オールドカンパと呼ばれる時代の Campagnolo カンパニョーロのペダルのグリスアップを
行っています 今回は組立調整の様子をご覧頂きます

Campagnolo SUPER LEGGERI カンパニョーロ スーパーレゲロ 1974年登場のペダル
オールドカンパと呼ばれる時代の物です 今回はこれを新しいグリスを使い組立調整を
行います 多くの写真を使いその様子をご覧頂きます


今回はこのカンパグリスを使います 私も選手時代から
使っていましたがトラブル知らずの優れたグリスです
1964年東京オリンピックに出場した選手もおそらく
使っていたでしょう

こちらもカンパのグリス LB100ですが 10年程前に発売されました
しかし思いの外早く廃番になってしまいました

使う工具を用意しました 13mmスパナ 11mmスパナ
モンキーレンチです


作業に掛かる前にスチールボールのサイズを測ってみます

Park Tool の計測ゲージです サイズは呼び径 5/32 です
直径 3.9688mm のボールが一つの回転部分に 12個使われています


左側のペダルから始めます クランク側の玉受けです


指先にグリスを取り玉受けに入れて行きます
現在は高性能なグリスが沢山有りますがこの古いグリスを
選んだのはオールドカンパにはこれが似合うと私が思っているからです


クランク側の玉受けにグリスを入れ終わりました
この頃の防水が考えられていない回転部には かなり
大目のグリスを使います


外側の玉受けにも同様にグリスを入れます


組立前の準備です ペダルのシャフトにもグリスを塗布します
主な目的は錆の防止です



シャフトの螺旋の溝や玉当り部分 先端のネジ部にも塗布しています


クランク側の玉受けにボールを並べました 指で摘むのも OK ですが
今回はピンセットを使いました 着磁した物でボールを拾う人も居ますが
私は回転部に磁石を近付けるのは避けています


並べたボールに一度シャフトを仮入れし 少し回してみます

シャフトを引き抜きボールの状態とグリスの量を確認します
ボールの過不足 グリスの量に不具合が有ればここで調整すれば
良いですね


外側の玉受けにもボールを並べました

外側のボールレースにグリスを追加しました
ペダルに決戦用と練習用の使い分けは通常行いません
一年を通して使うペダルには感覚的にグリスは多い方が
良い気がします
組立て



では組んで行きます シャフトをクランク側から差し込みます



玉押しの用意をします 玉当り部分以外にも薄くグリスを
塗っています


玉押しをシャフトにねじ込みます

玉押しをボールに触れるまでねじ込みます ここで注意する事は
玉押しを回すとボールが片寄りし ボール同士が重なる事が有ります
結構な頻度で起こるので慎重に作業を進める部分です


舌付きワッシャーの用意です これにはやや角が丸くなった面と
真平らの面が有ります 平らな面を外に使います

ワッシャーにグリスを塗りました 錆の防止です


ワッシャーは玉押しに凹んだ部分が有りますが、そこに収まります
これで玉押しとワッシャーが同面になります


最後にねじ込むのはロックナットです これは面取りが
された方が外側です

これにもグリスを塗りました

ロックナットを玉押しに当るまでねじ込みます

ペダル本体を手で持ち もう片方の手でシャフトを回し
回転具合を確認します ここから玉当りの調整です


回転具合の調整は玉押しの締め加減で行います 13mm の
スパナを使っています

ここだと思う処でロックナットを締め込みます
モンキーレンチでシャフトを銜え 11mm のメガネで
ロックナットを締めています ※ 正ねじです


玉当り調整は自分が求めた状態になるまで 何度でも行います
一発で決まれば儲けものです やや渋めに決めるなら、それ程
難しくは有りませんが ガタが出る一歩手前の状態にするのは
それなりの時間が掛かります


自分が求めた状態に調整が出来ました このペダルは
かなり調子が良い回転をしています


ペダルキャップを取り付けます ペダルのキャップの多くは
片方に傷が付いています 自転車を倒してコーナーに入って
道路に擦ったりする事も有るからですね


キャップのネジが細いので 線切りをしないように気を付けながら
ねじ込み 専用工具で締め付けます


使っている工具は三ヶ島のペダルキャップレンチと言う
商品です


ただ・・ このペダルキャップの傷がペダルの上方に有ります
これは不自然です 分解する前から気が付いていたのですが
キャップが左右入れ替わっているかも分りません

もう片方のキャップを使ってみます


こちらのキャップも傷が付いています


左右のキャップを入れ替えて装着すると 傷が自然な位置に
収まりました 気になっていましたがスッキリしました(笑)


