「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ブータンの牧歌的な国政選挙の投票風景<2024.1.10

2024-01-11 20:41:48 | 東南アジア~西アジア

ブータンで下院本選 「幸せの国」も経済低迷
2024年1月9日 15:57 発信地:ティンプー/ブータン [ ブータン アジア・オセアニア ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3499392

女の人も男の人も民族衣装をまとい列に並んでいます。

「経済の豊かさよりも心の幸せを重視する政策」は、ややとん挫しているようです。
『国民民主党がブータン国民8人のうち1人が「食料など基本的なニーズを満たせていない」とマニフェストで指摘する』
まあ、やはり食べ物は必要ですよね❓

経済的困窮の改善を主張した「国民民主党」が選挙で勝利し、政権交代が実現する模様です。

平和で牧歌的なブータンに少しだけ経済成長があるといいですね❓

国民民主党が勝利 下院選本選、政権交代へ―ブータン
2024年01月10日00時18分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024011000011&g=int

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クリスマスの話題色々(パキスタンにご注目)<2023.12.20

2023-12-22 00:59:05 | 東南アジア~西アジア

①ラクダも参加! クリスマスの行進 パキスタン
2023年12月18日 11:59 発信地:カラチ/パキスタン [ パキスタン アジア・オセアニア ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3496586


②ハラル店のケーキに「メリークリスマス」入れてOK マレーシア
2023年12月20日 13:14 発信地:クアラルンプール/マレーシア [ マレーシア アジア・オセアニア ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3497031?cx_part=topstory

2023/12/17
異常気象でオーストラリアのさくらんぼ狩りシーズンが早々と終了
https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/hirano/2023/12/post-95.php

アングル:英国でクリスマスの贈り物にチョコ人気、苦しい懐事情反映
Richa Naidu、Helen Reid
2023年12月16日午前 8:01 GMT+91日前更新
https://jp.reuters.com/markets/world-indices/32C6O45TGJLVRPZO2PCEYAPPIY-2023-12-15/

悪魔燃やせばクリスマスシーズン到来 グアテマラ
2023年12月8日 12:50 発信地:グアテマラ市/グアテマラ [ グアテマラ 中南米 ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3495200?cx_part=top_category&cx_position=1

①パキスタン
ラクダも参加する「クリスマスの行進」は楽しそうですね❓
どうも、それほど歴史の古い話ではないようです。
AFP
『イスラム教徒が大多数のパキスタンでクリスマス列車、寛容求める』
2016年12月24日 21:12 発信地:イスラマバード/パキスタン [ アジア・オセアニア パキスタン ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3112348

パキスタンでは、宗教的少数派への攻撃や迫害が日常化しているそうです。テロも昔から多いです。そこでパキスタン政府は、以下のように考えたようです。
『パキスタン政府は、クリスマスの電飾や雪だるまの模型、同国の著名キリスト教徒の肖像やゆかりの品で飾られているこの列車で、宗教的少数派への攻撃や迫害が日常化ているパキスタンの人々の考え方を変えたいとしている。』

「寛容」の精神を国民に広く広める目的で、一番イスラム教と距離のあるキリスト教のお祭りを国民が許容する精神風土を作り出そうと言うことのようです。

その甲斐があってか今年は賑やかに「クリスマスの行進」が行われたようです。

『参加者の一人、サルファラーズ・ウィリアムさんは「クリスマスは愛と繁栄を広げるもので、きょうの行進は平和、愛、兄弟愛の行進だ。パキスタン全国にハッピー・クリスマスと伝えたい」と語った。』

②マレーシアは、全然寛容でないですね❓
今年やっとイスラム開発庁❓

『イスラム教国マレーシアのイスラム開発庁(JAKIM)は18日、イスラムの戒律に沿った「ハラル」認証を取得しているベーカリーがクリスマスケーキに「メリー・クリスマス」のメッセージを入れても問題はないとの見解を発表し、2020年の従来の方針を撤回した。』

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

インドの不思議な外交音痴(異例のイスラエル支持)<2023.12.08

2023-12-09 00:47:30 | 東南アジア~西アジア

インド、異例のイスラエル支持 背景にヒンズー教右派の共感も
2023年12月07日20時32分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023120700858&g=int

敢えてこの遅い時期でのイスラエル支持表明は、インド国内で来年ごろ予定されている下院総選挙に向けた支持者へのアピールだろうと思います。インドは現在、ヒンズーナショナリズム政党が政権を握っています。インド国内にいる約2億人のムスリム弾圧を行っています。

それだけでもイスラム諸国から嫌われています。その上、イスラエルを明確に支持すれば、イスラム諸国は敵に回るでしょう。

インドが構想している経済圏構想は、アラブ圏を縦に横断します。アラブ諸国は、イスラエルを弾劾しています。もうインドの経済圏構想は、とん挫したと言っていいと思います。この経済圏構想が、ハマスの暴発のきっかけになった面もあります。この構想に従ってイスラエルとサウジが国交を樹立する予定でした。ハマスの暴発により凍結されました。サウジもアラブの盟主を意識する以上は、イスラエルとの国交樹立に向けた動きは、パレスチナ問題に一定の方向性が出てこないと無理だと思います。

米、「インド・中東・欧州経済回廊」で覚書 中国に対抗
Nandita Bose
2023年9月10日午後 4:16 GMT+93ヶ月前更新
https://jp.reuters.com/world/us/HHLIZ35LEZLMPH6O57HRTELRVE-2023-09-10/

コラム:中東経由で印・欧州結ぶ貿易回廊構想、情勢緊迫でもろさ露呈
Afiq Fitri Alias
2023年10月11日午前 8:21 GMT+92ヶ月前更新
https://jp.reuters.com/opinion/forex-forum/NOGE5R3AN5OBNMV5ROG2PS6XBE-2023-10-10/

インドの筋の悪い構想にアメリカとNATOが飛びついた結果、この構想が動き始めました。しかし見てわかる通りサウジとUAEが不参加なら、ほぼ実現しないと思います。インドの国内の選挙対策と言えるイスラエル支持は、イスラム諸国を敵に回すことになりました。

アラブ諸国はイスラエルとインドを同視すると思います。第三世界のリーダーとしても認められないでしょう。イスラエルに関しては南アメリカ諸国もアフリカ諸国も批判している国が多いです。

