★北河内路上通信-the Voice of VoICelESs on roadsides in EastOsaka

 北河内路上通信は大阪北河内において、同地域の野宿者と助け合い、共にあろうとする有志によって始められました。

★府東部の路傍でのある就職努力から

2006-10-11 21:21:52 | 野宿者支援
 昨夜はもちろん、今日も昼過ぎまで降っていた雨が、また冬への一歩をしるすことになるのは言うまでも無いが、この朝も府東部の野宿者は生駒山の袂まで缶とりに向かった。「雨もあって今日も芳しくないな、けど、仕事の面接に行く用意をするには缶とりはとりあえず欠かせないしな。面接に行くつもりの金曜日も朝から少し足しにするくらいは拾って金にしとかないと…」と某所のある野宿者は決意を口にした。「仕事のための銀行の口座だけ作りに行きたいので、付いて来てもらえますか?」と請われたので付いていき、3時ぎりぎりで銀行に駆け込んだ。時間的には無理も無い。一生懸命粘ってとっていれば、そしてそれから大阪市内にある缶の買取業者まで行って戻ってくるには急いでもそんな時間になるのだ。(彼は自転車単体で平均して30キロ前後はとる猛者)
 …銀行で口座を作ろうとしたが、そこで免許証を出して1年未満の期限切れを指摘され、慌てて最寄の役所で住民票を取ってから、再び銀行へ。時間外窓口のある銀行だったため、手続きが出来、約30分くらいだったろうか、彼は通帳を手にした。これが彼の確実な仕事獲得への一歩となることは言うまでもない。しかしながら、彼には一抹の不安もあるのか、言葉が自然と多くなっている。フリー求人誌を街角で手にして、目を通すと、「言ってたところと、今見たところに電話かけますわ」。筆者は見守っているだけだが、概ねうまくやっていた。電話もうまくこなし、連絡先も難なくクリア。そして面接の約束もとりつけた。「一緒に来ていただいたおかげです」という彼の言葉が何だかとても印象に残った。だが、問題は未だこれからだ。彼と時間を共有してきたコミュニティを破壊せず、うまく行く方法はないものか? それはもちろん、彼の今後についても不安はあるが…可能な限り、見守る所存。

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