もう一度キャップを外し ネジと内側に薄くグリスを塗ります
このキャップは樹脂なので錆の防止では有りません ここは
私の気分的なものです


もう一度キャップを取り付けしっかりと締め付けて完了です


ここまで多くの写真を使い 作業風景を見て頂きました
自転車整備には色々な方法が有ります 私のやり方だけが
正解では無いと思います ただ今回の方法は間違っていない
一つの方法ですので、何かの参考になれば幸いです


グリス等が付着したものを綺麗なウエスで拭き取っておきます

さてもう片方のペダルの組立も手順は同じです
少し違う事を書いてみましょう

ペダルシャフトのネジ側です ここに溝が切ってあります
ワッシャーの舌(内側の突起部)が収まる部分で このお陰で
ロックナットを締め込んでも玉押しが共に回る事がありません


玉押しに刻まれた数字です CAMP. 7×075 ネジの規格ですね
ワッシャーの納め部分 スパナを掛ける部分など綺麗な造りです


左側と同じ様に玉当りの調整をします 最近のサラサラと回る
シールドベアリングと違い カンパ独特の滑り感が有る回転です


こちらのペダルキャップも違和感は有りません


これで左右の組立調整が終わりました 随分長い記事に
お疲れになっていませんか? 最後までお付き合いを頂き
有難うございました

Campagnolo SUPER LEGGERI カンパニョーロ スーパーレゲロ カンパが発売した
初のプレートが軽合金のペダルです 今までの鉄プレートとの使用感は全く別物です
私はトラック競技ではしっかり感の有る鉄を使い ロードレースでは足元が軽く感じる
スーパーレゲロを使っていました

落ち着いた草花です 長い記事の最後に和んで頂ければ幸いです
今回のシリーズはクイル型の外環を切り落とす所から 5回にわたりお付き合いを頂きました
有難うございました
前回の作業 Campagnolo 【 ペダル グリスアップ 洗浄 】
行っています 今回は組立調整の様子をご覧頂きます

Campagnolo SUPER LEGGERI カンパニョーロ スーパーレゲロ 1974年登場のペダル
オールドカンパと呼ばれる時代の物です 今回はこれを新しいグリスを使い組立調整を
行います 多くの写真を使いその様子をご覧頂きます


今回はこのカンパグリスを使います 私も選手時代から
使っていましたがトラブル知らずの優れたグリスです
1964年東京オリンピックに出場した選手もおそらく
使っていたでしょう

こちらもカンパのグリス LB100ですが 10年程前に発売されました
しかし思いの外早く廃番になってしまいました

使う工具を用意しました 13mmスパナ 11mmスパナ
モンキーレンチです


作業に掛かる前にスチールボールのサイズを測ってみます

Park Tool の計測ゲージです サイズは呼び径 5/32 です
直径 3.9688mm のボールが一つの回転部分に 12個使われています


左側のペダルから始めます クランク側の玉受けです


指先にグリスを取り玉受けに入れて行きます
現在は高性能なグリスが沢山有りますがこの古いグリスを
選んだのはオールドカンパにはこれが似合うと私が思っているからです


クランク側の玉受けにグリスを入れ終わりました
この頃の防水が考えられていない回転部には かなり
大目のグリスを使います


外側の玉受けにも同様にグリスを入れます


組立前の準備です ペダルのシャフトにもグリスを塗布します
主な目的は錆の防止です



シャフトの螺旋の溝や玉当り部分 先端のネジ部にも塗布しています


クランク側の玉受けにボールを並べました 指で摘むのも OK ですが
今回はピンセットを使いました 着磁した物でボールを拾う人も居ますが
私は回転部に磁石を近付けるのは避けています


並べたボールに一度シャフトを仮入れし 少し回してみます

シャフトを引き抜きボールの状態とグリスの量を確認します
ボールの過不足 グリスの量に不具合が有ればここで調整すれば
良いですね


外側の玉受けにもボールを並べました

外側のボールレースにグリスを追加しました
ペダルに決戦用と練習用の使い分けは通常行いません
一年を通して使うペダルには感覚的にグリスは多い方が
良い気がします
組立て



では組んで行きます シャフトをクランク側から差し込みます



玉押しの用意をします 玉当り部分以外にも薄くグリスを
塗っています


玉押しをシャフトにねじ込みます

玉押しをボールに触れるまでねじ込みます ここで注意する事は
玉押しを回すとボールが片寄りし ボール同士が重なる事が有ります
結構な頻度で起こるので慎重に作業を進める部分です