インドのイスラエル支持は、第三世界の国々の多くを敵に回したか不支持に追いやったと思います。

日本政府にもよく考えて欲しいところですね。イスラエル支持を鮮明にすれば、日本も同じ評価をされます。それが日本の国益を損なうものであることは、明らかだと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミャンマー軍事政権と反政府諸勢力の戦いは❓<2023.12.04

2023-12-05 01:02:16 | 東南アジア~西アジア

ミャンマー軍事政権の「終わりの始まり」、全土で攻勢に出る抵抗勢力が誓う
2023.11.29 Wed posted at 23:03 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35212137.html
謎だらけミャンマー内戦を解説。少数民族vs軍事政権vs民主派、中国の思惑...国軍は劣勢に追い
2023年11月23日(木)12時45分
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/11/post-103099.php
少数民族武装勢力との戦闘1か月、ミャンマー国軍劣勢続く…地方に波及し兵士数も半数程度に
2023/12/02 07:26
https://www.yomiuri.co.jp/world/20231202-OYT1T50038/


軍事クーデターから約3年たつそうです。
残虐な弾圧支配を続けてきた軍事政権ですが、以前から武装闘争を続けてきた民主化勢力に加えて新たに・・・
CNN
『「今現在、軍事政権は崩壊する動きをみせている。それもひとえに、この広範な活動が全土で起きているためだ」と語るのは、ミャンマー専門家マシュー・アノールド氏だ。

今は「軍の存亡がかかった時期」だと言う同氏は、抵抗勢力が「打倒軍事政権という根本的な目標を掲げ、主要な町の奪還に注力している」と語る。

「1027作戦」と名付けられた反転攻勢は、影響力を持つ3つの民族反乱軍が同盟を結ぶ形で、先月末にミャンマー北西部で開始された。その勢いは国内各地に飛び火し、北部、西部、南東部の町や地域を次々支配しようと攻勢を強めている。』

独裁政権側は、劣勢のようで逃亡兵もかなり出ているようで反政府諸勢力有利の状況が続いるようです。

問題は?
反政府諸勢力の図
https://img-newsweekjapan.jp/stories/2023/11/22/231128P46_MMA_Chart_01.png

民主派の武装組織であるPDF(約20万人)とかなり数が多い少数民族の武装組織が、政権を作ることが出来るかどうかです。
出来なければ、内戦に移行する可能性もあります。

民主化の指導者のアウンサンスーチーさんは78歳。
まだ何とか指導者になれそうです。
内戦に移行せず統一政府が出来ることを願っています。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウズベキスタンで経済協力機構(ECO)首脳会議が開催<2023年11月

2023-11-12 20:01:53 | 東南アジア~西アジア

ロシア、トルコ、イラン首脳、中央アジア訪問 強まる外交攻勢
2023年11月9日 20:50 発信地:アスタナ/カザフスタン [ カザフスタン ロシア ウズベキスタン ロシア・CIS トルコ イラン 中東・北アフリカ ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3490576?cx_part=top_topstory&cx_position=2

記事は急にこうなったように書いていますが、元から経済協力機構(ECO)は、ありました。
経済協力機構
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%8D%94%E5%8A%9B%E6%A9%9F%E6%A7%8B

最初は、1985年にトルコ、イラン、パキスタンの三か国によって設立されました。その母体となる組織は1962年から活動しています。欧州連合(EU)のような組織を目的としたものです。その後、1992年の11月に旧ソ連から独立した中央アジアの5か国が参加しました。アゼルバイジャンも含めると6か国です。ここにアフガンが参加して現在の加盟国は10か国です。
世界から見るとすごくマイナーな組織です。

しかし、1995年にイスラム諸国会議機構(OIC)にオブザーバーとして参加する権利を付与されていますので、OICの下部組織的な性質もあります。

イスラム諸国会議機構(OIC)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%A0%E5%8D%94%E5%8A%9B%E6%A9%9F%E6%A7%8B

イスラム諸国会議機構(OIC)は大組織です。
『57か国、オブザーバーが5ヵ国・8組織(国連など)からなり、世界13億人のムスリムの大部分を代表する。 』

私が、イスラム諸国を敵に回してはダメだという理由が分るでしょうか❓
ムスリム人口は、現在20億人です。そのうちの13億人は含む国と地域が、緩やかに連帯しています。非ムスリムの国もあります。
中国とロシアもかなり近い関係があります。
※ロシアは、2005年からオブザーバーとして参加しています。

私の言う(仮称)ユーラシア連帯は、イスラム諸国会議機構(OIC)に中国とロシアを加えたイメージです。

広域ですし(ユーラシア+アフリカ)外に広がりを持つ連合体と言えると思います。

アメリカ・NATOの時代は終わりつつあると思います。
イスラム諸国会議機構(OIC)に参加する国々の多くが、アメリカ・NATOに好意を持たないか憎しみを持つ国々です。ここに中国が参加すれば、(仮称)ユーラシア連帯が完成します。

中国は自前の構想である「一帯一路」がありますから参加していませんが、多くの国が「一帯一路」とも重なります。それを考えるとイスラム諸国会議機構(OIC)は「一帯一路」は友好的な関係を築けると思います。

これが21世紀の潮流です。
日本はいつまでもアメリカ・NATOの方を向いていてはダメだと言うことです。ムスリム国家であることが参加の条件ではないですから、日本も参加できます。

オブザーバー参加が・・
北キプロス 1979年・ボスニア・ヘルツェゴビナ 1994年・中央アフリカ 1997年・タイ 1998年・ロシア 2005年

外部組織が・・・
アラブ連盟(LAS) 1975年・国際連合(UN) 1976年・アフリカ連合(AU) 1977年・非同盟運動(NAM) 1977年・経済協力機構(ECO) 1995年・モロ民族解放戦線 1977年

※よく考えた方が、よさそうですね❓

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロ朝軍事協力に「深い懸念」米韓外相(中立の立場で見ると?)<2023年11月

2023-11-12 13:13:45 | 東南アジア~西アジア

ロ朝軍事協力に「深い懸念」 日本含む安保協力強化―米韓外相
2023年11月09日19時27分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023110901130&g=int

