2つのブログランキングにエントリーしています。
“半ぐれを応援しようじゃないか”という方は下をそれぞれクリックしてください。
にほんブログ村 士業ブログ 行政書士へ人気blogランキングへ

タラの芽を食す

2008年05月07日 | 休日

 GWのこの時期の楽しみは何といっても山菜を食すること。
 タラの芽は、最近でこそスーパーでも買えるようになったが、何といっても天然ものがもっている風味は、他では味わうことができないほどに美味である。
 つい先日、義姉からお招きをうけて家族そろってお宅へお邪魔し、今年初めてのタラの芽の天婦羅をいただいた。

 美味い! 信州の田舎で大自然に囲まれ住んでいることに感謝!




 大勢の皆さんに読んで欲しいので、下記の2つのブログランキングにエントリーしています。
“半ぐれを応援しようじゃないか”という方は下をそれぞれクリックしてください。
にほんブログ村 士業ブログ 行政書士へ人気blogランキングへ