舌付きワッシャーの用意です これにはやや角が丸くなった面と
真平らの面が有ります 平らな面を外に使います

ワッシャーにグリスを塗りました 錆の防止です


ワッシャーは玉押しに凹んだ部分が有りますが、そこに収まります
これで玉押しとワッシャーが同面になります


最後にねじ込むのはロックナットです これは面取りが
された方が外側です

これにもグリスを塗りました

ロックナットを玉押しに当るまでねじ込みます

ペダル本体を手で持ち もう片方の手でシャフトを回し
回転具合を確認します ここから玉当りの調整です


回転具合の調整は玉押しの締め加減で行います 13mm の
スパナを使っています

ここだと思う処でロックナットを締め込みます
モンキーレンチでシャフトを銜え 11mm のメガネで
ロックナットを締めています ※ 正ねじです


玉当り調整は自分が求めた状態になるまで 何度でも行います
一発で決まれば儲けものです やや渋めに決めるなら、それ程
難しくは有りませんが ガタが出る一歩手前の状態にするのは
それなりの時間が掛かります


自分が求めた状態に調整が出来ました このペダルは
かなり調子が良い回転をしています


ペダルキャップを取り付けます ペダルのキャップの多くは
片方に傷が付いています 自転車を倒してコーナーに入って
道路に擦ったりする事も有るからですね


キャップのネジが細いので 線切りをしないように気を付けながら
ねじ込み 専用工具で締め付けます


使っている工具は三ヶ島のペダルキャップレンチと言う
商品です


ただ・・ このペダルキャップの傷がペダルの上方に有ります
これは不自然です 分解する前から気が付いていたのですが
キャップが左右入れ替わっているかも分りません

もう片方のキャップを使ってみます


こちらのキャップも傷が付いています


左右のキャップを入れ替えて装着すると 傷が自然な位置に
収まりました 気になっていましたがスッキリしました(笑)


もう一度キャップを外し ネジと内側に薄くグリスを塗ります
このキャップは樹脂なので錆の防止では有りません ここは
私の気分的なものです


もう一度キャップを取り付けしっかりと締め付けて完了です


ここまで多くの写真を使い 作業風景を見て頂きました
自転車整備には色々な方法が有ります 私のやり方だけが
正解では無いと思います ただ今回の方法は間違っていない
一つの方法ですので、何かの参考になれば幸いです


グリス等が付着したものを綺麗なウエスで拭き取っておきます

さてもう片方のペダルの組立も手順は同じです
少し違う事を書いてみましょう

ペダルシャフトのネジ側です ここに溝が切ってあります
ワッシャーの舌(内側の突起部)が収まる部分で このお陰で
ロックナットを締め込んでも玉押しが共に回る事がありません


玉押しに刻まれた数字です CAMP. 7×075 ネジの規格ですね
ワッシャーの納め部分 スパナを掛ける部分など綺麗な造りです


左側と同じ様に玉当りの調整をします 最近のサラサラと回る
シールドベアリングと違い カンパ独特の滑り感が有る回転です


こちらのペダルキャップも違和感は有りません


これで左右の組立調整が終わりました 随分長い記事に
お疲れになっていませんか? 最後までお付き合いを頂き
有難うございました

Campagnolo SUPER LEGGERI カンパニョーロ スーパーレゲロ カンパが発売した
初のプレートが軽合金のペダルです 今までの鉄プレートとの使用感は全く別物です
私はトラック競技ではしっかり感の有る鉄を使い ロードレースでは足元が軽く感じる
スーパーレゲロを使っていました

落ち着いた草花です 長い記事の最後に和んで頂ければ幸いです
今回のシリーズはクイル型の外環を切り落とす所から 5回にわたりお付き合いを頂きました
有難うございました
前回の作業 Campagnolo 【 ペダル グリスアップ 洗浄 】
この記事の内容から モーガンブルーグリスと言うのは モーガンブルー コンペティション カンパグリースと言う奴の事かと想像させて頂きます
そのグリスは私の手元にも置いていますが 私が今回の記事で紹介させて頂いている カンパグリスとは全く別物です
オールドカンパ愛好家の方達には このカンパグリスに強い愛着をお持ちの方が多くいらっしゃると思います
それはそれとして 色々な潤滑剤を使う事でその違いを感じるのはとても良い事だと思います 是非色々と感じて下さい
コメントを有難うございます