色眼鏡を外して(ダブルスタンダードの立場に立たないで)記事を見ると、単に米韓のプロパガンダないし主張を書いているに過ぎません。

いつの頃からかは分かりませんが、こんな報道の仕方が普通になりました。

当然、ロシア・北朝鮮の主張もあります。キレッパシでもそれを掲載するべきでしょう。両論併記です。
これは日本だけでなく、欧米でも大体同じです。アメリカはもっと酷くてアメリカ政府に反することは、ほぼ書きません。

だから欧米のメデイアは、政府のプロパガンダか政府広報を垂れ流しています。
つまりロシアや中国のメデイアと大した違いは、ありません。
お互い同じことをしています。

特段、欧米に報道の自由があるわけではありません。政府に反したものは、大抵倒産します。広告を絞られれば倒産するでしょう❓
個人だって同じです。収入の道を断たれる。社会的な地位をはく奪される。
結果として、逮捕・投獄と同じ効果があります。

米韓がロシアと北朝鮮に脅威を感じ「深い懸念」を持てば、相手も同じ事を感じています。コインの裏表です。表が良くて裏が悪いと言うことではありません。

簡単な話、欧米のウクライナ支援が良いのなら❓
イランや北朝鮮のロシア支援に文句を言うのは、おかしすぎるでしょう❓
どっちを支援するか(しないか)は、その国が独自に判断するべきことです。悪いのなら双方止めるべきです。一方的に相手を批判しても無意味です。

見る方角が違えば、正反対に見えると言うことです。

じゃあ?どうする❓
コインの両方を見て、自分で考えるしかないですね❓

これが中立であり、ダブルスタンダードの立場に立たないために最低限必要なことです。

こうしないとプロパガンダを受け入れることになり、コインの一方しか見ないことになります。最近は、そればかりです。報道の自由や言論の自由など、どこの国にも無いと言うことを前提に記事やニュースを読むのが望ましいと思います。

そうするためには、前提となる一定の知識と継続的に時事問題を読み続けること、自分でその都度考えてみることが必要です。

私の日記のウクライナ関係日記の9月までの分と、それ以降の分は正反対と言っていいような内容です。プロパガンダを除き中立的な立場に立つと、同じ問題がそれ以前とは全然違って見えるようになりました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

(インド)モディ首相が、イスラエル・ハマス問題に沈黙するわけ?<2023年10月

2023-11-02 18:35:44 | 東南アジア~西アジア

2014年からインドの首相を務めるナレンドラ・モディ氏。
ヒンドウー至上主義を主張するインド人民党を支持基盤にのし上がりました。
ヒンドゥー・ナショナリズム
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%A5%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%8A%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0

簡単に言うとインドの過激民族主義です。
インドの二番目に大きな宗教が、イスラム教です。インドのムスリム人口は、総人口の約14・2%で約1億8千万人です(2011年)。

インド人民党が政治勢力を強める過程でヒンドゥー教徒のイスラム教徒への迫害が増加しました。
モディ首相になってからは、迫害が弾圧に変わりました。これが現在も続いています。

モディ首相は、周辺のイスラム諸国から嫌われいるか憎まれています。だから何も発言できません。もしパレスチナ支持的な発言をしてしまえば、国内のイスラム教徒弾圧政策と完全に矛盾します。

第三世界のリーダーのように最近のインドは振舞いたがります。しかし、約20億人のムスリムを敵に回せば、イスラム諸国に支持を得るのは、到底不可能と言えるでしょう。

モディ首相とインド人民党が独裁的な権力を握る今のインドは、極端に外への広がりのない国になっています。過激民族主義の弊害の一つと言えるでしょう。インドの周辺国は、全部イスラム国であるかムスリムが多く住んでいます。インドにさえ約1・8億人住んでいます。周囲が全部、敵です。やっていることは反対で民族と宗教の違いを超えてインド国民が融和する政策が、インドには必要です。
そして日本を含む諸国のインドへの態度も普段の主張とは正反対です。人権・自由・民主主義。モディ首相とインド人民党がヒンドゥー・ナショナリズム政策をとり最近は独裁的傾向が強まりました。そのインドを支持するのは、「人権・自由・民主主義」が単なるスローガンに過ぎないことを証明しています。
インドの独裁は、いいです。中国とロシアの独裁は悪いです。完全なダブル・スタンダードでしょう。アメリカは自分に利益があれば、平気で独裁国家と手を組みますし支援もします。
そして独裁国家を批判するのに「人権・自由・民主主義」を使います。

今のアメリカやNATOは、こんな歪んだ国になりました。そんな国々と過度に親しくなれば、日本もダブル・スタンダードの立場に立つ国だと思われます。

アメリカやNATOとは、付かず離れず程度に付き合いつついつでも離れられるような外交が必要なわけが、分かりますか?

アメリカやNATOしか付き合う国がなくなれば、日本は世界の中で孤立します。ダブル・スタンダードの立場に立つアメリカやNATOは、今既にそうですが時間が経過するほど欧米以外の国や地域から孤立していきます。

日本がどうするべきかは、考えるまでもなく明らかだと思います。だから「日本は、ダブル・スタンダードの立場に立たない」・と方針を明確に決めておけばよいのです。

国の外交方針は、長い目で考えより合理的で妥当なものでなければならない事が分かると思います。これが理解できないものは❓

「愚か者」です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

悲劇の国アフガン<2023年10月

2023-10-31 18:38:20 | 東南アジア~西アジア

①アフガニスタン紛争 (1978年-1989年)
ウイキペデイア(フリー百科事典)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%95%E3%82%AC%E3%83%8B%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E7%B4%9B%E4%BA%89_(1978%E5%B9%B4-1989%E5%B9%B4)

よくご存じだと思います。詳しくはURLからお読みください。この戦争で・・・
『これにより戦後は一時的に国民の半分が14歳以下(つまり大部分の大人が死亡した)になるほどであった』
『少なくとも400万人以上の難民が発生し、周辺諸国に逃れた』
『市民の死傷者を含めると、総人口の10%、男性人口の13.5%が死亡し、全体では150万人が死亡したと推定されている』
『全国民の半数の14歳以上の者が死んだために、識字率は36.3%という低い数字にまでなり、このことは現在でもアフガニスタンの経済成長を阻害している』
②アフガニスタン紛争 (1989年-2001年)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%95%E3%82%AC%E3%83%8B%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E7%B4%9B%E4%BA%89_(1989%E5%B9%B4-2001%E5%B9%B4)

