昨晩は焼津市長選挙の総決起集会に参加したが、なんとなくおかしな展開を見せている。
藤枝市との合併を否定した1市1町派の現・戸本市長に対抗して、志太はひとつ(2市2町派)を理念とする清水ひろし県会議員(平成21・連合地協推薦議員)が県議の椅子を投げ打って市長選挙に出馬表明し、連合静岡が推薦決定したのは9月17日だった。
自民系が推す現職戸本市長との一騎打ちとなるはずだったが、10月3日一転して戸本氏は不出馬を表明。
自民系候補者の選考が進められて決定したのは、清水県議と同じく県会議員の八木氏であった。
八木氏の理念も清水県議と同様の“2市2町派”であることから混乱が生じてしまった。
この裏側にはきたるべき総選挙を考えて、何が何でも自民から立候補者を出さねばならないという自民側のお家事情がある。
74歳になる八木県議は最後まで出馬することに抵抗したが結局11月10日に出馬表明をする。
八木氏を支援する自民市議団は戸本氏と同様“1市1町派”だからどう考えても道理が合わない。
不幸なのは選択を迫られる焼津市民である。
“1市1町”か“2市2町”を選択するかで争われる選挙なら大きな意味がある。
そういった争点をなんとかしてつくらないと投票率の低い無駄な選挙戦になってしまう恐れがある。
私は焼津市民ではないが、焼津市民になったつもりで焼津を眺めてみた。
いいものはいっぱいあるがそれが活かされていないことに気づく。
まぐろ水揚げ日本一、鰹節日本一、ゴジラを産んだビキニ岩礁の水爆実験と第五福竜丸の悲劇、焼津さかなセンター、高草山と花沢の里、八丁櫓、焼津神社の荒祭り、東海の「親不知」大崩海岸、駿河湾の深層水、などなど。
“六次経済”という言葉がある。
第1次産業と第2次・第3次産業を組み合わせて、付加価値を大きくして産業振興を図る戦略だ。
焼津における第1次産業は海の営みである。焼津港や小川港で揚がる魚たちだ。
第2次産業はそれらを使った水産加工である。
第3次産業は海や魚や黒潮温泉や深層水をキーワードとした飲食・宿泊・サービス業である。
他市によくある企業誘致などの産業振興ではなく、地域にあるものを使って“じっくりと地域内部から生み出していこう”という産業振興策がそれである。
点を線にして、線を面にする。
お互いが張り合わないで協働してつくり上げていく。
それを成すことが出来れば、全国に発信できる“新生・焼津”が誕生するだろう。
We can change !だ。