南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

漂流列島“日本”

2008-12-01 20:34:38 | 政治

第2次補正予算を提出しないまま国会の延長が決定した。
案の定、内閣支持率は危険区域に近づいてきた。
これでもっとも旬な話題の「定額給付金問題」が今国会では議論されないで、ただただ空虚な政治空白が続くだろう。
(イチロー代表が党首討論でこの問題を取り上げないことに異論を唱えるマスコミがあったが、まだ未提案の問題を取り上げることはできないだろうね)
多くの国民にとって「テロ特」の審議などは眼中になく、アフガニスタンよりも“明日の職場”が最大の関心事だ。

アメリカではすでに国会承認されている7000億㌦(70兆円)の金融機関への公的資金注入では足りず、金融機関の保有する不良資産を買い取るために8000億㌦(80兆円)の新たな金融対策を発表した。
それでも今後、「新たな課題は発生し続ける」とポールソン財務長官は述べている。
この巨額の資金はどこから調達するのか。
日本も歳入不足に陥ると国債を発行して資金調達を図るように、アメリカでも米国債を発行する。
問題はその国債を誰が買う(買わされる)のかである。

日本の巨額な国債残高も問題であるが、それでも日本の金融資産は1500兆円(GDPの3倍)もあり世界一である。
政府には金はないが“日本”にはまだまだ金があるから、円が買われ円高になり、長期国債の利回りも低利で安定しているのだ。
残念ながらこの資産の40%は約8%の富裕世帯の所有であり、半分は60歳以上の方々が保有する。
言葉巧みに騙されて利回りのいい海外国債などへ誘導されないよう気をつけなければなるまい。
虎の子の金融資産を日本のために使う時がまさしく今である。
それができればこのピンチはチャンスに変わる。


米国ではフレディとファニーで躓いて、リーマンでこけて、GMまでもが肺炎になってしまった。
1億5千万枚以上ものクレジットカードを発行しているシティバンクも、救済しないで放置すると世界中がパニックに陥る。
このままだといずれ米政府は財政破綻し、ドルや米国債が大暴落するかもしれない。
こんな重要なときになす術もなく政治空白をつくる日本の政治家に愛想が尽きてしまいそうだ。