1996年、ターリバーンがカーブルを占領し、アフガニスタン・イスラム首長国の成立を宣言

③アメリカのアフガニスタン侵攻
2001年10月7日~ 同年12月7日
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%95%E3%82%AC%E3%83%8B%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E4%BE%B5%E6%94%BB


アメリカとNATO、アフガニスタンからの正式撤退開始
2021年5月2日
https://www.bbc.com/japanese/56960501
【解説】 タリバンとは何者か 米軍撤収のアフガニスタンで復権
2021年8月16日
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-58229643

(アフガンの歴史・その他)
④アフガニスタン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%95%E3%82%AC%E3%83%8B%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3

1978年のソ連アフガン侵攻以降、2021年NATO撤退後、タリバンが政権を掌握するまで外国との戦争(ソ連・NATO)か内乱が続きました。

①の資料を読むと旧ソ連との戦争の被害の酷さに驚くと思います。
『これにより戦後は一時的に国民の半分が14歳以下(つまり大部分の大人が死亡した)になるほどであった』
『全国民の半数の14歳以上の者が死んだために、識字率は36.3%という低い数字にまでなり、このことは現在でもアフガニスタンの経済成長を阻害している』

最も悲劇的なことは、この時点で通常の意味での学校や学問が断絶したと言っていいと思います。社会が近世位に逆戻りしたと言っていいと思います。子供たちが社会を見よう見まねで作り直したと言っていいと思います。

そしてアフガン再統一の原動力となったのが、パキスタンの難民キャンプのイスラム神学校でコーランを学んだ学生たちです。彼らはコーランしか学んでいません。イスラム原理主義がその教義です。

ターリバーン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%B3

彼らは戦える年齢になると陸続とアフガンに戻り、荒れ果てて地方軍閥の割拠するアフガン統一を始めました。やっと、それが大体完成したのが・・・・・
『1996年、ターリバーンがカーブルを占領し、アフガニスタン・イスラム首長国の成立を宣言』

順調であれば、ここからアフガン復興が始まるはずでした。ところがアラブ義勇兵から発生したアルカイダが、アメリカに大規模テロ攻撃を行いました。

これで再びアメリカの攻撃を受けて、タリバンは反政府軍として地方を根拠にアメリカに対して抵抗運動をしなければなりませんでした。

アルカイダがアフガンにいたというだけでタリバンが大規模テロに加わったのではありません。アラブ義勇兵は、旧ソ連と戦ってくれた同志です。だからタリバンは、特にアルカイダを追い出すこともなく居住を許していただけです。言ってみれば、アメリカとアルカイダの戦争の巻き添えになったと言うべきでしょうね。

アメリカをやっと撤退に追い込んだのが、2021年です。2001年アメリカのアフガン侵攻で失った国家主権を、やっとタリバンは回復することが出来ました。

旧ソ連侵攻1978年以来、失われていたアフガン政府が樹立されたとも言えます。この間、40年以上です。

この簡単な歴史を知るならタリバンが悪いなどとは、到底言えないはずです。

国家も社会も生産手段も経済も教育も全て失った子供たちが、40年かけてやっと自分たちの国家主権を回復することが出来ました。その代償としてアフガンは、ほぼ近世の社会に後退するしかありませんでした。社会の連続性が完全に失われて改めてこれから作り直さなければ、なりません。今のタリバンの幹部は、教育は神学校しかなかった世代です。学校もなく貧困の中で育った世代です。その人たちに世間並みの事をやれと言っても土台無理でしょう?

このどこに批判すべき点があります。
むしろ称賛されるべきでしょう。
多少、失敗したり上手くいかないのはごく当然のことです。古い近世の社会が、しかも1回完全に破壊された社会をこれから作り直していくと理解するなら、温かく長い目で見守るべきでしょう。余計な口出しをせず、時に必要な援助をしながらです。

アメリカと旧ソ連が完全にアフガンを破壊したのですからそれは、当然だと思います。

現実は、どうです?
アメリカとNATOは、追放された腹いせにタリバンをアフガンの主権者として認めず、国際社会から隔離したままです。

ある意味、これがアメリカとNATOの究極の、ダブルスタンダードと言えるかもしれません。

武力で侵略し傀儡世間を作ってアフガンを支配しようとして20年もかけて失敗して追放され、仕返しをしています。自分たちの言うことを聞かなかったから懲罰を与えています。

世間の常識では、懲罰を受けなければならないのは!
アメリカとNATOの極悪コンビでしょう!
ロシアも懲罰です!

皆さんは、キチンと理解していますか❓

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ソウルで日韓交流おまつりが開催されたそうです<2023年10月

2023-10-25 19:05:56 | 東南アジア~西アジア

「日本ブーム」で盛況 ソウルで日韓交流おまつり
2023年10月22日18時28分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023102200359&g=soc

これが普通でしょう。近い隣あった国です。それは双方とも同じです。日韓ワールドカップ共催のあと日本では韓国ブームが起きました。随分、日本の韓国に対するイメージは向上したと思います。

それに冷や水を浴びせたのは韓国の国内政治です。韓国の外交は日本を敵視して北朝鮮との融和外交です。バカの一つ覚えで、民主化以降続けてきました。

流石に北朝鮮融和外交は、不可能になり親米・親日政策に180度外交政策を転換したのが、今の政権です。

これまでの韓国政権は歴代、日本で言うなら左翼学生的な考えを持つ政治家が歴代大統領に当選してきました。反日・親北朝鮮政策が国民受けしたからです。

歴史的な経緯はこの際わきに置くと韓国の民主化を長年支援してきたのは、日本です。金大中が東京のホテルから韓国情報部により拉致されました。金大中を殺害しないように当時の軍事独裁政権に圧力をかけ続けたのは、アメリカと日本政府です。

民主化後の初代大統領は、金大中です。
しかし、この大統領が最初にやったのは北朝鮮への太陽外交です。それがその後の韓国政権に受け継がれました。

凄くおかしいですけれど、やっと現在の韓国大統領がその政策を変更しました。

政治で外交が歪められる典型的な事例です。

韓国と日本は、同じ国家と言っていいほど近縁の国同士です。むしろ韓国と北朝鮮より近い関係だと思います。北朝鮮は、歴代韓国を軍事支配してきました。韓国にあった王国が日本に援軍を求めた時代もあります。ずいぶん、古い時代ですけれどね?
でも、今その時代と同じ国際環境が生まれています。

