給水配管で 矩手(かねて)いわゆる直角が出せない時にどの様に配管を行なうか
その作業風景をご紹介させて頂きます

今回は給水配管で良く使う HIVP 耐衝撃硬質塩化ビニール と言うパイプを用意し 模擬配管をやってみます
模擬施工は実際に私達が行なっている手順でご紹介させて頂きます

HIVP 20mm とその継手、エルボを使います
この継手を使うと 矩手に曲げる事が出来ます
しかし現場の状況に依り 直角以外の角度での配管が
必要な時も出てきます

任意の角度を可能にする配管をやってみます
パイプの先が汚れていました パイプカッターで
管末を切断します

切断面は 外径面に多少返りが出ます

外面リーマーを使い 面取りを行いました
継手に差し込む時に ストレスを無くす為に必要です

パイプに、継手へ差し込む寸法を罫書くマーキングゲージです
スケールでも出来ますので 今回はスケールを使います

スケールを使い 継手への差込寸法 20mm のパイプの場合
35mm でマーキングします 13mm のパイプなら 26mm です

接着剤を用意します 塩ビ管 HIVP 用を使う必要があります
その中でも透明と白色が有りますが 今回は白糊を使います
用途は双方同じです

パイプの外周全体に塗布します 使う量ですが 沢山使うと
弊害が有ると言う人もいらっしゃいます、でも少ないより
多少多目の方が経験上良いと思います

継手の内部にも塗布します この接着剤は潤滑剤の役目も
担っています

継手にパイプを差し込みます わずか左右にねじり
接着剤を馴染ませ 奥まで挿入します マーキングで
奥まで入っているか確認します
直ぐに手を離すとパイプが抜けますので 継手を押さえ付け
20秒程度保持します 手を離しパイプが抜けてこなければ
大丈夫です

もう片方に 同様の方法でパイプを接続しました

継手の先 35mm を残してパイプを切断しました

面取りをして、35mm パイプが残っているか確認しています
この寸法は継手の入り代一杯です 我々はカッツケと言いますが
この寸法での切断は普段はあまりやりません

もう一本のパイプを用意し そこにエルボを取り付けます

ここまでの行程で この様な物が二つ出来ています

この二つをこの様に組んでみます 接着剤は使っていません

継手、エルボをこの様に使う事で 任意な角度の
配管が可能になります

角度が決まれば 最後にこの継手部分に接着剤を使い
接続します その時は継手同士が突き当たります
それをカッツケと呼んでいます

継手では角度や方向が合わない場合の一つの配管方法です 昔ならまずトーチランプを使い
パイプを炙り、柔らかくして好きな様に加工しましたが 最近は火を使えない場所も増えています
一つの方法としてご紹介させて頂きました