天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

看取るごと稀勢の里みる秋の暮

2018-09-09 19:36:27 | 大相撲

初日を勝った稀勢の里(左)

西のほうの水害、北のほうの地震と、日本中で災害に見舞われた方々がいる。そこで復旧に汗を流す方々もいる。
むろんそれに日本人として関心はあるのだが今日の夕方は、大相撲秋場所に稀勢の里が出場することのほうにより興味があった。

もはや稀勢の里じたいが「死に体」ではないのか。土俵に上がって相撲を取れるのか。
はらはらして土俵に上げるから下りるまでを見た。
相手は勢。いまや幕内力士はみな休んでいた横綱より勢いと強さを感じる。
稀勢の里は思ったよりずっといい相撲を取って、一気に勢を寄り切った。危なげがなかった。奇跡のように思った。腰が砕けてこける場面を想像していた。

まず1日を乗り切った。
明日また薄氷を踏むような闘いがある。看取るように稀勢の里をみる日が続く。


勝って瞑想する勢の里
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反抗する句会は楽しい

2018-09-09 06:14:21 | 俳句

撮影地:我が家上空、本日5時



きのうのひこばえ句会は、常連さんが3人欠席し、小生を含めて8人であった。さびしいなあと思っていたが、意外に発言が増えて杞憂を吹き飛ばした。

発言のひとつは小生に対する反抗であった。
エリカさん、仮名としておく。彼女の、

トトロいる八国山に盆の月

これを誰も採らなかった。むろん小生も無視した。
当句会はすべての無点句について小生がひとこと何かを言うことにしている。何かひとことほしいとみなさんがおっしゃるので。虚子がやっていたように採るか否かで学べというのはもはや無理と判断している。

「八国山なんて有名な山なの?誰も知らないでしょう」というとエリカさんが「私のほうでは有名なんです」と楯突いた。自分の無点句を自分が援護する。いいではないか。恥だなんて思わず自分を主張することが次につながる。
ぼくはうれしくなった。彼女は引き下がらないのでみんながどよめく。「だって有名じゃないから零点だったわけでしょう」といって引き取ってもらったが、これでみんなが勢いを得て、なんだかんだと喋るようになった。
ぼくへの反抗がけっこうあった。
そうこなくっちゃ。

事務局長の芙美さんによれば「人が少なくなって話しやくなった」とのこと。彼女もいつもより発言した。
先月の10人が8人になった。2人減ったことが発言に影響しているのか。発言の臨床心理というのがありそうで興味深い。
人は大勢いると自分の意見をなかなか出せないのはなんとなくわかる。8人の場で言えても100人の場では言えない、ということはあるだろう。
すると句会の規模も8人が適正ということのなのか。ぼくとしては12人いて96句出てほしいと思っていたのだが、考え直す要素となった。

とにかく指導者に異論を述べることが大事である。それによって指導者はさらに深く考える。指導者はとかく裸の王様となりやすい。質されて健全な道を歩けるのである。さまざまな揺さぶりが絶対必要。
エリカさんは最近、見違えるように自分を句でも出すようになってきた。
ぼくはそういう句会にしたいと思っている。


ちなみにエリカさんが有名と言い張った八国山について。




「八国山緑地」東京都東村山市諏訪町、多摩湖町
ジブリ映画「となりのトトロ」に登場する七国山のモデルとなったのが、ここ「八国山緑地」。埼玉と東京の境の東京側にある。名前の由来は、上野、下野、常陸、安房、相模、駿河、信濃、甲斐の八カ国の山々が眺望できたことに由来する。
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