「歴史は繰り返す」

その言葉を実感します。
お互いに友好関係を深めて、どっちにも損のない話です。それこそ、ウイン・ウインの関係でしょう。

両国の友好関係が、末永く続くことを祈っています。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アフガン大地震その後<2023年10月

2023-10-14 12:08:51 | 東南アジア~西アジア

9月には、モロッコ大地震が発生しました。
モロッコ政府の対応の稚拙さもありましたが、世界各国から支援の手が差し伸べられました。

モロッコ地震、生存者救出のため時間と競争 素手でがれきを掘る住民も
2023年9月11日
https://www.bbc.com/japanese/66771361
モロッコで大規模地震、死者2000人超える 60年余ぶりの甚大被害
2023年9月10日午前 11:27 GMT+91ヶ月前更新
https://jp.reuters.com/economy/TTNWFLH6JBLTZEUZL3KGMSQNCE-2023-09-09/

◎アフガン地震、死者2445人・負傷者2000人超 タリバン発表
2023年10月9日午前 11:06 GMT+93日前更新
https://jp.reuters.com/economy/XDUVE3JPOFLA7L7M3PHDQEALI4-2023-10-08/

アフガンで10月7日、大地震が発生しました。しかしモロッコ大地震と同じかそれ以上の被害が発生しているにも関わらず、国際社会の援助は実に少ないと言えます。

◎アフガン地震、支援提供に時間 「72時間」経過、捜索急ぐ
2023年10月10日20時31分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023101000996&g=int
この記事の時点で義援金や援助物資の提供の申し出をした国は、たったの4か国です。日本や中国、イランやトルコなどだそうです。他にはパキスタンが『アフガン側から要請のあった医療団を派遣し、テント50張りや毛布などを被災地に送った』そうです。

タリバン政権が我々の目から見ると残酷でおかしな政治をしているように見えることは確かです。しかしそれはアフガンの内政問題であり、外部からアレコレ言うべきではないと思います。言えば内政干渉です。ところが傀儡政権が崩壊しアフガンから追放されたNATO(主にアメリカ)はアフガンを国際社会から追放して阻害しています。
ほぼNATOがアフガンから追放されたことに対する仕返しとしか言えません。追放されるぐらいなら20年も傀儡政権を作ってウロウロせず、さっさと撤退するべきだったと思います。その撤退も不手際のオンパレードでみじめなものでした。

悪口は、これくらいにして・・・
今回の大地震では、そのような事は脇に置いて援助を優先するべきであると思います。
欧米の得意な「人権」は、どこにいったのやら・・・
生存権も当然、人権に含まれます。

ここにも見える欧米のダブル・スタンダード。
最近になって否応なく「ダブル・スタンダード」に気が付き、ほとほと気が滅入ります。

援助を申し出た国は・・・
日本、中国、イラン、トルコ

日本以外は、人権に問題がありアメリカから嫌われているか敵視されている国々です。

人権を無視する国々は、アフガン国民の生存権を重視しています。
人権を声高に言う国々は、アフガン国民の生存権を無視するようです。人権が生存権に優先するようです。

「人権」と言うのは、非常におかしな権利ですね?

生存権を重視する国の中に日本がいて、本当に良かったと思います。世界もアフガン国民の生存権を重視して速やかな援助を行うことを願っています。

※関連日記
2023年10月9日 11:58
見捨てられた国アフガンに手を差し伸べる中国とアフガン大地震<2023年10月
https://smcb.jp/diaries/9147662

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

インドの中東経由欧州との貿易路構想とハマスの襲撃事件<2023年10月

2023-10-14 12:06:56 | 東南アジア~西アジア

コラム:中東経由で印・欧州結ぶ貿易回廊構想、情勢緊迫でもろさ露呈
2023年10月11日午前 8:21 GMT+99時間前更新
https://jp.reuters.com/opinion/forex-forum/NOGE5R3AN5OBNMV5ROG2PS6XBE-2023-10-10/

今回のハマス大規模襲撃事件を引き起こした遠因です。この構想がアメリカのイスラエルとサウジの国交樹立を後押ししました。それに危機感を抱いたハマスが暴発した構図があります。サウジがこの構想に参加すれば、事実上のパレスチナ切り捨てになるからです。パレスチナの生存権をかけた暴発とも言えると思います。

この構想ですぐ分かるのは、計画性のなさです、いわゆる机上の空論の類です。
計画の概要は、インドを起点にしてサウジ、イスラエルを経由してヨーロッパとの貿易路を建設しようと言うものです。
ところが地図を見ると誰にでも分かりますが・・・
インド~インド洋~イエメン~サウジ~イスラエル~地中海~ヨーロッパ
このルートには、海が二つ入ります。それなら単純に海路にした方が安上がりだし、何かの施設を建設する必要もありません。二番目に紛争地帯のイエメンとイスラエルを通ります。サウジとイランがもめれば、即イエメンは通行が滞ります。反政府派のフーシ派も攻撃を試みるでしょう。今回、イスラエルの方でリスクが現実化しましたが、ルートの二か所で火が吹く可能性のあるリスクを考えるならほぼ使えないと言えます。

わざわざ「インドの中東経由欧州との貿易路構想」などとぶち上げてもほぼ無意味です。正式には「インド・中東・欧州経済回廊(IMEC)」と呼ぶのだそうです。

そもそも発想の出発点から政治ありきで経済的合理性は、ほぼ無視されていると言えます。動機は『中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路」に対抗する』ことです。インドの自分の経済圏構想にアメリカが賛同して計画が動き出しました。
その言い分は?
『「インド・中東・欧州経済回廊(IMEC)」の支持者らは鉄道や航路で結ぶ貿易回廊の高い潜在性を強調してきた。バイデン米大統領は「画期的出来事」と称賛し、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は「大陸と文明をまたぐグリーンでデジタルな架け橋」と強調。インドのモディ首相も「今後数百年にわたる世界貿易の基盤」と評した。IMECは、2027年までに6000億ドルを世界のインフラに投融資するという主要7カ国(G7)の計画の一部を成す。』

ほぼ貿易路としては無意味だと言えます。目的は中国外しと6000億ドル=約90兆円の税金のバラマキでしょう。ほぼ無駄なインフラ投資に90兆円をつぎ込んで関係国が分け合おうと言うことだと思います。

どう見ても政治的野心とバラマキにしか見えません。21世紀最大の無駄なインフラ投資をインドと主要7カ国(G7)主導で行おうと言うことです。イスラエルの北部ハイファ港の管理権を今年、インドの新興財閥アダニ・グループが獲得しています。大体、利権の構図は見えますね?90兆円のインフラ投資には関係する各国の企業が参加するでしょう。巨額の税金を分け合う構図しか見えません。

よく考えなくても「インド~インド洋~紅海~スエズ運河」で、既にルートはあります。大した貿易量も期待できない新ルートに90兆円の資金を投入することは、最初から利権ありきのように見えます。インドから欧州にそれほど大量の貨物があると思いますか?その反対も同じです。大した量は、ないでしょう?

