Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

変速機の調整 スペアホイール

2023-09-09 20:06:30 | 自転車整備 ディレーラー
スペアホイールを装着したロードレーサー やはり少し変速機の調整が必要でした
調整は意外と簡単な作業です





メインのホイールの不具合でスペアホイールを装着しましたが 少し変速でもたつく所が有ります
それを調整します シマノの 10速 アルテグラです






今回の症状はロー側から トップ側へ変速する際
2ed(トップから2枚目)とトップでややチェーンが
落ち難い症状が出ます 
変速機を少しトップ側へ寄せてやります 変速機の移動は
トップ側 Hi のアジャストボルトで行います






トップ側へ変速機を移動する訳ですから ワイヤーが張っていては
変速機が寄りません
今回は変速機とアウター受けのアジャストボルトでワイヤーを少し
緩めました




表を走りに行きます メンテナンススタンドの上では問題なくても
実際に走ると上手く行かないのは良く有る事です 今回の調整で
気持ち良く変速してくれました





自転車に乗っていても背中が焼ける程ではなくなって来ました 色々とやりたい整備も有りますが
時間をつくり少しずつ着手して行きましょう・・

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オールドカンパ 変速機 プーリー 9T 10T

2021-07-12 20:02:37 | 自転車整備 ディレーラー
自転車愛好家に絶大な人気を誇る Campagnolo カンパニョーロ 古い時代の変速機のプーリーには
歯数が 9T と 10T が存在しました





この自転車のフレームは 1974年製造ですが 使っている部品はそれ以前の物も
多く有ります 保管、整備はしっかりと行い今でも大会で走れる状態にはしています





この変速機は 1969年製 Campagnolo NUOVO RECORD カンパニョーロが 1968年に
始めて製作した軽合金のディレーラーです




ヌーボレコードに使われている純正のプーリーです
10T と 9T が有ります どちらも私が使っていた物です
この時代はガイドプーリーとテンションプーリーの区別は
有りません 上下同じ物を使います




私が始めて買ったのは ヌーボレコード最初期の 1968年製でした
その変速機に装着されていたのは この 9T のプーリーです






9T の歯数だからと言ってこんなに小さな物ではありません
選手時代はお金も無くここまで 磨り減るまで使った物です
流石にここまで減ると変速性能も悪くなります






これは 1969年製に使われていた 10T のプーリーです
変速機のキャパシティを上げる為に 9Tから10T にしたと言う
話も聞きますがその真相は私にも分りません




残念な事に Campagnolo のプーリーは経年劣化で必ず割れます
これは未使用の物でも年数が経つと割れます 今も純正の物が
有りますが価格が高騰し手が出せません 社外品で使える物を
探すのが現実的です





この写真の変速機が 1968年製です NUOVO RECORD の本体には製造年を表す PATENT 〇〇 と
数字が刻印されています 68年製と69年製 には刻印が有りません この2つを見極める方法を
ご存知の方は少ないかも分りません





今は Shimano が優秀なコンポーネントパーツを製造していますが Campagnolo が世界一信頼出来る
時代が長く続いていました 試合で安心して走る為に揃えた大切なパーツは、使い古したり壊れた物も
中々捨てる事が出来ずにいます

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レボシフト ワイヤー交換

2018-08-19 20:30:25 | 自転車整備 ディレーラー
Shimano シマノの変速機を操作する為のシフターで Revo Shift レボシフトと言う物が有ります
ハンドルに手を添えたまま変速出来る便利な操作性です そのシフターのワイヤーを交換します
多くの写真でご覧頂きます




今回の自転車は一般的なシティサイクルで外装 6 段変速機にレボシフトが使われています






少し前に変速不調で調整して見ましたが 変速機を引っ張る事は
問題が無いのですが シフターを戻しても変速機が戻り難い症状が
出ています おそらく変速ワイヤ―の劣化が原因だと思うので
インナー・アウター両方のワイヤーを交換してみます








変速ワイヤーのエンドキャップを切り落します








ワイヤーをクランプ部から取り外します 9mm のレンチを
使います






変速機からワイヤーを抜きました アウターがこれだけ
曲がっています 良い事では有りません






フレームにはアウターを通すトンネルが何ヵ所か有ります






先が曲がったままではアウターが抜けないので プライヤーで
真っ直ぐにしてから抜きます ワイヤーを切ってしまえば良いのですが
現状のワイヤーがどの程度抵抗が有るのか確認したいので このままの
状態で分解して行きます






