「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

東部戦線の戦況とロシア軍の戦術の変化<ウクライナ紛争2024.06.15

2024-06-16 19:02:22 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

2024.06.14
①ハルキウ攻勢の成否を測る尺度はドネツク、最悪のシナリオは起きなった
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/donetsk-is-the-yardstick-to-measure-the-success-of-the-kharkiv-offensive-the-worst-case-scenario-did-not-happen/

2024年06月15日00:00
②6月11~14日X投稿
https://hara.livedoor.biz/archives/52339627.html

<②の記事から>
(ア)「ポクロフスク~コンスタンチノフカKostyantynivka道路」
ポクロフスクは物流ハブ

(イ)(Velyka Novosilka~)
スタロマイオルスコエの東に隣接するウロジャイノエでも戦闘が活発

(ウ)チャソフ・ヤール運河小地区
あとは概ね、南西部の建物群を残すのみ

(エ)(セベルスク方面)
べロゴロフカ(ヒロホリウカ)
石灰採石場をロシア軍が占領

(オ)ハリコフ北部ボチャンスク
ウクライナ軍は繰り返し予備兵力を投入
陣地に到達できない
ハリコフ北部リプツィ方面
グルボコエの南側にあるロシア軍陣地へのウクライナ軍による攻撃
グルボコエ近郊の戦闘ライボケHlyboke
ウクライナ軍は第42機械化旅団が戦闘能力を失った

(カ)スームィ
アフマト+ワグネル投入

※これで全部、分かった人は相当詳しいですね。

(ア)コンスタンチノ(ニ)フカKostyantynivka
マリンカMar'inka戦線でロシア軍がパラスコビエフカを攻撃中&ロシア国防省発表<ウクライナ紛争2024.06.08
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/5955db901942df817f3921159d724d90
この記事で書きました。
コンスタンチニフカKostyantynivkaの東の拠点をロシア軍が攻略しました。更に攻撃続行中のようです。

(イ)ここは去年ウクライナ軍が反撃作戦を行った南ドネツク戦線です。ウクライナ軍が奪還したスタロマイオルスケStaromaiors'keはロシア軍が再度、制圧しました。
その東のウロジャイネUrozhaineをロシア軍が攻撃中です。
ここが以前、ロシア軍の第1次防衛ラインのあった場所です。完全にウクライナ軍の反撃作戦は、この方面でも押し返されました。
この方面の大きなウクライナ軍の拠点は、北にあるベリカノボシルカVelyka Novosilkaです。モクリヤリ川を今度は、ロシア軍が北上して攻める展開が予想されます。

(ウ)チャシブ・ヤール
霧の中のチャシブ・ヤールの戦闘とロシア軍のアリ地獄戦術とは❓<ウクライナ紛争2024.06.06
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/78755c56bc25736a6372f1e3982607db
ここは、ロシア軍が何を意図しているのか不明です。
総攻撃をするつもりなら、いつでも出来るはずです。
運河小地区(運河の東側の飛び地)は、もう僅かな市街地をウクライナ軍が防衛しているようです。
守りようがありませんから全部制圧して、ロシア軍が運河の西のチャシブ・ヤールを、どう攻撃するのか・しないのかが次の問題です。

(エ)シヴェルシク方面
バフムト北部シヴェルシク方面の戦闘<ウクライナ紛争2024.06.12
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/bded169a19080c45e344111d1034f59b
航空万能論では、ビロホリウカBilohorivkaと書いています。
Hara Blogでは、べロゴロフカです。
ウクライナ軍の難攻不落の要塞です。
目下、ロシア軍が攻撃中です。

(オ)ハルキウ北部戦線
◎ハリコフ北部ボチャンスク
ウクライナ軍は繰り返し予備兵力を投入
陣地に到達できない
◎ハリコフ北部リプツィ方面
グルボコエの南側にあるロシア軍陣地へのウクライナ軍による攻撃
グルボコエ近郊の戦闘(ライボケHlyboke)
ウクライナ軍は第42機械化旅団が戦闘能力を失った

ロシア軍は、予定通り陣地にウクライナ軍をおびき寄せて迎撃戦をしています。
ウクライナ軍は、攻撃を繰り返していますが今のところ突破できないようです。
ロシア軍を国境の外に押し返すのは、ほぼ無理でしょうね❓
ゼレンスキーの平和サミットのために無理攻めしている印象があります。ウクライナ軍が、兵力を損傷するだけで終わるのではないか・と思います。
塹壕や陣地を築いて守るロシア軍を攻め落とすのは、ザポリージャ戦線で見た通り、相当難しいです。
『ハルキウ北部戦線の現状<ウクライナ紛争2024.06.16』
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/164275da8350d69dff2be4f0d84e5f00

(カ)スームィ
アフマト+ワグネル投入
アフムトは、チェチェン共和国の兵士でロシア軍とは別系統の部隊です。宣伝ばかりだとも強いとも言われていて、どっちか分かりません。
ワグネルの部隊は、現在国家親衛隊に吸収されてワグネルの名の付く部隊は、ありません。
ワグネル兵を組み込んだ北部部隊が、攻撃に参加しているようです。北部部隊(ワグネル)は、文句なく強い部隊です。
アウデイーイウカ市街攻略の最後に投入されたのも、ワグネルで編成された部隊です。

このような部隊が、スームィ州の攻撃に参加しているのであれば、ただでは済まないと思います。
この方面にも15000人程度のロシア軍がいるはずですから、タイミングを見計らって新たな戦線を開く可能性があります。
今、小規模に攻撃して様子見をしているのであろうと思います。
『ロシア軍がスームイ州リジョフカを制圧した模様<ウクライナ紛争2024.06.10』
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/677c88fa93782c162b9a63c9541164f5

全部、一通り日記に書いていましたね❓
大体、こんな現状です。

(2)ロシア軍の戦術の変化
アウデイーイウカ市街攻略後、ロシア軍の戦術が変化したように見えます。
大兵力を集中しての無理攻めは、しなくなりました。
その戦場にいる兵力だけで攻撃しているように見えます。

もっとも、アウデイーイウカ市街攻略のような戦い方は、ロシア軍と言えども何回もは、出来ません。
この戦闘を通じてのロシア軍の兵員の損失は、戦死者と負傷者を合計して3万人以上と推測されています。

多分、ウクライナ側はチャシブ・ヤールでこれを予測していたと思います。しかし、ロシア軍は人海戦術は今のところやりません。

他の戦場でも同じです。
無理に人海戦術で攻めるのは、見られません。
国防相が交代して、これまでの人海戦術は採用しないと言うことかもしれません。
だからウクライナ軍が、各戦場で何とか持ちこたえています。
代わりにゆっくり削られるのは、同じです。
ゆっくり削りながら、停戦の機会を探る方針に変えたのかもしれません。


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑤
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 恣意的な権力の乱用がG7の影... | トップ | 中央アジアやコーカサス方面... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

中立の視点で見るウクライナ紛争」カテゴリの最新記事