中国の「一帯一路」ルートはすでに完成していて、現在は東西に膨大な量の貨物を輸送しています。

つまりインドの構想した貿易ルートは、インド以外に利用者はいないと思います。海が二つはいれば、そもそも海路だけにした方が安いし合理的です。このような無意味と言える構想に飛びついたアメリカは、中国封じ以外に考えはないと思います。

その無思慮なアメリカの参加が、サウジとイスラエルの国交樹立を半ば強引に推し進める外交になりました。

そのリアクションが、今回のハマスの暴挙を招きました。

その愚かな外交を、バイデン大統領は「画期的出来事」と称賛し、フォンデアライエン欧州委員長は「大陸と文明をまたぐグリーンでデジタルな架け橋」と強調したそうです。

それが何を引き起こしたか?
巨額の税金の分け合いと言う醜い構図が引き起こしたのですよ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

見捨てられた国アフガンに手を差し伸べる中国とアフガン大地震<2023年10月

2023-10-10 19:31:06 | 東南アジア~西アジア

アフガニスタン地震、死者2000人超に 「前代未聞の規模」
2023年10月9日 9:53 発信地:ヘラート/アフガニスタン [ アフガニスタン アジア・オセアニア ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3485346?cx_part=topstory

王毅氏、アフガン暫定政権外相代行と会談
2023年10月6日 14:28 発信地:中国 [ 中国 中国・台湾 ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3485074

※アフガン大地震では、大きな被害が出た模様です。死亡した人々にはお悔やみを申し上げ被災した人々にはお見舞いを申し上げます。
こうであるのに国際社会からの支援や援助は今のところ聞こえてきません。

※中国がアフガンと国交を開設し支援に動くのかもしれません。大地震の前にその動きがあったことは、アフガンにはラッキーだったかもしれません。

※元を辿ればアフガンの混乱は、旧ソ連のアフガン侵攻に始まります。その後の経緯は省略しますが、結果としてやっと自分たちの政府を持つことが出来ました。それが現在のタリバン政権です。
実際には、アメリカがアフガンに侵攻して傀儡政権を作る前にタリバンがアフガン全土を統一しかけていました。そのまま統一政権が樹立されれば、今ほどに酷いことにはならなかったと思います。

ところが、アルカイダがアメリカに航空機テロを行いました。ブチ切れたアメリカは、即座にアフガンに侵攻しました。タリバンを追い払い傀儡政権を作り20年維持しましたが、どうやっても機能せずタリバンにアフガンを譲り渡しアメリカは屈辱的な撤退をせざるを得ませんでした。

アルカイダがアメリカにテロを行ったのにも理由があります。簡単に言うとアメリカがアフガンやアラブ義勇兵をソ連と間接的に戦うために便利遣いし、終わったら「用済み」とばかりに、ぼろ雑巾のように捨てたからです。これがアルカイダにとっては、「最大の裏切り行為」と映りました。それがアルカイダがアメリカを敵視しテロを起こした理由です。テロを起こした側にも大きな非はあります。
しかしテロ攻撃を受けたアメリカにも少なくはない非があります。

その後アメリカは暴走を始め、イラクとの戦争からリビア・シリアとNATOを率いて軍事介入を続けました。それが21世紀のアラブの大混乱の原因です。この大きな不幸を、欧米のメデイアは「アラブの春」と自画自賛します。「アラブの春」どころか「アラブの地獄」を作り出しました。「アラブの地獄」を作り出したNATOを非難する欧米のメデイアは、皆無です。
だから欧米以外の国々からは、「ダブル・スタンダード」を非難されるか、信頼されない理由です。

アフガンのタリバンにしてもアフガンの旧ソ連侵攻以来の歴史を考えるなら、他にどうにもならないのも確かです。タリバンが好きでも嫌いでもアフガンを統一し統治できるのはタリバンしかいません。アフガンの統治は、タリバンが行う以外に方法がないのは、アメリカの傀儡政権が20年もアメリカがテコ入れしたのにアメリカが撤退後、瞬時に崩壊したことが示しています。20年も良く無駄なことをし続けたものだと、アメリカの愚かさに呆れます。南ベトナムと全く同じ構図です。

そして失敗したら、タリバンを国際社会から追放して孤立させる。ほぼ嫌がらせ以外の何物でもありません。

ソ連のアフガン侵攻が、1978年です。以来アメリア軍がアフガンから撤退した2021年までアフガンでは、外国との戦争か内乱しかありませんでした。実にその間43年です。国土は荒れ果て人心は荒廃し生産手段もほとんど失われました。

最後、荒らしまくって撤退したアメリカが腹いせに国際社会から追放していい話でも、済む話でもありません。むしろロシアとアメリカは、アフガンに詫びを入れて最大限の補償と支援をしなければならない話です。

確かにタリバン政権に問題があることは確かです。しかしアフガンの統一状態を保ちアフガンに秩序を回復し治安を取り戻したタリバン政権を非難し否定するのは、強盗と殺人犯が被害者を非難するのと同じ構図です。

それが正しいと思いますか?