アウターをフレームから外したので レボシフターのカバーを
開けます このタイプは前部のここに小さな窓が有りそこに
ドライバーを差し込みます






カバーの突起を押し込む事で本体から外れて行きます






シフターのインナーワイヤーの取付け部と巻き取り部が
確認出来ます








インナーのタイコを引き出しインナーを抜き取ります
インナーを抜く前にアウターとの作動状態を確認しましたが
それ程抵抗が有る訳では無く 今回の変速不調はワイヤー
が原因なのかな? と言う気に少しなって来ました・・

しかしワイヤー交換の必要も感じているので 仕事は進めます






シフターの駆動部にオイルをスプレーしておきます
はみ出した分は拭き取っておきます






新しく用意したシフトワイヤーです インナーはステンレスを
選んでいます アウターはロードレーサーにも使える物です








まずインナーをシフターに差し込んで行きます





指定された部分にインナーを通した状態です 分解する時に良く観察しておくと
間違う事はありません






シフターの巻き取り部など内部で駆動する部分に
グリスを塗っておきます






アウターに収まる部分には潤滑剤を擦り込む様に塗っておきます
ワイヤーのオイル切れは音鳴りや作動不良を起こします
Super Lube 超耐久潤滑剤 かなり粘度の高い潤滑剤です




アウターを用意します








アウターの端末はカットした時に内部のライナーと共に
変形しています それをじぐりや目打ち等を使い成形します




じぐりをインナーライナーの中に差し込んでいます






先端が成形出来たのでアウターキャップを取付けます
これは必ず必要です ※ しっかり奥まで入れる事






先にアウターの長さを決めます シフターの取付け部から
フレームにアウタートンネルを通します ハンドルを一杯
切った時に無理をしない長さが必要です






変速機側で丁度良い長さでカットします 分解した時に
変速機のアウター受け部で無理をしていたので 少し
長めにしておきましょう




こちらの切り口も成形をしておきます








これでインナーを通して行きます シフター側はアウター受けに
アウターケーブルを奥まで差し込みます






変速機側からインナーが出て来たら アウターキャップを
取付けます








ついでですから変速機のワイヤークランプ部のパーツを外し
掃除をしておきます ワイヤー止め部の金物の形状です
ワイヤーをクランプする溝が有ります




この部分でもグリスを塗布しその周りを綺麗にしておきます
絶体に必要な事では有りませんが この様な事をしながら
観察と同時に何かを感じ様としています






変速機のアウター受けにワイヤーを通します






変速機のアウター受けの奥までワイヤーを挿入して
インナーは先程のクランプ金物の溝に収まる様に差し込みます




この変速機はトップノーマルですから シフターがトップの
位置に有る事を確認します






インナーワイヤーの遊びが無い様に引っ張り ワイヤーが
張った状態でクランプボルトを締め込みワイヤーを固定します






変速の状態を確認します トップからローまでシフターと
問題無く同調すれば OK です






もし変速機の位置調整が必要なら 変速機後部に有る
アジャストネジで調整します




変速に問題は無いのでインナーワイヤーを適度な長さを残し
カットします






ワイヤーの先端が解れない様にインナーキャップを取付けます






インナーワイヤーにキャップを差し込みニッパー等で挟み込めば完了です






シフターのカバーを取り付けます カバーを良く観察して下さい
本体取付け用の爪が有ります これは折らない様に注意が必要です




カバーが本体に取り付きました レボシフトにも幾つかの種類が有り
小さなネジを使うタイプも有ります それらについては分解時に
良く観察すれば良いと思います






チェーンにオイルを追加塗布しておきましょう
変速機の駆動部にも注油しておきます




分解する時にワイヤーが少し無理をしている様子だったので
アウターを長めにして余裕を持たせました 余裕を持った
長さのアウターを買っておいて良かったです






結構遊びも大きくルーズな変速機ですが それでも思う場所に
しっかりと変速してくれます 一般車にはこのアバウトさが
とても良いと思います






タイヤの空気圧のチェックをしておきます 少し空気を足して
おいた方が良さそうです






レボシフトと外装 6 段変速機の組み合わせ ローからトップ側への
戻り具合に不具合が有った変速機でしたが ワイヤーを交換した事で
全くストレス無く動く様になりました 分解時に古いワイヤーを触った時
あまり不具合を感じ無かったのですが 新しい物でこんなに変わるとは驚きです




さてこれで完成です この様なタウンユースの自転車でも
少し不調が有ると乗り難いものです 普段あまり手入れを
しない自転車は少し触ってやると、それだけで乗り味が良くなります





