毎年県教組の主催による「学校訪問」が実施される。
昨年は外国人児童の多い西部地域の小学校を訪問したが、今年は山間地にある僻地(?)の小学校を訪問した。
朝一訪問の静岡市梅ヶ島小・中学校は小中併設校で、小学校全生徒33人、中学校21人。
次に訪問した大河内小・中学校も小中併設校で小学校30人・中学校20人、最後の玉川小学校は35人の小規模校だ。
僻地とはいっても市街地から1時間少々で行けるから、僻地という呼び方にはあたらない。
ただ少子高齢化が進んで住民の数と子どもの数が少なくなっているから、過疎地となりつつあることは確かだ。
学年当たりの人数が少なくなると複式学級が構成される。
例えば、梅ヶ島小では3・4年生と5.6年生が1学級だった。
訪問した3校とも複式学級を持っているが、非常勤講師を採用して複式授業は解消されていた。
ひとつの教室で異なる学年の児童を教える図画や音楽などの授業もあるが、集団教育的なものに限定されていると聞く。
極限の少人数学級であるからきめ細かい指導が行き届き、子どもたちの表情も明るく活き活きとしていた。
逆に高校生活で初めて味わう集団生活のストレスに苦しむ子どもたちもいるとの悩みを聞くと、なるほどと思う。
山間地の清らかな水と空気に囲まれて純粋培養された私のようなものである。
私の住む村も、ここよりほんの少し街寄りであるが、来年の新1年生はとうとう5人になってしまった。
近い将来、今日訪問した3校と同様、複式学級になるか、それとも隣の小学校と合併するかの選択を迫られる。
学校が無くなるということは、その地域の文化や交流が無くなるということに繋がる。
先生方には苦労をおかけするがぜひ存続をお願いしたい。
“僻地の学校”と考えると嫌になるが、そうではなく“里山の学校”という風に考えればたまらない魅力もあるのでぜひ素朴な村人とともに“里山”を守っていただきたい。