その仲間に加わらずアフガンに支援の手を差し伸べられるのは中国だけです。中国は新疆ウイグル地区の問題を抱えていますから、タリバンも本当は中国と組みたくない気持ちはあると思います。しかし他に相手がいなければ現実を優先させるでしょう。

こうしてアメリカとNATOは、また敵を作り中国は友人を作ろうとしています。

こんな状態でアメリカとNATOが中国に対抗できるはずがありません。ロシア相手だって怪しいものです。

ウクライナ紛争はさっぱりNATOの意図した通りにはなっていません。ウクライナにとっては不幸ですが、無関係な地域の国々は、アメリカとNATOに対する信頼感をなくすのは確かです。

だから?
「ダブル・スタンダード」は、ダメ!
簡単に分かることです。

中国がアフガン復興に成功すれば、どうなります?
『中国の評判は、鰻登り!』
アメリカとNATOの評判は?
「深海の底まで沈没!」

これが外交と言うものです。
このように第三者的に評価すると、最後に勝つのは中国であり、負けるのはアメリカとNATOだと言う結論しか出てきません。

地球の家族には、色々な家族がいることを理解できなければ、家族全員の支持は集まらないという、簡単な事実です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

モルディブの大統領選挙で親中派ムイズ氏が勝利<2023年9月

2023-10-03 17:04:56 | 東南アジア~西アジア

モルディブ大統領選で親中派ムイズ氏勝利 親インド路線見直しへ―シーレーン要衝、地域情勢に影響
2023年10月02日00時45分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023100100118&g=int

インドの南の小さな島国国家です。元々は親インドが外交政策だったようですが、最近は親インド派と親中国派で意見が分かれているようです。

やはり島が水没する危険性が迫っているのでその対策が国是と言うべきでしょうね。
『海面上昇対策として、国土を盛り土して水没を防ぐ、移住先となる人工島の造成、海上都市の建設など様々なプランが検討されている。実際にフルレ島の北北東に人工島「フルマーレ」の造成が進んでおり、最終的に国民の40%が移住する予定である。 』

このような差し迫った課題があります。

そしてここに海軍の拠点を持つことは、インド洋に大きな影響を持つことになります。アメリカは、インドに遠慮して控えているのだろうと思います。

インドにしてみると鼻先に中国の海軍拠点が出来れば、ほぼ屈辱的外交上の敗北になります。

『2018年に就任したソーリフ氏は、インフラ整備を通じ対中傾斜を強めたヤミーン前政権の方針を転換。インドとの関係強化に取り組んできた。一方、ムイズ氏は、モルディブに駐留するインド軍や、駐留を許す現政権は「国の主権を損なっている」と批判してきた。』

一方でムイズ氏今回勝利した理由は、インド軍の駐留を不愉快の思う国民に意見と、やはり人工島「フルマーレ」の造成について計画を推し進めるべきだという意見が強かったのかと思います。

現実問題インドの土木技術と中国の技術は、かなり差があります。インドは鉄橋建設などで建設中の橋が時々崩落していますから、大切な人工島の建設にインド企業が関与していたら私なら心配になります。

そして記事には全く出てきませんが、インドのモディ首相は、ヒンドウー至上主義者です。しかもその政策をインド国内で強力に進めています。

写真を見ると分かりますね?
モルディブはイスラム教国です。
インド国内のイスラム教徒の弾圧は、モルディブにも聞こえているでしょう。モルディブ国民がインド軍に口に出さない不安感を持っても当然です。

過激な主義主張は、それに同調する人間以外の反感を招きやすいと言うことです。過激民族主義者は、国を滅ぼします。インドが、今のようなヒンドウー至上主義政策を取るなら周囲のイスラム教国の反感を招くでしょう。インドの周辺は、イスラム教国ばかりです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

覇権国家を目指し始めたインド<2023年9月

2023-09-24 11:38:04 | 東南アジア~西アジア

どの国も同じだな・と思います。
国土面積が広く、人口の多い国が豊かになり余裕が出てくると大体、自分の勢力圏の拡大を考え始めます。

中国は、その分かりやすい例で。経済力が大きくなり工業生産力が進歩してくると、中華思想が出てきて大中華圏の建設を始めました。つい最近の清王朝の時代まで中国は西欧と対極の東アジアの超大国です。中国が、落ちぶれていたのは清王朝が滅亡して共産主義中国が誕生して国力が衰えていた、歴史的にみるとごく短期間だけです。だから中国は、普通の中国に戻っただけと言えます。

それを手助けしたのはアメリカです。中国が巨大になりすぎてアメリカの勢力圏を脅かし始めたので、今度は中国封じ込めをしようとしましたが、中国経済は世界経済の中で大きなシェアを持つに至ったので、それも上手くいっているとは、言えません。

※インドもまた大国らしく振舞うようになりつつあります。南アジアにインド圏を作りたいのですね。
例えば、「Quad・クアッド」に参加しています。
『クアッド - Wikipedia』

しかし、インドにとっては「Quad・クアッド」は中国のインド洋への進出を妨げる目的しかありません。

アメリカ・日本・オーストラリアの考える「Quad・クアッド」とは、全然違います。単に便利だから便乗しているだけで、インドには西側に参加する気は全然、ありません。

ウクライナ紛争に対する態度を見ても明らかです。西側とは対立はしないけれど迎合もしない態度であるのは、はっきりしています。中国やロシアが主催する集まりにも平気で参加しています。
ロシアのガスや石油の禁輸では、まるで正反対の行動をとりました。安いから輸入量を大幅に増やしました。今では、インドで精製された石油製品が、ドイツに輸出されている状況です。

ロシアのガスや石油の禁輸は、ロシアに対する制裁としては無意味なものでした。むしろ、そのために去年の冬はエネルギー不足で困ったヨーロッパの小国が多かった皮肉な現状があります。

最近は、カナダともめています。
『インドとカナダ、互いの外交官を追放 シーク教活動家の暗殺めぐり関係悪化』
2023.09.19 Tue posted at 18:01 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35209257.html
『カナダ首相、国内の殺人とインド政府をつなぐ「信頼に足る主張」あると発言』
2023.09.19 Tue posted at 08:35 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35209217.html

真偽は不明ですが・・・
カナダ国籍を持つシーク教の有力指導者の暗殺事件が起きました。
カナダ政府は、この暗殺事件をインドの工作員が実行した事を強く疑っています。その関与が疑われる外交官を国外追放しました。

それが、双方の外交官を追放する事態に発展して・・・
「カナダ国民へのビザ発給停止」と言う処置に発展しました。

インドは、最近独裁的な傾向を強めています。
国内における思想統制的な動きも見られます。
インドのモディ首相の言動を見ていると独裁者的な傾向が見られます。
ヒンドゥー・ナショナリズム
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%A5%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%8A%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0