近くのお家のみかんです丁度、緑色が綺麗な時期ですね
自転車のワイヤー その種類に依り操作感の違いは認識していたつもりですが
今回上手く動かなかった物がこれほどまではっきりと変わるのは不思議な気持ちさえします
良い自転車にする為にはやはり小さな事の積み重ねが大切だと、改めて勉強させてもらいました

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自転車の変速機の 調子が悪い

2016-06-16 20:05:19 | 自転車整備 ディレーラー
街乗りと通勤に乗っているシティサイクルの変速の具合が悪いので
見て下さいとの依頼 良く使い込まれた自転車ですが一度見てみましょう




ごく一般の外装変速機が付いたシティサイクルです
もう新車から 10年は超えていると思います 最近
変速が思う様に出来ないらしいです






症状はローから 3枚目までは変速するが それから
トップ側にチェーンが移動しないと言う事です






スプロケットやチェーンがグリスの様になっています
私が気が付けば粘度の高いオイルを注していますが
さすがに洗車まではしませんから・・ これでは
点検もやり難いので駆動系だけでも洗ってやりましょう








ワコーズのフィルタークリーナーと毛先が固い
洗車用のブラシを使います






幾ら汚れていると言ってもクリーナーはこれで
充分です 30cc 程でしょうか






ギアやチェーン、変速機にクリーナーを塗りますが
今回はさすがに少し擦りました 






クリーナーを塗ると直ぐに汚れた油脂類が柔らかくなって
垂れ落ちます 今回は真っ黒ですね




さて、水道で良くクリーナーを洗い流します
みるみる綺麗になって行きます






油脂汚れを落したらこの様な状態です 先程まで
良く乗っていたオイルが残っていません フィルター
クリーナーの威力は凄いですね




この様な状態の金属は直ぐに錆が発生します
手早く水を切ってオイルを注してやります
電気のブロワで水を飛ばしてしまいます






水切りが終わりました スプロケットもチェーンも
油気が無くカサカサです




この自転車には少し贅沢なオイルかも分りませんが
洗車後には水置換の性質の有る ヴィプロスの
グレサージュを使っておきます






綺麗になりました、これで変速不良の点検が出来ます
レボシフターの手応えは悪く有りません トップ側に
ワイヤーが緩んでも変速機が移動しません






原因はこれだなあ・・ この自転車には変速機の
ガードが付いています それが内側に曲がって
変速機に当っています これでは幾ら頑張っても
変速機は動かないですね






チェーンガードも元に戻そうとしましたが かなり
固くて手持ちの工具では曲がりません 取りあえず
外しました








邪魔をする物が無くなり変速機が自由になりました
特に他を調整する事なく上手く変速します この
廉価版の変速機は凄いですね 少々のガタや
ワイヤーの伸びは何とも思っていません  






洗浄の前後です ロードバイクの洗車は綺麗にする事より
現状を良く観察し整備の準備をするのが目的と言いますが 
今回はその意味が解って頂けるかと思います




タイヤの空気圧もチェックしておきましょう
これで修繕は完了です





随分長く使われ活躍いている自転車 元々がそれ程高価な部品は使われていません
今回他の部分も見てみましたが後、何年持つかな?と言う処です でも出来るだけ
長く活かしてやりたいですね

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カンパ 変速機 プーリーの交換

2015-10-09 20:21:11 | 自転車整備 ディレーラー
オールドカンパと呼ばれる NUOVO RECORD ヌーボレコード リアディレーラーの
プーリーを交換します





私が選手時代に乗っていた NATIONAL ナショナルのロードレーサーは
今でも乗れる様に整備し保管しています






この自転車の変速機はカンパのヌーボレコード
1969年製です このオールドカンパと呼ばれる
変速機のプーリーは多くがこの様に割れてしまいます 




プーリーの交換をします メンテスタンドに乗せました






チェーンホイールは RECRD のⅢ型と呼ばれる PCD 151
フロントディレーラーもカンパのレコードです






上下のプーリーを取り外します








プーリーの取付けネジの頭は 8mm の六角です
どの様な工具でも結構ですが カンパの T型レンチを
使います








とても使い易い工具でこのサイズのネジには丁度良い
大きさです 今回のネジは全て正ネジです ネジが外れました






この状態で上のプーリーは邪魔をする物が無いので
直ぐに外れます 上のプーリーはガイドプーリーと
呼びます






次は下側のプーリーです これはテンションプーリーと
呼んでいます








こちらも T型レンチを使いボルトを緩めます プーリーには
チェーンの加重が掛っているので落さない様に注意






裏側のプーリーケージも自然に外れます
これで上下のプーリーが外れました 簡単な作業です






変速機を上から見るとピポットボルトの横に
文字が刻まれています NUOVO RECORD ヌーボレコードは
1968年の登場ですが 初期の68年69年のみ PATENT だけの
文字が有ります これ以降70年~84年まで PATENNT の後ろに
製造年の数字が刻まれる様になります






整備テーブルへ移動しました






こちらはガイドプーリーです カンパのこの樹脂プーリーは
年数が経つとほとんどが割れます ただ普通に使っていれば
こうなるまでに摩耗して交換するので特に問題は無かったの
ですが 現在はこの変速機を使った自転車がそれ程距離を
走るとは思えません 多くのオールドカンパファンの悩み処では
有るでしょう






テンションプーリーの方はまだ割れていません カンパの
プーリーは最初から一本筋が入っています 割れるのは
そこからですね








カンパのプーリーはこの様な金属の筒が入っており
両側に金属の押えが有りそれをネジで止めています




工業的にはこれも一種のベアリングらしいですが
カンパを語る時は ベアリング無しのプーリーと
多くの人が言っています






拘りが有るのならカンパの純正プーリーを使いたい処ですが
現実には手に入れるのがとても難しいパーツで 状態の良い
物は恐ろしい値段で取引がされています 今回は汎用性の高い
社外品を使います






付属のパーツは対応機種に応じたスペーサーです
説明書の内容に従いこの中から選びます ただシマノの
7速時代からの対応で当然今回の 5速なんて古い物までは
保証されていません 
ただこれに関係しているのはチェーンの巾で、それに応じた
プーリーケージの間隔が確保出来れば良いと言う事ですね






私の自転車には本来 3/32 と言う規格のチェーンを使いますが
そのチェーンも現行商品では有りません シマノ HG-91 と言う
6~8 速対応の物を使っています これは 5速でも使用可能です
スペーサーは 7速対応の物を使いましょう




7速用のスペーサーを切り離しました プラ模型みたいです






スペーサーを取り付ける前にグリスで回転部を保護して
おきましょう SPIN スピンのグリスを使います






シールドベアリングが使われていますが金属部分に
薄く塗布しておきます 回転性能に寄与しませんが
古い部品に対する儀式みたいなものです






スペーサーを取り付けました








純正のプーリーとの巾を比べてみます 純正 10.65mm 程度
今回の汎用品 10.00mm で 0.65mm 狭くなりました チェーンの
外面が 3/32規格は 8.2mm(ピン長さ) HG-91 は 7.1mm これを
考えれば大丈夫でしょう




プーリーの用意が出来たので 取り外した他のパーツも
綺麗にしました






メンテスタンドに戻ります 変速機の裏側など普段
ウエスの入らない所も掃除しておきます




このプーリーにはアッパーとロワーが有ります  SIS 機能が
無い変速レバーには必要の無い事ですがアッパー表示の物を
ガイドプーリーとして使います






取付けネジにもグリスを塗布、部品を長く使うなら
しておいた方が良い一手間です






8mm のボックスレンチで軽く締めておきます






ロワーと記されたテンションプーリーです






こちらはチェーンを通しておくのを忘れてはいけません






チェーンがプーリーを引っ張りますので ネジの線を
切らない様、丁寧に作業は進めます






スペーサーが樹脂なのでこのサイズのレンチでも
手応え無く幾らでも締まります 適度な加減で置いて
おきしょう 本締め後、プーリーが無理なく回転するか
確認をしておきました






変速機の裏側を見てみます






上下のプーリー取付けボルトのネジが出ています
巾が 0.65mm狭くなった分ですね この程度なら
オーケイです この時代の部品では許容範囲です





これでプーリーの交換は完了です








リアホイールを取り付けます クイックレバーは
この位置で締めます これには理由が有りますが
また記事にして書き留めておくのも良いかな・・






変速レバーはバーコンを使っています 変速操作をして
確認をします






トップからローまで問題無く変速します プーリーの巾が
狭くなった分、芯ずれを起こすのかと思いましたが特に
ストレスを感じません 0.325mm のセンターずれは
アッパーのプーリーが吸収してしまうのかも解りませんね





最近は今の自分の身体に合ったスプートニクばかり乗っていますが 久し振りにこの
自転車に乗ると、全く違う動き方に懐かしさを覚えます 今回の作業のついでに他の
部分のメンテもしてしまいましょう またお付き合い下さい

コメント (6)
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