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女装子愛好クラブ

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女装小説「アルバイト」14

2025年04月17日 | 女装小説
【14】
「お姉ちゃんどうしたの、まだ具合悪いの」
 涙でかすんだ私の目に修くんの覗き込む顔が現われ我に返りました。
 「ううん、大丈夫、青い空を見つめていたら、目にしみて涙が出てきたの、さあ写真撮ってあげる」
 私は彼らを追っかけ暖かい伊豆の海に足をつけ写真を撮ったり、水をかけっこしたり、修くんと二人で所長を砂に埋めなりして子供のように遊びました。

 夕方、ホテルに戻ると係の女中さんが、
 「今丁度、家族風呂が空いてますからご一緒にどうぞ、改築したばかりで綺麗だし結構広いんですよ」
 と言いに来てくれました。
 「わー、三人で入ろうよ。ねえ、お姉ちゃんもいいでしょ、みんな男なんだから」
 私はちょっと赤くなって所長を見ました。
 「そうだな、早く行かないと他にとられてしまうから早く行こう」
 有無を言わせぬように私の顔を見返して言いました。
 仕方なく私は三人の着替えを侍って彼らの後に続きました。修くんが私を同じ男性の仲間だと認めてくれているのにうじうじするのは良くないと決心しました。

 二人とも私の前でさっさと水着を脱いで裸になりました。修くんの男性自身は子供らしくそれほど大きくはありませんが形は男らしく私と比べて立派でした。私のは男性として小学六年生より劣っていることをはっきり自覚しました。薄く恥毛が生え揃っているのが如何にも大人になろうとしている若々しい生気を感じさせるのを見て、ちょっと自分を惨めに思いながら私も服を脱ぎ始めました。でももし私が修くんより男らしいものをつけていたら、しゃがみ込んでなよなよとした仕草でブラをはずしたりはかえってできないかもしれません。

 ちらちらと興昧深げな修くんの視線を感じながら、よけいに私は女っぽく恥ずかしげに彼らから少し離れて彼らの水着を洗っていました。
 「僕さあ、今日もトモヨ姉ちゃんは本当の女の人なんじゃないかと思ってたんだよ」
 「どうしてだよ」
 「だって僕のクラスでも、自動車に乗るとすぐ酔う女の子がいるんだもの」
 「男の子だって酔う奴はいるだろう」
 「僕のクラスにはそんな男いないよ」
 仕方なく彼等の話に割って入り弁解しました。
 「だって私、子供の頃から長い時間自動車に乗ったことないんだもの」
 「へえ、ドライブしたことないの」
 「そうよ、学校でも遠足も修学旅行もいつも私欠席してたもの」 ’
 「そうだったの、かわいそうに」
 修くんの言い方に子供らしい私へのいたわりと同情の気持ちが感じられ温かい気分になりました。

 温泉の湯煙の中で、彼等の日に焼けた赤黒い肌に私の骨細の華奢の身体の肌の白さが余計目立ちました。
 そして最近これほど食欲があったことはないと思うほどお腹が空いた夕食はとても美味しく楽しいものでした。
 食後、お風呂の帰りに見つけてあった娯楽室へ卓球をしに出かけました。実は昔、上の姉の加代子が中学生の頃から選手だったので、家に卓球がありました。

 だからスポーツも男の子の遊びも何もしたことの無い私も家の中で姉達と卓球だけはよくやっていたのです。
 そうとは知らず修くんは私をみくびっていましたが何度やっても私に勝てずとても悔しがっていました。
 逆に私はたとえ小学生が相手といっても今まで人と争って勝つという経験を味わったことが無かったのでご機嫌でした。特に苛めっ子の修くんをやっつけたんですもの。快い疲れで部屋に戻りテレビを見ているうちに修くんは眠ってしまいました。
  出所 「インナーTV」1994年第3号

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