昔のインドの非暴力・非同盟・平和主義は、完全に後退したと言えます。インドの民主主義さえ制限される傾向が見えます。

結果として、「Quad・クアッド」の考え方は、事実上破綻していると言えます。インド・太平洋の考え方は、無理だと言うことです。

ブラジルも似たような事をやっています。国内の貧困や混乱は、放置して今の大統領は、外交ゴッコに実に熱心です。ウクライナ紛争の和平仲介に顔を出しますが、邪魔なだけで役には立ちません。
欧米が嫌いだからロシアとくっつこうとしますが、それは筋が悪すぎると思います。

インドは、もう少し巧妙ですが余り信用できる相手とは言えません。例えば貿易にしても自国市場を囲い込む傾向が強いです。

しかし、世界は欧米中心から欧米の対抗軸が緩やかに形成されつつあるのも事実です。欧米の論理を言いすぎると、反欧米的な動きが強まるかもしれません。その中心にあるのが、中国でありインドです。幸いなことに中国とインドは、きわめて仲が悪いです。覇権主義的な傾向を持つ国同士は、大概仲が悪いのが通り相場です。

ロシアは、自分が気が付かないだけで相当落ち目の旧大国です。ロシアの勢力圏の分け取り合戦が始まっていることを気が付かないのは、ロシアが極端なプーチン独裁にあるからです。誰もロシア国内では、まともなことをプーチン氏に意見具申できないからです。

さっぱり、結論になりませんでしたね?

アングル:シーク教徒殺害巡りインドと対立、カナダの主張に同盟国沈黙の理由
Steve Scherer、David Ljunggren
2023年9月21日午後 6:04 GMT+917時間前更新
https://jp.reuters.com/economy/4ZPVY7OGNRNYXJFRZQLLL5SWOU-2023-09-21/

インドが中国封じ込めを最大限、利用しているのは確かです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

(インド)ヒンドゥー至上主義による民主主義の危機<2023年9月

2023-09-09 18:57:38 | 東南アジア~西アジア

湊一樹編『インドのポピュリズム モーディー政権下の「世界最大の民主主義」』調査研究
報告書 アジア経済研究所 2021 年
27
第 2 章
モーディー政権下で進行する民主主義の後退
――ヒンドゥー至上主義と多数派主義――
https://www.ide.go.jp/library/Japanese/Publish/Reports/InterimReport/2020/pdf/2020_2_40_004_ch02.pdf

詳しくは、上記をお読みください。
『2014 年 5 月にナレーンドラ・モーディー首相率いるインド人民党(BJP)政権が成立して以降、インドの国是ともいうべき「政教分離主義」(secularism)の理念は、はるか後景に退き、それに代わってヒンドゥー至上主義が政治の中心的空間を占めるようになった。』
『「メディア、市民社会、野党勢力が自由に活動できる領域がモーディー政権下で極端に狭まっており、インドは民主主義のカテゴリーから脱落する寸前にある」』

このような状況にありかなり強権的な政治で民主主義と法治主義の後退が見られます。モーディー首相の独裁とも言える状況が生じています。

最近は、それを対外的にも示そうとする動きも見られます。

トップニュース
2023年9月6日2:32 午後Updated 3時間前
インド、国名を「バーラト」と表記 G20晩餐会招待状が物議
https://jp.reuters.com/article/g20-summit-india-name-idJPKBN30C09F

インドが、以前の民主主義的国家であると思ったらそれは間違いで、かなりモーディー独裁政権に近い状況になりつつあるという点を見るべきだと思います。

やり方が中国やロシアとは、違うだけで本質的には共通の部分があります。言論の自由を大幅に制限し、法治主義からの逸脱がある以上、民主主義の基本からは、かなり逸脱しています。インドは、ネット遮断の一番多い国です。

マハトマ・ガンディー
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%8F%E3%83%88%E3%83%9E%E3%83%BB%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC

少なくともガンジー主義のイメージの、非暴力と平和主義は今のインドには、ありません。ヒンドゥー至上主義独裁と民主主義の瀬戸際の境界線にいます。今の政治状況が継続すれば、独裁国家に変質するかもしれません。

インドは、BRICSに参加しています。
ワールド
2023年8月24日5:11 午後Updated 15日前
BRICS、サウジなど6カ国が来年加盟 歴史的拡大と習中国主席
https://jp.reuters.com/article/brics-summit-ramaphosa-idJPKBN2ZZ0JI
写真
https://article-image-ix.nikkei.com/https%3A%2F%2Fimgix-proxy.n8s.jp%2FDSXZQO3758544025082023000000-1.jpg?ixlib=js-3.8.0&w=1276&h=842&auto=format%2Ccompress&fit=crop&bg=FFFFFF&s=c182f419a520b3e51100c08021f92a39

モーディー首相の衣装は、かなり異質に見えますね。インドをことさら強調しています。そして、BRICSを主宰するのは、中国です。そこにも参加しつつ?

「グローバルサウスの声サミット」を開催しています。こちらは、インドが中心です。
『「グローバルサウス」を強調し始めたインド 』
https://www.spf.org/iina/articles/toru_ito_12.html

その一方で?
日米豪印戦略対話
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E7%B1%B3%E8%B1%AA%E5%8D%B0%E6%88%A6%E7%95%A5%E5%AF%BE%E8%A9%B1
Quad(クアッド)にも参加しています。

八歩美人的二股三股外交を展開しつつ、インドが盟主となる「グローバルサウスの声サミット」を形成しようともしています。

まさに、魑魅魍魎の国際政治の中心にいるのがインドです。どっちを向いているかと言えば、本音はインド中心の何らかの国際的な枠組みを作りたいのでしょうね。中国と大して、変わらないと言うことです。むしろ、今後・中国化するのかもしれません。

※インドは、特に西側の立場でもなく中国と対抗するために西側の力を利用しているというだけです。
ウクライナ問題では中立のような振りをして、実際にはロシアからガスや原油を大量に買い付けていますし、武器も購入していると思います。
西側にとって、そう頼りになる相手ではありません。中国と敵対しているのが、役に立つというだけです。

そう考えると、Quad(クアッド)でインドに深入りするのは、考え物であることになります。

インドは自国の国益により外交をすると言うことでしょうね。

『モディ首相、ASEAN・インドサミットに出席』
(インド、ASEAN)2023年09月08日
https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/09/4d8e4a89298c231d.html

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする